みたらし団子な人生
生き方、とはなんだろうと考えることが時たまある。
いつも楽しい日々を送ることができれば十分だろうが、人生というものは、山あり谷ありとよく言われる。良いこともあれば悪いこともある。幸運というのは、生まれながらにして決まっているというも耳にする。
ただ、生まれた直後に白紙である人生は、自分の好きなように彩ることはできるはずだ。幼少期には、串に一つの団子しか刺さっていない。甘酸っぱい学生の恋をしていれば、酸味のあるベリー系のタレかもしれないし、勉強にばかり時間を費やしていたら、少し苦みのある抹茶やビターチョコレートのタレかもしれない。そのような感じで、人生が進むにつれて、串に刺さる団子が増えていき、団子筆ずつにかけるタレも時々で変わるかもしれない。
今のタレはなんだろう、そう考えたときに、過去最大に無味無臭だと思うかもしれない。今、この瞬間にタレの味を決めるのは、自分自身の身の振り方や何をするかという行動そのものだ。
砂糖の量が多い甘ったるいタレばかりで団子を彩ったところで、胸焼けするだけであって満足できる人生とは言えないかもしれない。逆に苦みが強いタレばかりだったとしても、悔いばかり残りそうな人生だ。団子一つずつを数年間の期間で区切るよりかは、その人生において大きな転機となったときや、印象深い時期を中心に団子を区切ったほうが良いかもしれない。そうすると、しばらく刺激的なタレを欠けていないなと思ったり、そろそろ甘いタレを食べたいなと思えるかもしれない。
生きることは楽しいことではない。辛いこともあるが、その辛さを一度終わらせ、楽しいことに振り切るということも自分が選べることだ。
団子にかけるタレを選ぶように、人生の方向性を定めることができれば、もしかしたら今よりも楽しく生きることができるかもしれない。