『ゴールデン・リバー』&『ロケットマン』
1日は映画デーっつうことでちょっと気になっていた『ゴールデン・リバー』をアップリンク渋谷に観にいく。
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「ディーパンの闘い」「君と歩く世界」「真夜中のピアニスト」などで知られるフランスの名匠ジャック・オーディアール監督が初めて手がけた英語劇で、ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドという豪華キャストを迎えて描いた西部劇サスペンス。2018年・第75回ベネチア国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した。ゴールドラッシュに沸く1851年、最強と呼ばれる殺し屋兄弟の兄イーライと弟チャーリーは、政府からの内密の依頼を受けて、黄金を探す化学式を発見したという化学者を追うことになる。政府との連絡係を務める男とともに化学者を追う兄弟だったが、ともに黄金に魅せられた男たちは、成り行きから手を組むことに。しかし、本来は組むはずのなかった4人が行動をともにしたことから、それぞれの思惑が交錯し、疑惑や友情などさまざまな感情が入り乱れていく。
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ホアキン・フェニックスの面構えのよさったら、ギレンホールももちろんだけど、ジョン・C・ライリーがすごくいい味を出していた。彼が原作小説を読んで気に入って映像化に動いたらしい。
父をめぐる兄弟の話であり、西部劇にサスペンス要素足していて、めっちゃシスターズブラザーの兄弟人殺しまくってましたが、因果応報みたいなものも描かれてました。地味目な話ではあるが、軸がしっかりしている映画でもある。渋い、っていうのかな。良作でした。
ホアキン・フェニックスといえば、10月公開の『ジョーカー』に楽しみですが、『her 世界でひとつの彼女』『ビューティフル・デイ』『ドント・ウォーリー』『ゴールデン・リバー』と映画館で観ていて、僕かなりホアキン好きなんだなって今更思った。
三日。朝起きてから9時前に上映開始の『ロケットマン』を観に、TOHOシネマズ新宿へ。ゴジラが現れて驚いてるエルトン・ジョンみたいなことになっているけど。
映画はエルトン・ジョンの人生を彼の楽曲を散りばめたミュージカル。デクスター・フレッチャー監督は『ボヘミアン・ラプソディ』で大ヒットを飛ばしている。エルトン・ジョンを演じたのは『キングスマン』で主演を務めているタロン・エガートンだった。エルトン・ジョンの母親がうちの家系は二十歳をすぎると髪の毛が薄くなるというシーンがあるが、役所としても年々髪の毛がなくなっていくのをきちんとやっていた。
物語の中で大事なのは父と母のある種の無関心というか、ハグをされなかった、愛されていると感じなかった男が、エルトン・ジョンと名乗り本来の自分ではないスターとして羽ばたいていく、仮面を被り、薬物にアルコールにセックスにあらゆるものの依存症になりながら、シラフではやっていけない人生の中でもがいて足掻き続けて、愛を欲し続ける。エルトン・ジョンはゲイというのは有名だが、作品の中でもその愛が、燃え上がり裏切られていく、という過程も描かれ、その心象風景が曲で再現されていく。
エルトン・ジョンの曲といえば『Your Song』ぐらいしか浮かばない僕でも流れれば知っている曲が多く、そういうミュージシャンだからこそ世界的なのだと思ったりもした。同時に『全裸監督』などと同じでまだ存命の人を描くというのはけっこう難しいことではある。この映画エルトン・ジョンがプロデューサーみたいな形で参加しているはずだが、関わっている人すべてが納得するということはたぶんない、それはその時々の関係性や利害関係などが描かれるから。
映画館で大きなスクリーンでデカい音で観るべきだとは思う。同時にこういう世界的なポップスターや有名な人の自伝みたいなものが映画になって、ドラマになっていくのは最大公約数がそこで終わっているから、その人たちを知っている多くの人の関心や興味がひけるからいう商業的な理由はやはりあるのだろう。いい映画だし、エルトン・ジョンの曲聴きたくなるよね。