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新しい相棒の紹介(4)〜マルチプレイヤー

YAMAHA Tracer9GTの発売当初にヤマハの開発陣がメディアで解説していたこのマシンのコンセプトは「Multirole fighter of the Motorcycle」。

Multirole fighter(マルチロールファイター)とは戦闘機の種類の一つですが、かつての機体はエンジン性能の限界から最小限の装備のための設計しかできず、結果的に目的ごとの機体を設計してきた歴史があります。
しかし、技術の進歩により、戦闘も偵察も攻撃も同じ機体に装備を載せ替えるだけで活躍できる万能機「マルチロールファイター」が生み出されました。
1980年代以降に登場した戦闘機はほぼ全てマルチロールファイターです。

実のところ、これまでの自動二輪車は後部左右のサイドケースと後部シートうしろのトップケースを同時に装備したトリプルケースにすることは推奨していませんでした。
運動性能をスポイルしたり、安全性を低下させるというのが理由です。
ただ、付けてもお咎めを受けないのでラゲッジスペース容量が必要な人は運動性能低下を理解したうえであと付けして使っています。

でも、Tracer9GT+はトリプルケースが前提として設計されており、前回の記事で話した電子サスペンション等の制御により何も積んでいないような感覚で乗ることができます。
また、専用のサイドケースを取り付ける部分にはラバーダンパーが装着されていて荷物への振動を軽減してくれて、このおかげで多くの荷物を乗せたロングツーリングやキャンプをこなすことができます。

サイドケースは左右合わせて60L、トップケースは50Lです。

動力性能については定評のある888cc・水冷・DOHC・直列3気筒・4バルブ・ダウンドラフト吸気・フューエルインジェクション搭載エンジンです。
電子スロットルにより、エンジン特性を3つのモードから選べるモードを搭載。
走行環境やライダーの好みにより「SPORT」(ダイレクトなスロットルレスポンス)、「STREET」(スムーズなスロットルレスポンス)、「RAIN」(マイルドなスロットルレスポンス)の3パターンから選択でます。
さらにトラクションコントロール・スライドコントロール・リフトコントロールの介入度、電子制御サスペンションの減衰力といった各種制御は選択した走行パターンに基づいて自動的に変化する統合システムとなっています。

最近は夫婦で積載量が多めのクルマを使って少し豪華なキャンプがメインになってましたが、久しぶりにキャンプツーリングを復活させたいと思ったのも乗り換え理由のひとつです。

2018年にリターンライダーを果たし、人生初めてのキャンプを始めましたが、人がキャンプでやっている事はみんな真似したくなり、しまいには薪ストーブまで積んで行きました(笑)
当時のBMWの古いツアラーでは完全に積載オーバーで、発進のたびにフロントが浮き上がったり後輪が空転して怖い思いをするわ、積荷は崩れるわ、キャンプ場出口の未舗装の坂を登れなくなるわで大変な思いをしました。

もう十分体感したので、これからはテントをはじめ道具もコンパクトな物に置き換え、且つミニマムな装備によって、見ただけではキャンプに出かける事がバレない積載を目指すつもりです。

荷物が凄すぎて雑誌に掲載された事があります(笑)

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