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藤枝ノ演劇祭3 体験記!!

みなさんこんばんは。お元気ですか?
3月ですね。もう第一クオーターが終わりかけています。早い。
現在は元気に無茶祭その3『コップくんのひみつ』の稽古に臨んでいるわけですが、稽古休みに藤枝ノ演劇祭3に行ってきました
下書きしていたらもう4月が終わってしまう季節になってしまいました・・・

執筆に至るまでの記事は、上記マガジンにまとめているので、よかったら併せて読んでみてください。

約半年ぶりの藤枝。前回は秋でしたが、今回は冬と春の混じり合った季節に伺うことができました。
3月3日は晴天で、暖かく、演劇祭日和でした。

前日からXなどで演劇祭が盛り上がっているのを見ていて、とてもワクワクしながら藤枝に向かいました。

朝7時に東京を出発し、藤枝には10時30分ごろついて、まずは慶全寺さんにお伺いしました。
以前の滞在の際に慶全寺さんにお話を伺うことができ、ものがたりの大きな核となるお話を聞けてから、藤枝に思いを馳せると必ず慶全寺さんを思い出します。

快晴の中観音様が祀られている小高い丘から改めて藤枝の市内を一望し、懐かしさと、まだ出会っていない人に思いを馳せました。
慶全寺さんの奥様にはお会いできなかったのですが、お電話で元気なお声を聞けて、変わらずのパワフルさに元気をいただきました!

お参りしたあとは、大正亭さんに。
念願が叶いました✨

大正亭さんは藤枝で明治36年に創業された歴史あるお店で、精肉店とレストランを営まれています。
https://www.instagram.com/taisyoutei/

大正亭さんの名物はこちら!!

ジャンボロースかつ定食

ジャンボと付く通り、とにかくかつがめちゃくちゃ大きい!
そして肉厚!!

どのくらい肉厚かというと

この厚さ!!推定3センチ!!

厚いだけじゃない、とにかくうまいんです!!!!!
お肉の油が全然しつこくなくて、すっきりしていて、衣が軽いので、すいすい食べれちゃう。
豚の甘味がこれでもかと溶け出してくるし、厚いのに柔らかい!!
私は塩でいただくのが好みでしたが、辛子、ソースとの相性も抜群。
これだけの量なので、食べるのに時間かかるのですが、時間が経って少し冷えても柔らかくうまい!
こんなにうまいかつ食べたの初めてです!
藤枝の方がみなさんおすすめされるのがよくわかりました。
衣もハーブっぽい感じのシーズニングがされていて、かつなのに爽やかな後味です。

藤枝に行くたびに私は絶対大正亭さんにいくと思います!最高!

お腹を満たしたところでいよいよ演劇祭へ!
前回の滞在の目的はものがたりを探すこと・掘ることだったので、今回の滞在では藤枝の街の見方も少し違っていました。
3回目なので、勝手に親近感が湧いていたのもありますが。

藤枝ノ演劇祭3 ACT2 まちを迷おう、ものがたりを探そう
は藤枝のランドマーク、蓮華寺池公園が集合場所でした。
お昼すぎの蓮華寺池公園はファミリーや高齢の御夫婦など様々な世代が行き交っていて、とっても豊かな時間が流れているのを感じました!

集合場所は博物館側で、池の奥側にあったのですが、とにかく周辺がオープンなこと、オープンなこと。
こどもたちがチョークで地面に絵を書いていたり、キッチンカーが出ていたり。

段になっているエリアでは、段ボールが重ねられていて、みんなで雛人形をつくろう!というイベントをやっていました。
参加は自由。こどもたちが思い思いに段ボールに絵をかいている光景はあったかくて、のびのびしていて、見ていて気持ちのいいものでした。

こどもたちが思い思いに絵を書いてそれがお雛様になる!
きづいたら集合体になっている素晴らしい作品

自由にお絵かきして、この感じになるのシンプルにすごくないですか??


藤枝ノ演劇祭3のメインビジュアル


受付をして参加者の証としてTOP画のメガネを貸していただきました。
以前の演劇祭のチラシを有効活用しているメガネで、はっきり目立つからだれが参加者かすぐに分かる仕掛けです。

開始時間まで座って待っていると、なにやら時代が異なる雰囲気のカップルが。。。!
このカップルこそがACT2のオープニングアクトを演じる藤枝富士雄さんと都会憧れさん(役名だよ)
行き交う人々に手を振ったりスキップしながら2人で時間を過ごしています。

いよいよ開始時間。このカップルがきなり寸劇(オープニングアクト)をはじめます。
日頃公演に来ている方は寸劇しているなんて思わないから、カップルの間を平気でぶった切って通行したり、子どもたちもかけっこしながら2人のまわりをくるくるしています。

藤枝富士雄さんと都会憧れさん
マーケットの中ではじまるオープニングアクト

もう、演劇とか堅苦しい言葉いらないよ!!ってくらい自由と開放がそこにはあって、街の中で作品が息づいていました。
オープニングアクトも通行人もかけっこの子どももキッチンカーも全部が同居している。私の一つの理想の形を見せていただきました🙏

オープニングアクトが終わると案内人の方が集合してください〜と声をかけてくださってまち歩きに出かけます。
子どもたちはなにがはじまるのかと、案内人さんに駆け寄り「参加した〜い!!」と声を上げていました。(きゃわ)

ここまでの接続だけでとっても感動しちゃって、イマーシブの高さに一参加者としてガンガンにワクワクしました。

蓮華寺池公園に関するクイズは意外と地元の方も苦戦していたりしていて、地元の方にとってもまち歩きは新しい発見の場になっているんだなと序盤から気付かされます。

案内人さんが自分の感性と足で感じた藤枝を丁寧に細かく伝えてくれるまち歩き。
時に笑ったり時に頷いたりしながら、それまで2回来ていた中ではわからなかった情緒や景色に触れたり、滞在させてもらったことですでに知っていて鼻高々な気持ちになったり(浅はか)
目まぐるしく感情と感覚が揺さぶられて刺激的でした。

3月なのにセミの抜け殻
こういうのも案内人さんが見つけていてくれるんです

まち歩き、初めて参加したんですけど、めっちゃ楽しいです!!
自分の街でもやってほしいなって思うくらいで、知った気になっている街を再発見することになるし、そうすることでもっと愛着が湧くだろうなと思いました。

今度は演劇祭とは別で藤枝のまち歩きに参加したいです。


旧街道の裏をしっかり見たあと、先程お食事させてもらった大正亭さんにたどり着きました(ただいまw)
そこを左に曲がると商店街(白子名店街)に入っていきます。
この瞬間急に緊張しちゃいました。

今から自分が書かせてもらった作品を初めて見るから。

『青に待つ』は私にとっての処女作です。
商店街を歩いて出会ったエピソードにぐっと来て、この物語を届けたいと思ってガガガと駆り立てられるように書きました。

私にとってもとても貴重な体験で、しかもモデルにさせてもらった街の方たちにみてもらうというのはとんでもないことだなと思ったら震えてきました。

店内に入る頃にはバクバク最高潮。。。

おしゃれな帽子が所狭しと置かれている帽子屋さん

鈴木帽子店さんで上演させていただいたんですが、入った瞬間に私が描けたらと思っていた世界がしっかりと立ち上がっていて、とっても嬉しかったです。

作品を書いたときのことをお話すると、まち歩きの中で上演されると聞いていたので、できればまち歩きの参加者と作品が同一地平上にあったらいいなと思っていました。
せっかくのイマーシブ感を損ないたくないと思っていて、まるでその場で目撃してしまったような気持ちになるような、「劇を見る」んじゃなくて、「その場にいる」を目指したかった。

その目指したい世界観が目の前で現実のものになっていて、感無量でした😭

途中で本当にお客さんがきたりして、参加者のみなさんが「え、誰が演者で誰がお客なの?」ってなっている空気がビンビンで、やりたかったことが叶っている〜と、めちゃめちゃに心がときめきました。

そんなことを考えていたら劇中に俳優さんに話しかけられて・・・!
まさか話しかけられるのが自分だと思わず思いっきりテンパってしまいました^^;
すみません。。。

自分の初めて書いた作品がお客さんに届いたこととっても嬉しかったです。

ひとえにこの世界を理解してくださって、立ち上げてくださって、しかもより豊かにする工夫を随所にちりばめてくださったこと。
15分ほどのなかでビシビシと伝わってきました。
本当にありがとうございました!!

この台本は、わがままにも書きたいこととやりたい世界観をぶつけまくった本です。
まち歩きの案内人の方も作品に参加いただきますし、ぱっとわかりやすくなにかを伝えるより、じんわり染みていく構成になっています。

案内人の方がまち歩きの中の劇に登場するのは今回が初だったようで、きっとその交渉も大変だったと思いますし、場所の使い方から、衣装からなにからなにまで。創作の過程はとても大変だったと思います。

演出を担ってくださったるんさんをはじめ、『青に待つ』チームの演者のみなさんに本当に感謝しています。
作品を形にしてくださって本当にありがとうございました!!

演出のるんさんと出演者のみなさん

特にるんさんには滞在から含めてとてもお世話になりました。
この場で最大限の感謝を伝えさせてください!ありがとうございました!!!!!


案内人の方にお聞きした話では、参加者の方が商店街を歩いている通行人さんをみて「あの人も役者さん?」と聞かれたそうです。
めっちゃ没入してくれている!!
評判もよかったとのことでなによりです。

演劇祭のスタッフさん、まち歩きの案内人さんのおかげです。
ありがとうございました!

見終わって、まち歩きが終わって思ったことは、また藤枝に来たいなと言うことです。
一度じゃなくあと数回、いや何度でもまたこの街には来たいです。
そしてこの『青に待つ』は長編にしていつか上演したいな、それも藤枝でって思っています。

案内人さんにも前回の滞在以来久しぶりにお会いできて嬉しかったです。

この機会がなければ作家としてデビューすることはなかったので感謝しかありません。
昨年の夏からの藤枝に関わる日々全てに感謝しています。

帰りに見た富士山はとっても爽やかでした

これからも藤枝ノ演劇祭は続いていってほしいなと切に願っています。これだけ演劇以外の人も取り込んでお祭りにして、みんなが情熱を傾けている企画はなかなかないのではないでしょうか。

今後も藤枝に住んでいない作家に物語を掘ってほしいなと思いました。
そしてそれを見て、また藤枝を知りたいと思います。

とっても長くなりましたが、本当に藤枝で良い一日を過ごさせていただきました。自分の指針にもつながる刺激的な一日でした。

どうか藤枝のみなさまが健やかに過ごされますように。
そしてまた遊びに行った際にはお会いできますように。

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廣川真菜美
記事を読んでいただいて面白いな〜とか思っていただけたらぜひサポートよろしくお願いします! いただいたサポートは創作活動に活かさせていただきます!! もしかしたら、創作活動でぎゅーっとなった廣川の心の栄養に使わせていただくこともあるかもです(笑い) ぜひ応援してください!!