マウスピース矯正を契約する前に知りたかったこと9点
わりと情報収集を多めにする方ではあるのだけれど選択をミスしてしまい、後悔したのでnoteに残しておきます。また私の場合、マウスピース矯正は価格の関係でキレイライン矯正を選択しました。
キレイラインのよくないところを以下より実体験をもとにお話しします。
なお、インビザラインでは抜歯も選択でき、全顎矯正もできるようなので、非抜歯矯正、部分矯正の項目において当てはまらない場合があります。
1、カウンセリングしたその日に契約しないと値段が上がるエステのような契約手法
両方検討したいなら絶対!!先にワイヤー矯正の矯正歯科に行ってください。私はこれを知らなくてとても後悔しました。キレイラインだと当日契約すると10万くらい割引されるので他の意見を聞いてから検討しにくいです。カウンセリング前に不安に思っていた、噛み合わせと後戻りと矯正効果をその場では納得させられたのでそのまま契約してしまいました。矯正歯科の予約待ちは長いので、私の場合予約が前後してしまったのですが、予約取れるまでキレイラインには予約しない!!というくらい徹底してほしいです。(これ、医療行為なのに法律的にどうなのかと思い、都の歯科相談、法テラス、弁護士協会にまで相談したんですが(つよい)、消費者が契約しなければいいだけの話とのことで抵触しないとのことでした。)
2、後戻りしやすい
矯正の際に歯根についてまで調べて選んだ訳じゃなかったので知らなかったのですが、マウスピース矯正では歯根の位置はほとんど動かせず(画像右)、ワイヤー矯正だと歯根の位置から歯を動かすことができます(画像左)。根っこの位置が変わらないと歯は元いた場所に戻ろうとするので必然的に後戻りしやすくなります。
←ワイヤー矯正 マウスピース矯正→
引用元: http://www.kato.or.jp/question/12325/
毎日リテイナーつけて寝れば大丈夫でしょ!とも思っていたんですが(一応、規定では2年ほど寝るときにつけると言うようにはなっています。) 後戻りを完全に防ぐためにはこれから40年間くらいずっとどんどん汚れていくリテイナーを毎日つけ続けなければいけないと思うと辛いなと思いました。(また3Dで歯を固定できるリテイナーは多くなく、少しずつずれていくかも?ともセカンドオピニオンで聞きに行った矯正歯科でも言われました)
※インビザラインの全顎矯正の場合はアタッチメントによってワイヤー矯正に近い動きができるようです。ただ近いというだけで制限は多く、医師の技術力にもよります。アタッチメントがないタイプのインビザ以外のマウスピース矯正は上記の通りとなります。
3、歯列が整ったら終わりではなく、マウスピースの枚数が終わったら終わり
マウスピース矯正の場合、ゴールはマウスピースが終わったら終わりなので、患者の細かい要望に答えづらいです。所定の期間で終わらなかった場合、マウスピースを追加するごとに追加でお金がかかります。理想通りに整わなかった場合、指定されてなかった時間きっかり、マウスピースをつけていなかったからと患者のせいにされることもあるとのことです。
4、食べる前にマウスピース外さなきゃいけないのが結構大変
マウスピース矯正では、食べる前に必ずマウスピースを外し、食べ終えた後歯を磨き、一日合計4時間までしかマウスピースを外せないのですが、これが地味に大変です。タピオカやスタバの試飲、お茶を出されたときなども気軽に飲めないし、食べ歩きもしにくいです。
これだけ辛くてめんどくさい思いを3年間ほどし(保定期間などを入れると3年かかります)、45万かけて効果がいまいちだと立ち直れないし、時間もお金も戻ってこないので、今までマウスピースでいいと思っていたもののマウスピースをつけ始めた時から急にイマイチな気持ちになりました。なのでもし契約するとしても1回だけのお試しにした方がいいかと思います。つける前と後で考え方が180度変わりました。
5、非抜歯のため、Eラインは望めない
矯正を始めるなら誰もが夢見るEライン。写真に映る横顔がコンプレックスだったりするんですよね。
引用元 :https://ms-dental.com/invisalign/about/e-line
出っ歯が気になる程度の歯並びの場合、抜歯しないと求めるEラインは望めないです。だいたい上下合計4本抜くことになると思います。キレイライン矯正では基本的に抜歯をしません。抜歯が嫌でキレイライン矯正にする方も多いかと思うのですが、45万と3年かけても口が出たままの方が嫌です。(「口ゴボ」と言います)
なおインビザラインは抜歯矯正も可能でアタッチメントにより、トルクという動きができるようにもなったそうですが、Eラインにおいては後悔している方も多いので、同じインビザラインでも医師の技術力によってここの満足度は大きく変わるかと思います
6、非抜歯のため、出っ歯が引っ込むのではなく前歯が平均的に前に出る
歯を動かせる量には限りがあり、出てるものがそのまま引っこむ訳ではありません。拡大床と言う装置を使ってキレイライン矯正では歯を広げていきますが、大人の拡大床にはとてもトラブルが多く、訴訟も多くあるので「拡大床 トラブル」などでググってみてください。拡大床は非抜歯の矯正でよく用いられます。
歯槽骨と言う骨があるのですが、この骨は大人だと拡張できませんので仮に歯槽骨を超えるほど広げてしまうと、歯が歯茎から飛び出てしまいます。こちらぜひご確認ください。http://www.jso.or.jp/html/ng/ng_p11.html
そのため歯のトラブルが発生しないようなスピード、かつ全体としては少しだけしか動かすことができないため、完成形がイメージしている歯並びと違うかもしれません。
引用元: https://systema.lion.co.jp/shishubyo/glossary/s_shisoukotsu.htm
歯自体の凹凸はなくなったけど全体的に前に出ている、というのはイメージと違いませんか?口ゴボや口呼吸の大きな改善にも繋がりません。
イメージとしては明石家さんまさんや、久本雅美さんを思い浮かべていただけると。(と矯正歯科で言われました)。抜歯なしの前歯のみの矯正の場合、歯の凹凸はないものの、前歯が並ぶように平均的に動かした結果、全体としては前に出ている、歯並びのいい出っ歯になります。
7、部分矯正のため、歯全体の噛み合わせの向上は期待できない
公式では噛み合わせは考慮しますとのことでしたが、抜歯をしない矯正方法、かつキレイラインの場合は前歯のみの矯正なので噛み合わせは矯正前と変わらないか、違和感のない噛み合わせにする程度です。歯をただ並べるだけなので歯全体の噛み合わせの向上は期待できません。なお拡大床で歯列弓を広げた場合、むしろ悪化するケースもあり、Twitterで検索すると多く知ることができるかと思います。これ、歯の健康目的での矯正だと結構痛い項目で、おそらく矯正を始めてから噛み合わせがいかに重要か気づくかと思います。出っ歯の場合、前歯が噛めてなかったりなど、かみ合わせは悪くないと自分では認識していても実際に噛めている歯は少ないです。また拡大床によりさらにずれる可能性があります。噛み合わせが悪いままだと、特定の歯に力が集中し歯茎が下がってきやすかったり、顎関節症を発症したりなどトラブルにつながります。歯を失うとインプラント1本30万なので将来の歯の健康まで意識するなら、トータルで考えるとワイヤー矯正の方が安いかもしれません。
なお歯がマウスピースで圧下されてしまい、開咬になってしまうケースもあるようです。
8、意外と価格にそこまで差はない
値段の問題でマウスピースしかできないと思っていましたが、なんだかんだ拡大床(片方4万のため上下8万)なども含めると、キレイライン矯正でも45万しました。一方ワイヤー矯正の部分矯正や、インビザラインgoといった前歯だけのものだと割と近い価格でできています(おすすめはしませんが。。。) なので部分矯正だから安いだけであり、同じ部分矯正なら認定医以上の歯医者さんにワイヤー矯正やインビザラインをしてもらったほうがよっぽど安心です。
なおインビザラインの全顎矯正の場合は、値段がワイヤー矯正とほぼ変わらないのでそれならワイヤーの方が効果としては良いと個人的には思っております。
9、以上の理由により再矯正している人が多い
「(矯正法) 再矯正」、「(矯正法) 後悔」、「(矯正法) 金ドブ」で検索すると多くの意見を知ることができると思います。部分矯正、非抜歯矯正、マウスピース矯正でそれぞれ後悔している方が多く見受けられるので、必ず事前にチェックしてみてください。後悔して再度矯正し直すなら最初から正しい矯正法で矯正し直した方が時間もお金も節約できます。
以上が歯列矯正前にとても知りたかった話でした。参考になれば幸いです!
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