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骨粗鬆症と骨がん #00079

 タイトルがなんとなくショッキングになってしまうのですが、骨粗しょう症治療薬が、がんの骨転移治療にも使われています、という内容です。(船原)

 自分自身は口腔外科にお世話になっていた時期に、周囲で骨粗しょう症…BMA…乳がん…骨転移…というワードが飛び交っていたので、骨粗しょう症治療薬は乳がんや前立腺がんの治療時に時に一緒に登場する、といことを自然に学びました。しかし現在、学生さんと話していると、皆さん骨粗しょう症のことはしっかり勉強しているのですが、①具体的にどんな薬に副作用があるのか②がんの治療薬にも使われる、という話になると(?v?)というお顔になるので、オッこれは教科書には載っていない…?と思い、動画でお話ししようと思ったところです。

 動画ではどんながん治療時にMRONJを思い浮かべてほしいか(前立腺がん、乳がん、肺がん)、なぜがん治療時にBMA(Bone Modifying Agents)が用いられるのか、低用量と高用量のMRONJ発症率についてお話ししています。

01:01 骨粗しょう症治療以外にも使用されるのはどんな時か
00:00 がん治療でBMAが用いられる理由
00:00 低用量(骨粗しょう症治療)と高用量(BMA)のMRONJ発症率
07:35 次回の内容に関連したフリートーク


補足・訂正

【補足:1】 動画ではがん治療薬に使用される場合、MRONJ発症リスクが高いとお話ししましたが、実際には「がん治療で骨粗しょう症治療薬を使用されている患者さん」と、「骨粗しょう症の治療を受けている患者さん」では圧倒的に後者の方が母数が大きいです。がんに関連するBMA使用の方がMRONJ発症率は高いですが、実臨床で出会うのは骨粗しょう症治療患者さんの方が多い、というところで両方とも大事であると念頭に置いて頂けるととても嬉しいです!

【補足:2】5分30秒あたりの話し方がごちゃごちゃしてしまっていますが、スライドが正しくなります…。同じヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤であるデノスマブ(一般名)でも、ランマーク(総称名)は骨転移に使用され、プラリア(総称名)は骨粗しょう症に使用されるので、通例ではランマークをBMAと呼びます。


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