第1話 【妖怪万博まであと100日】モノノケは冬の小豆島を救う!
※まえがきにも書いた通り、以下、"兄やん"こと佐藤氏視点で書いています。*****************************
今日は2024年10月24日。
あと3日に開催が迫った「妖怪美術館のハロウィンパーティー」の準備が進む美術館の中。受付に座っている私は、パソコンの画面からふと外の通りに目をやった。雲の隙間から時折青空が覗く中、マップを片手に迷路のまちの路地へ美術館巡りに繰り出すべく、道路を横断しているお客様の姿があった。
ふと、今朝のことを思い出す。「妖怪になれるカチューシャ」を身に着けてnomurachanと写真を撮影されたのだ。あの写真を投稿したXの記事はどのくらい見られているんだろう。気になった私は、確認しようと再びパソコンに目を戻す。画面に表示されているのは、ついさっきまで開いてた「妖怪万博」のホームページだ。そこに映し出されたカウンターを見て、思わずこぼした。
「あと100日か…。」
早いもので、2月2日の妖怪万博まであと100日になった。表示される数字が3桁あった数字が1桁減る。それだけ開催日が近づいてきていることを否が応でも実感させられる。
覚悟はしていたことだが、今年は例年以上に月日が経つのが早く感じる。
現在、参加者の募集をかけている「妖怪コレクション」の応募期間も、パビリオンの出展者2次募集もあとわずかで受付が終了する。
特に、オリジナルの妖怪に変化したコスプレイヤーたちが会場まで徒歩10分の距離にあるエンジェルロードまでの区間を往復する妖怪行列が目玉の「妖怪コレクション」は、初めての試みでもある。
間もなく妖怪美術館で開催する「ハロウィンパーティー」の中で実施する仮装パレードは、予行練習になるかもしれない。
早い段階から、道路の使用許可や横断歩道など注意の必要なポイントなどについて関係各所に協力いただき、安全対策をしてきた。
皆さん、地域振興の取り組みとしてポジティブに捉えて協力をして下さっているのが本当に有難い。
27日に開催するハロウィンの仮装パレードの参加者はおよそ50人。
規模的にも妖怪万博の妖怪行列とほぼ同じになるだろうか。観光のハイシーズンに差し掛かろうとするこのタイミング、しかも人出の多い日曜日に無事成功すれば、2月の妖怪万博当日への自信にもつながるだろう。
とはいえ、妖怪万博の会場であるフレトピアホールのキャパシティは3000人だ。3000人の動員を目指す妖怪万博の準備をするには、妖怪美術館のスタッフ5名だけでは圧倒的に人手が不足している。
今年2月の開催宣言の後には土庄町と小豆島町、そしてこの2町の教育委員会が後援して頂けることに。また、観光協会からも共催という形でサポートしてもらえることが決まった。
第3回の「四国妖怪フェスティバル」という形で同時開催させていただけることになり、島の観光閑散期対策として盛り上げていきたいという思いが通じ、香川県の補助金の交付も決定した。
今回、各所から後援や共催をいただけたことは感謝しかない。
積み重ねた努力や失敗などを経て、妖怪万博開催に繋がった思うと胸が熱くなる。
妖怪万博は間違いなく私たちの活動の集大成であり、新たなステージへ踏み出すための大きな1歩になるだろう。
冬の観光閑散期を妖怪が救う、それを実現するために頑張るしかない。
お客様の話し声が聞こえてきて、私は顔を上げた。
美術館巡りに出ていたお客様が帰ってきたのだろう。感想を聞くついでに妖怪万博のことを宣伝しなくては…。口角を上げて営業用の“兄やんスマイル”をスタンバイさせる。
窓から見える迷路のまちの景色は日が落ちる前の色に染まっていた。
夕方からオープンする「妖怪bar」の怪しい雰囲気を演出するために設置しているネオンの光に怪しさが増す。
開催100日前の今日もあっという間に過ぎていこうとしている。
本当に、時が経つのが早くて困る…。
【妖怪万博開催まであと…100日!】
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投稿日当日の朝にオモロいポストされると全力で反映したくなる。
これが、リアルタイムドキュメントを書くということか…【筆者心の叫び】