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男性器の機種変更3 在宅ワークの結果 【第1章】きっかけは在宅ワーク

前書き

近未来、そこは携帯電話の機種変更のような感覚で、おちんちんの機種変更ができる世界だった。在宅ワークにより女装を始めた主人公が女性化をして行く。

本作品は、feminin.netの「機種変更」と言う小説のスピンオフです。設定はそちらから引き継いでおりますので、本小説を読む前に是非ともfeminin.net「機種変更」をご一読下さい。http://www.femine.net/b2g/kishuhenko/kishuhenko.htm

Special Thanks to Eriko Kawaguchi


【第1章】きっかけは在宅ワーク

働き方改革とネットインフラの普及により、新しい仕事の形として流行り始めた在宅ワーク。
その流れは昨今の諸事情によって、加速度的に広がった。

僕の勤めている会社は保守的なので、世間が在宅ワークに傾き始めても素知らぬ顔であったが、結局世の中の流れには逆らえず、遂に来月1日からできる限り在宅ワークに切り替えると言う方針を打ち出した。
来月から出勤するのは一部の管理職のみで、実に8割近くの社員が在宅ワークになるそうだ。

僕の会社は業務用ソフトウェアを開発・販売しており、僕は入社2年目のプログラマー。
開発環境のPCさえあれば仕事の場所は問わないので、僕も来月1日から在宅ワークとなった。
毎日満員電車に揺られて出勤することが苦痛だったので、僕的には在宅ワーク大歓迎だ。

会社からの通達メールを読んでみると、在宅ワークの期間は未定で、世間の様子をみて期間を決めるとのこと。
つまり今時点で、次の出社がいつなのかはわからないと言うことだ。
そう思った僕は月末になるとデスクの周りの整理して、会社から支給された開発用PCをカバンに詰め、帰路についた。

翌朝、スマホの目覚ましによって僕は目が覚めた。
いつも7時にセットしているので、僕はノコノコの起き出して、朝食の準備に取り掛かる。
朝食の準備はとても面倒なのだが、食べないとお昼まで持たない。
実家暮らしなら朝起きると朝食があるのが当たり前だったけど、一人暮らしの現在はそう言う訳には行かない。

面倒くさいと思いながらも僕はやかんに火をかけたのだが、そこでふと思い出した。
(今日から在宅ワークだったわ、だったらもっと寝てられてのに・・・)
僕は再び布団に潜り込み、次に起きたのは8時半だった。
始業まであと30分しかないが、出勤する訳ではないので余裕余裕。

僕は軽く朝食を食べ、8時50分にPCの電源を立ち上げてメールボックスを確認する。
するとメールボックスには直属の上司から、本日のプログラミングに関する指示依頼が来ていた。
本来であれば出勤後に朝礼があり、上司からその日のプログラミング依頼を受けていた。

その依頼の大元は業務SEからのもので、業務SEは顧客と何回も打合せを行って業務用ソフトウェアの仕様書を作成し、プログラマーに渡す。
その仕様書を見ながら複数名のプログラマーがプログラミングをして仕上げていくのだが、どの部分を誰が作るのかを上司が割り振り、朝礼で各プログラマーに伝えていた。
でも本日から在宅ワークと言うことで、上司からはメールにて依頼が来るようになったのだ。

僕は出勤処理を行い、添付されている仕様書のうち自分の担当する箇所を読み、全体をイメージした。
今日の作業量はちょっと多いな。もしかしたら残業になるかも。
自分の中でそう見積ると、僕は早速プログラミングを開始する。

途中不明点や相談事があれば、業務用のコミュニケーションツールに入力すれば、上司や仲間が答えてくれる。
それを見ながらまたプログラミングを始めると言った流れで仕事は進んで行った。

熱中すると時間の経つのは非常に早いもの。
気付けば昼食も取らず僕はプログラミングを行っており、9割方完成と言うところに差し掛かっていた。
今までの経験から言うとこの進捗度の場合時間は午後4時頃になっていて、あと1時間ほどあれば本日割り当てられたプログラミングは完成する。
だったら残業しなくてもすむなと思いながら僕は時計を見たのだか、ここで驚きの事実を知った。

何と時計の針はまだ昼の12時だったのだ。
一瞬時計が止まっているのか思ったが、スマホやネットで確認しても12時なので、時計は正常のようだ。
と言うことはつまり、驚異的なペースで僕はプログラミングを行ったことになる。
なぜ?と思ったが、その答えは簡単だった。

会社にいると内線が鳴ったり、誰かから無駄話を持ちかけられたり、急に会議に呼ばれたりする。
するとその都度作業は中断し、再び作業を開始する時はリセットされてしまった頭の中をもう一度整理しなおしてから行うので、ペースは遅くなる。
そんなことが1日何回も起きるから、気づけば夕方になっているのだ。

しかし在宅ワークでは誰かに話しかけられたりすることもなく、突然会議に呼ばれることもない。
つまり思考がリセットされることが無いので飛躍的に効率が上がり、仕事が早く終わるのだ。
その後僕は昼食を食べ、今日の作業は午後2時前には完了した。

完了すると、することはもう何もない。
僕らプログラマーはプログラムの部品を作っているようなものなので、他の人のプログラムが完成しないと組み立てられない。
つまりテストもできないので、ひたすら全員の完成を待つしかない。
こう考えると、今まで出勤してやっていたプログラミングがいかに効率が悪かったかがわかる。

その後1週間ほど様子を見たが、やはり毎日仕事が大幅に早く終わったので、在宅ワークは本当に効率が良いと言うことだ。。
おまけに苦痛な満員電車に揺られることもない。
何だこれ、在宅ワークは本当に最高じゃん!

良いこと尽くめの在宅ワークだが、しばらく続けてみると一つだけ問題があることに気付いた。
それはオンとオフの区別がつきにくいことだ。
毎朝ギリギリまで寝ていて、起きたらすぐ仕事。
週に1度のテレビ会議の日を除いて髪はボサボサのままだし、着替えるのも面倒なのて基本はパジャマのまま仕事をしている。

通勤していた時はスーツを着てネクタイをするとオンモードに切り替わり、帰宅してネクタイ外したらオフモードになっていた。
そんなオン・オフのメリハリがなくなったことにより、生活のリズムが崩れて身も心も不健康になって行く気がした。

週末の日曜日、オン・オフの切り替えを何か考えないとまずいなぁなんて考えていた僕だったが、あることが閃いた。。
そうだ、女装でもしてみるか!
と言うのも、僕は過去に女装したことが何度かある。

そのきっかけは高校の時で、文化祭で女装した。
これはあくまでもノリで、クラスの男子数人で女装する企画があり、僕も参加したのだ。
他の男子はいかにも女装って感じの男丸出しだったが、僕は体も小さく線が細いので本物の女子高生に見えた。
周りから可愛いとおだてられた僕は気を良くし、毎年文化祭では女装したものだ。

次に女装したのは大学生の時だった。
僕は大学生になって上京したのだが、田舎育ちのため大学2年の秋頃までは大都会が珍しく、遊び回っていた。
しかしそれも徐々に飽き始め、気づいたら自宅アパートと大学を往復する毎日。
そんな時頭に浮かんだのが、高校の時の女装だった。

僕はバイトで貯めたお金で女性用の洋服や下着を揃えて久しぶりに女装してみたところ、とてもドキドキした。
こうして僕は女装にはまり、ちょうど春休みと重なったので、新学期までの2ヶ月間ずっと女装して生活するくらいのめり込んだ。
本当は女装生活をもっと続けたかったのだが、新学期が始まるとそういう訳にも行かず、大学へ行く時は男に戻らなければならない。
そして帰宅してまた女装すると言う二重生活になった。

そうなるとだんだん女装するのが面倒くさくなり、たまたまその時に彼女もできた為、気づけば僕は女装をやめていた。
その後彼女とは別れたけど、就活も始まって忙しくなったのでもう女装することもなく、卒業して今のアパートに引っ越す時に女装用品は全部捨ててしまっている。

それから女装なんてすっかり忘れてしまってたが、久しぶりにしてみよう。
そう思うと僕は押し入れを探し始めた。
去年会社の忘年会で新入社員は余興をやったのだけれど、その際数名の男子社員が会社のOL制服を着て女装する予定だった。

僕もその中の一人で、確か退職した女性社員の制服を借り受け、その場のノリでOL制服に着替えて余興をするつもりだったのだが、先輩社員の余興が長引いた為に新人の余興はカットされてしまい、結局女装しないまま忘年会は終わってしまった。
その後バタバタしていて借り受けた制服を返しそびれ、確か自宅の押入れの中にしまっていたはずなのだ。

すると奥に紙袋を発見し、中にはブラウスとベスト、そしてタイトスカートの制服一色が入っていた。
僕は早速着ている物を脱ぎ、ブラウスに袖を通す。
そしてスカートを履いてベストを着用し、鏡の前に立ってみる。

ワクワクしながら鏡をのぞき込んだのだが、そこにいたのは完全に女装した男にしか見えない僕自身だった。
昔は美人に見えたのに、今は女装感丸出しの男。
まぁ仕方ない。
あれから一度も女装してないから、お肌や体の手入れも全くしてない。

僕はあまりの見映えの悪さにガッカリしたが、それでも久しぶりの女装に心が踊った。
よし、明日はこれを着て仕事をしよう!


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