文字で読む【第五十三天】文化財等の修復について
00:43-02:24 チャプター1 尊敬するKさん
台南にはたくさんの文化財があります。
特に寺廟(スゥ・ミャオ)と呼ばれる廟関係・・廟というのが、廟(ミャオ)と言っているんですけど、廟関係の関係の歴史的、文化的価値があるものがたくさんあります。
そんな廟関係にくわしい日本人の知り合いKさんがいます。
Kさんはもう何年も台南に住んでいらっしゃって、廟関係のイベントや、街歩きでいろんな廟を巡られていたり、
媽祖(日本語読みだと、マソ)という台湾で一番人気のある、支持されている神様なんかも、すごく好きな方です。
媽祖のTVドラマがあるんですけど、媽祖のドラマなんかもよく見てらっしゃって、いろんな文化財関係とか、社会ネタとかも本当に知見の深い方です。
私はひそかに尊敬しています。
Kさんがときどき、SNSで文化財の修復の仕方が最近ひどいという話やその事例を紹介していました。
次のチャプターで詳しくお話しします。
02:24-03:32 チャプター2 ひどい修復例
私が一番ショックを受けた廟の修復は、神様の顔が絵の具のような色で塗られていたものでした。
KさんのSNSで、「うわぇ、これは、ひどい・・」と話題になったものです。
元々は、日本の仏像のように、木製か金属製で作られていたものですが、色を塗られた・・修復の後は、もともとの地味な見た目が全く別の像のようになってしまったんです。
すごくショックで悲しいですよね、こういったこと・・
そういえば、ちょっと前にスペインでも、15世紀のマリア像が素人によってド派手な色に修復されちゃったっていうのがニュースになっていました。
あれと似たような状況かなって思っています。
03:32-05:43 チャプター3 まとめ
Kさんの言葉を借りますと、こうした「トンデモ修復」は、文化財などの近所の人々が、修復対象に対して美的価値、歴史的価値を見出していないから、と分析しています。
そういう価値のあるものは、博物館に入っているもののみに存在するとかみんな思っているんじゃないかって、言われています。
大きくその風向きが変わるような出来事が起こるまでは学ぶこともなく、文化財は壊されていってしまう・・・
だから、そういったもんなんだと思って誰かが先手を打って素人に手を出させないようにしなければならない。
そういう風にも言われています。
ずっと前からこのKさんは「神農街をほっとくとエライことになるぞ!」と言ってたけど、
案の定、今大変なことになっている・・・台南市政府も、部屋を貸し出す大家も、人が来ればいいとしか思っていないんでしょうね・・そういうコメントもされていました。
いやぁ、まぁ本当にその通りですよね。同感です。
市政府が動くっていうのも、やっぱり、近所の人々だとか、一般の方々の意識が高くなければ、なかなか市政府もそういう方向にいかないなんじゃないかな・・・
民間の風向きを、文化財を守る方向に、もっと民意が高まっていけば、自然と、おのずと市政府もそれを守る方向に行くんじゃないかなと思ったりもします。
有識者の情報発信なんかがキーじゃないかなって、個人的には考えています。
ではまた次回!再會
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