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終電で返さない、たった1つの方法 トクヲツム

ピクシブで連載をされてらっしゃったんですね。

<作品紹介>
新入社員の森戸奈々子は教育係の先輩、瀬川彩夏のことが気になっていた。遠目でみても美人で、話しやすく優しい。好き…なのかなと自問自答を続け、徐々に思いが募っていく毎日。そんなとき、先輩から衝撃的な一言が――。社会人同士の恋を描く『好きとのぞみ』ほか、恋愛慣れしていない吉田さんと、吉田さん大好きな「ハナエ」の不器用な付き合い方を描く『しっていたこと』や、大学の先輩後輩同士のいざこざを描く『ドーナツ』、学生と予備校教師の出会いを描いた『春期講習』など揺れ動く感情と、可愛らしい女子同士の恋愛を描いた短編を多数収録!


最初は「百合版・おっさんずラブあるじゃん!やっぱりいいじゃーん!」と思いながら読ませていただいておりました(いや、2人ともおっさんではありませんが……)

同性の後輩にまっすぐ好意を伝えられて、嫌じゃないから困ってしまう。
相手を想えば想うほど息苦しさを感じて

「この娘が、男の子だったらよかったのに。」

と、苦痛で口元を歪ませるシーンは、非常にショッキング。これは、禁句ではないですか。でも吐き出してしまうからこそ痛みがダイレクトに伝わってくる。読者を刺してくるすごいシーンだな、と。

片思いで好きになっていく思い(嬉しさ、喜び)を止められない辛さとか、
好きになってもしょうがない人を想う時の辛さとか、
好きだからこそ相手が何を考えているのかがわかってしまった時の辛さとか、恋の痛みについて繊細に描かれた作品だと感じました。

だからこそ、切なく愛おしい。
それがピクシブという世界で、数ページにギュギュッと抽出されている。
短時間でインパクトを与えるための工夫が凝らされているので、こうしてまとめて一冊で読むとその濃さたるや、半端ではありません。

表紙の先輩の流し目、エロいですよね。
こりゃ、後輩ちゃんだって好きになっちゃうよ。

いい百合でした。
ごちそうさまでした。


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真鶴コウ・百合の秘密基地
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