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青春、眩しすぎるぞ

サングラスを
貸してくれ
わしには
眩しずぎる。

えだって、若い男女が
何かのために、何かをして、その結果良かったとか悪かったとか思うのか。ええなぁ。
いや、違う、てか何かしてなくてもいいんだよ。
例えばあの場で座りつづけて、炎天下の中喧騒を耳だけで聞きながら空をみたりみなかったり、考えているようで何も考えずただぼんやり1日を終えたとしても、なんかエモい!全然羨ましくはないけど(てか俺それやりそう)エモバブ!!www

名も知らぬ、バンズ(バンドやってる人たち)が背中にデケェ楽器?あれなんていうの?デケェ楽器を背負ってあかりの少ない大学の夜のキャンパスを固まって歩いているだけで、それだけで筆舌に尽くしがたいエモさ。
我ながら笑えるほど語彙力の低さに頭が痛くなりつつも、それをみると100キログラムのエモに後頭部をガゴンと激突されたような永遠とも感じられるしかし一瞬の煌めきにぁぁぁぁぁぁああああ!!!!

閉会式のときによぉ、お偉いさん達が実行委員を労するためにいい話をするじゃん?
今年のテーマはなんたらで、どうたらこうたらでみたいな。あんなものその場の思いつきで適当言ってるのかと思ったけど、その綺麗事に意味があるような気がする!!いや意味はあるんだろうけど、なんか言ってることがわかる気がする。

あの人たちも羨ましいのかな。
もう一生経験することのないただしかつて一度経験していた青春を、毎年毎年目の前で見せつけられて、きっと遠い目で毎年違う顔を眺めていろいろ考えることがあるんだろうな…そこからでる言葉は、逆に一聞すると、我々にとっては凡庸でありきたりで陳腐な綺麗事に聞こえてしまうのだろう。

はっきりと今日の印象的なシーンが何カットか脳内で再生されるけど、特に印象的なシーンは、思い出すと胸が少し痛くて、羨ましいというかごめんなさいというか、どうしてこうなったとか、もっとやりようがあったんじゃないかとか、形容詞にすると「切ない」に近いのかもしれないけれど、色々考えすぎて逆に思考停止して、見てしまうな…
でもそのことを考えてそういうふうに切ない感情をしみじみと感じることで、生を実感する気がするから、わざと考えるようにしてる気がする。
これは…セキネン…?
始めて感情というものに触れたロボットか俺はw
麻痺ってるのかな、人的な感情が。

閉会式が終わって、息が詰まる体育館をでて、オロナミンCを買って、テラス席で風を感じながら、遠くで何やら話しながら撤収作業をしている大学生達をぼーっとみる。
そうしていると、気づけばよだれが垂れてくるし、一生そうしていたくなる。

知っている顔もちらほらあって、懐かしかったり、もう気まずい関係だったり、一方的に知ってる人も、殆どの全く知らない人達もごちゃ混ぜで、まるで前世の知り合いだったような気もする。
それらが撤収作業を満足そうにしているのが、バブーって感じだ。羨ましいぞ!あんつあんつ

俺にもそんな青春の時期があっただろうか。
あったような…気がしなくもない。
どうだろう。

はい今日の人間ごっこ終わり。

そう言って、僕は前髪を捲し立て「感情」の文字の隣にあるスイッチをオフにした。

星新一みたいな終わりかた…

れ!!!、!れ!!

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