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新しい相棒の紹介(2)〜スピードの出し過ぎに気づきにくい高次元の乗り心地

お気に入りポイントの二つ目は乗り心地です。
「スピードを出しすぎていることに気づかない」とは、発売当初のジャーナリストやオーナーたちのレビューで聞いていた言葉ですが、レンタルで借りた際にそれを体感しました。

走行中はクルマと同様に時々スピードメーターを確認しつつ適正なスピード調整をするわけですが、特にバイクの場合はあまりメーターを見てばかりもいられず、受ける風圧、エンジン音、ハンドルやシートに伝わる振動、車体の揺れなどをヒントに概ねどのくらい出しているかを判断したりします。
ところが、ライダーに強い風も当たらず、不快な振動も車体の揺れも少ないと、スピードを出していることに気づきにくくなるということがわかりました。

同じ頃にHONDA CB650Rもレンタルして乗ったのですが、逆に結構スピード出ているなと思ってメーターを見ると意外とそうでもなかったりしたんですが、排気量的に回転数も上がりがちで、ネイキッドマシンゆえに風を受けやすく、サスペンションも硬めで路面の起伏を拾いやすいからで、ある意味こちらの方が普通なんでしょう。

さて、従来からの設計手法に加えて乗り心地の良さに大きく貢献しているのが、電子制御による積極的な姿勢制御の仕組みです。

肝となる装備は、

  1. 6軸の「IMU」(Inertial Measurement Unit)搭載、ECU(Electronic Control Unit)による車体制御。

  2. KYB社との共同開発による電子制御サスペンション。

  3. 前後アシストUBS(Unified Brake System)。

です。

「IMU」とは、バイクの姿勢と動きを計測して「いまバイクがどんな状態にあるか」を緻密に検知する装置です。
ピッチ(前後軸に対する回転)、ロール(左右軸に対する回転)、ヨー(上下軸に対する回転)の角速度と、前後/左右/上下方向の加速度を検知することで、コンピュータが走行中のバイクの姿勢や挙動を計算して把握し、ライダーの操作を加味しながらバイク自身が適切な調整をしてくれるものです。

乗り心地については、このIMUの情報にもとづき、サスペンションコントロールユニットが走行中の路面の状態に応じてサスペンションの減衰レベルを自動調整してくれます。

KYB製 電子制御フロントサスペンション
リヤサスペンションの電子制御

さらに、車体前方に搭載されたミリ波レーダーとこのIMUが検知した情報を元に、前後ブレーキへの入力量をアシストすると同時に前後サスペンションの減衰力も調整。
車体姿勢を安定させて乗車フィーリングに一役買ってます。

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