Green.　大朋めがね

長年尽くしてきた彼に捨てられたつぐみちゃんの元に、ある日突然現れた美少女のめぐ。
最初はぶつかり合う2人だがなぜか気になる……という、導入から物語が展開していくのですが、この、男にこっぴどい目にあって女の子へ流れていくタイプの、主体性のなさというのでしょうか。
百合においてはある意味スキルであるなと考えております。

私は、物語を通してつぐみちゃんの親友の大沢千夏ちゃんが大好きでして、この子はつぐみちゃんに密かに恋をしているのですが、それを隠していつもそばにいて、優等生なんだけど実は腹黒という、んもう、最高なガールなのですが、つぐみのスキルがなければこの手の女の子は活躍できないのです。

つぐみとめぐの物語も美しいですが、千夏の片思いの方が私には刺さる。
つぐみを見守り、つぐみの芯を埋める作業をすることによって自尊心を保っていたのに、いきなり現れためぐにかっさらわれていくのです。
これは切ないですよ、辛いですよ。
どんどん性格悪くなっちゃうよ。
でも、これがいいんですよ。THE・女子って感じで。

絵も本当に綺麗で、めがね女子のつぐみは最高にダサ可愛いし、めぐの謎美女っぷりはずっと眺めていられる。
千夏ちゃんの表情の七変化なんてかなりいいです。私の中で助演女優賞です。

千夏応援団としてはラストの大宮ちゃんにスタンディングオベーション。

魅力的で可愛い絵柄に、サクッと読めてしまうのも魅力。
素敵なお話でした、ごちそうさまでした。