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女性が作ったオススメのバッドエンド映画まとめ

『バッドエンドの誘惑 Kindle版』に加筆した章を、紹介します。すべてわたしの好きな作品で、ぜひ観ていただきたいです。いま現在、配信で観られる映画ばかりです。

章のタイトルは――
「女性監督たちによるバッドエンド映画名鑑」
それでは作品紹介です。

『グッドナイト・マミー』(14年版)
『ロッジ -白い惨劇-』

「パラダイス」三部作を撮ったウルリヒ・ザイドルという監督をご存じでしょうか。これらで脚本を担当した、ザイドルの妻のヴェロニカ・フランツがこの2作の監督です。共同監督はザイドルの甥。どちらもこどもの悪意が招く恐怖を描いています。入り組んだ構成も謎解きめいていて、興味をそそる作風。こどもに対しても容赦がないです。

『セイント・モード/狂信』
A24が配給権を買ったことでも知られる宗教ホラー。ある出来事をきっかけに狂信的なカソリック教徒となったモード。彼女と俗世間との戦いともいえる内容で、日常の思い通りにならない出来事は、神に祈ろうとも当然通じないので変化は起こりません。そのため徐々に、モードは幻聴や幻覚の世界に突入していきます。監督のローズ・グラスの新作は、クリステン・スチュワートを主演に迎えた、筋肉とステロイドとセックスを描く『Love Lies Bleeding』。

『私の少女』
ご存じ、ペ・ドゥナとキム・セロンの共演作。この映画をハッピーエンドと捉える人はどのくらいいるのでしょうか。現実的には、まともに仕事を続けるとしたら、わたしにはバッドエンドとしか想定できないのですが……。

『ハッピーボイス・キラー』
ジャンルレスで戸惑ってしまう作品。スプラッター的な表現もありつつ、基本はコメディ。しかし主人公が統合失調症という深刻な病を抱えていて、幻覚が解けた状態の無残さを観ると、笑っていいものか悩んでしまいます。明るいラストも困惑しますが、幸せなバッドエンドなのかもしれません。


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