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入学して分かった電通大夜間の魅力

社会人学生 Advent Calendar 2021 の9日目を務めます、@manamin0521m です。こちらのAdvent Calendarに憧れていたので、参加できて嬉しいです。

社会人が通学、かつ学部の課程に、1年次から入学することは珍しい方なのではないかと思い、今回は入学してからわかった電通大夜間の魅力についてをお伝えできればと思います。受験を検討している方などにも参考にしていただけると嬉しいです!

基礎が手厚い

いろんな講義を受ける上で、手厚いと感じることが多いです。今回はその中からいくつかご紹介します。

基礎物理学実験・基礎化学実験

一年後期にある、電通大を代表するといっても過言ではない(?)講義なのですが、実験レポートの書き方について厳しく、かつ丁寧に学ぶことができます。あまりにもインパクトが強く、現在進行形で苦しんでいるので、思わず一番先に書いてしまいました。社会人の方ですと毎週の徹夜がデフォルトです。

理系の方なら当たり前なのかもしれませんが、例えば私は以下のようなことを指摘されました。合格するまでレポートは受け取ってもらえず、直して何度も再提出する必要があります。

  • 単位の前には半角スペース(例: 1 cm)

  • 変数は斜体(イタリック体)、定数や単位は立体(ローマン体)

  • 図表には番号をつけ、図は図の下にタイトル、表は表の上にタイトルをつける

  • 式は式番号をつけ、中央寄せにする

  • 有効数字を指定する(例: 有効数字を3桁とする場合、1.25 cm/s)

  • 平均値を出す上では不確かさを求める(例: 1.25±0.23 cm/s)

  • グラフにも不確かさのエラーバーを書く

ちなみに昼間の講義における基礎科学実験A(通称:謁見)は基礎物理学実験、基礎科学実験B(通称:びっけん)は基礎化学実験と対応しており、昼間の学生が一年かけて学ぶ内容を、1/2の実験数で半年間かけて学びます。そのため、昼間の学生のブログやツイートなども参考になるかと思います。

内容としてはかなりきついのですが、手厚く対応していただき、これから研究をやっていく上で必要なことだったり、理工系の素養を身につけることができたかと思います(器具を複数回計測して、これも不確かさを出し、複数の値において不確かさがある中で計算したりなど)。またLaTeXでレポートを書いたり、関数電卓を使ったり、Excelの複雑な関数を組み合わせて数値計算に使ったりも時間短縮の上で必須で、それらが手に馴染みました。ちなみに教科書は電通大オリジナルです。

コンピューターリテラシー・基礎プログラミングおよび演習

こちらはそれぞれ昼間の学生と同じ教科書、同じカリキュラムで学びます。こちらも電通大オリジナルの教科書です。予習に重きが置かれており、教科書を執筆した教授が解説している動画を事前に見ます。

授業時間数に対して内容が濃いので、全てを吸収しようとするとかなり厳しいのですが、ある程度情報系の知識があると楽しめるんじゃないかなと思います。

「コンピューターリテラシー」において私が印象に残っている内容は、アセンブラを書いたり、Emacsの操作方法を学んだり、LaTeXの基礎を学んだりといったことです。他は基本情報に近い内容を学び、頑なにOfficeソフトの講義はしません。初年度の導入の授業としてはかなり充実した内容だと思います。※なおEmacsの回以外はEmacsを使わなくてもよく、私はVimを使ってました。シラバスはこちらです。

「基礎プログラミング及び演習」の印象に残っている内容は、浮動小数点の丸め誤差、再帰処理、整列アルゴリズム、時間計算量あたりです。ただトピック量に対して、爆速で講義が進むので、講義だけだとざっくりとしかインプットできないかと思います。私も教科書をもう少ししっかり読み返したいです。シラバスはこちらです。

Academic Spoken English・Academic Written English

外国人の教授が全て英語で講義を進めるので、聞き取ることが難しいためか不評な講義なのですが、私としては非常にしっかりした内容と方針だと思っています。

というのも私の以前通っていた大学の英語の講義がTOEICの得点を上げることに重きを置かれた内容だったため、Readingの講義が中心だったからです。そのため、アカデミックなWritingやSpeakingに詳しくないのですが、電通大の講義においてはそれらでよく使う語彙や用法を学ぶことができ、これから論文を読み書きする上で役立ちそうであったり、IELTSやTOEFL対策としても役立ちそうに感じております。

なお私は単位認定の関係でAcademic Written Englishしか取っていないのですが、これら二つの講義の内容の多くが対応しており、Academic Written Englishで各自書いた内容をAcademic Spoken Englishで話すといった内容となっています。なお、こちらも昼間の学部でも同名の講義が行われています。

物理寺子屋・数学補習授業

物理寺子屋は月曜と木曜の5限、数学補習授業は月曜の5限にあります。社会人だとなかなか利用が難しいのですが、こちらは自主的に参加するものであり、どうしてもわからない時などスポットで利用できます。数学補習はひたすら問題演習をするようなのですが、物理寺子屋はみんながつまづくところの解説と個別相談といったような内容です。
時間割の都合上、昼間の学生の利用が多いのですが、このような制度があるだけでも助かると感じています。

理系単科大学のメリット

一つのキャンパスに文理ともに集まる総合大学出身なので、理系単科大学のことをよく分かっていなかったのですが、入学式の数日後にあるオンライン合同新歓に参加し、オープニングである初音ミクのライブを見た際に、「技術が好きな人たちが集まるとこんなにすごいのか…」とめちゃくちゃワクワクしました。以下参考動画です。(12/11,12にライブがあるようなのでそちらも是非!)


技術系サークルが多い

情報系の学生が多いためか、技術系の特色あるサークルが豊富にあります。

これも電通大の大きな特徴だと思っており、新歓期にはそれぞれのサークルで技術の講習会が多く行われております。私は3つのサークルに仮入部をしていたのですが、こんなにわかりやすく手軽に技術を学ぶことができる環境にいたら、これは色々作ってみたくなっちゃうかも…!と思いました。情報の取得ハードルの低さと濃度にびっくりしました。

社会人だと活動日に講義があったり、仕事と講義でいっぱいいっぱいだったりと、なかなか難しいかもしれないですが、学部生として1年次から入学するならサークルも見てみても良いかと思います。

情報工学工房・電子工学工房

技術が大好きな学生が多いためか、低学年時から発展的に学べる、情報工学工房と電子工学工房という講義があります。通年で2単位となっており、テーマを見るだけでワクワクするのでぜひリンク先をみてみてください。5限〜6限の講義なので昼間の学生さんがメインではあるのですが、夜間の学生も取ることができ、同級生にも何人か取っている方がいます。

難易度や実験の都合上、2年生以降からがおすすめです。私も来年度、情報工学工房を取りたいと思っています。

このように特定分野に特化した発展的な講義やサークルがあることが、特定分野の人数が多い単科大学のメリットかと思います。

数学の教員免許が取れる

下記のリンクから、全国の数学の免許を取ることができる大学一覧を見ることができるのですが、全ての情報系学部で数学の免許が取れるというわけではありません

例えば夜間や通信だと、帝京大通信や放送大学、東京電機大学第二部、名古屋工業大学第二部では情報系学部において数学の免許を取ることができません。また、昼間の情報系学部でも取れない大学、学部が結構多いので是非見てみてください。

最初は情報の免許が取れないことを不満に思ったのですが、情報の教員を目指す上では、教員採用試験にて数学と情報、理科と情報といったように複数の免許が必要になる場合が多いです。

情報科では,情報科以外の教科の免許もあわせて所有していることが条件に付されている場合が多い。

高等学校情報科教員採用の危機的状況

一年次から学部の課程にわざわざ入学するということ、そして数学の教員免許が取れるちょっとレア(?)な環境を活かして教職を取ってみていますが、今まで受けてきた学校教育の種明かしや、疑問に思っていたことに対する答え合わせのように思い、とても興味深く思っています。そして教えるのが非常にうまい先生が多く、授業が面白いです。子育てや新人教育などでも役立ちそうな内容でもあります。

また、教員免許を取ることができるほど、数学を網羅的に学ぶことができるカリキュラムであるという意味でもあるかと思います。

終わりに

昼間の電通大の魅力的な部分の多くを享受できることが、電通大夜間の魅力だと思っております。めちゃくちゃハードですが、学問的にしっかりした大学だと思うことが多いです。もし興味を持った方がいらっしゃいましたら、過去記事も合わせてご確認くださいませ!

※技術的に得たものはこちらに書いてみました。


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manamin
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