プランドハップンスタンスセオリー
キャリア理論の一つで、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱されていたことです。
僕が好きな理論です。
計画的偶発性理論(プランドハップンスタンスセオリー)
人生のキャリアは積み上げるものでなく、人生は、80%は予期しない出来事で成り立つという理論です。
そして、その偶然を引き起こすための5つの行動指針があるということです。
(1)好奇心
常に、何かに興味を示し、それを知ろうとする心の動き。
これはとても大切です。何か知らないことや、新しいことを目にしたときに、抵抗したり、拒否したり、無視したりしないことです。子供のような心でそれを知ろうとすることが大切です。
(2)柔軟性
さまざまな思い込みを排除するということです。
人間はなにがしかの思い込みを持っています。それによって、新しいことの解釈を自分の既存の知識でやってしまいます。
そうすると、その新しいことはゆがめられて、もしくは既存のものの中に取り込んで解釈してしまいます。そうすると、新しいことの本質を知ることができなくなります。
よくある、自分の知っていることを持ち出して、「これは〇〇的に言うとこういうことだね」とあたかも既知のこととしてしかとらえることができなくなるわけです。
その最たるものは、ユングの深層心理学を仏教をかじってる人が、それは唯識と同じだねというあれです。仏教に凝り固まって、なまじっか知識になってしまうのです。
そう「凝り固まる」とはそういことです。その反対が柔軟性です。
何事も初心です。
(3)冒険心
不確実なことに向かっていく姿勢です。
安心、安全では偶然は起こりません。不確実は不安かもしれません。その不安が生まれる源泉は、家の中にいるということです。囲まれた堅牢であると思っている場所は、安心安全です。しかし、それはいつ崩れるかもしれないものです。最悪で、最高なのは命を失ってもかまわないというほどの冒険心です。ある人にとっては最悪かもしれませんが、最高の偶然が起こる可能性があります。(クランボルツさんはここまでは言ってないと思いますが)
(4)楽観性
楽観的やポジティブなことを誤解している人は多いです。
それは、いま起こっていることを、どのように「説明するか」ということです。一つのことはいかようにも「説明」できます。
その説明方法が悲観的か楽観的かということだけです。
常に悲観的な人は、説明が悲観的です。楽観的な人は説明が楽観的なのです。
「人生塞翁が馬」ということを習ってるはずです。
(5)持続性
何事にも屈しないということです。
今だけを見て、生きていく。
ビー・ヒア・ナウの精神でしょう。
若干、僕の解釈が入っていますが、5つの項目はそういうことです。
このような姿勢によって、予想もしない人生が広がっていくということです。
それは、ユング派心理学者のジェイムズ・ヒルマンがいうように、「魂のコード」のように、計画されたものかもしれません。それを違う解釈をすると、仏様におまかせするということだと思っています。異安心かもしれないですが、念仏することは、この五項目を実践するということです。全てを仏様の御心としてとらえるということかもしれません。
あ、それって、○○的という解釈になりますね(笑)
まあ、とりあえず、クランボルツ教授の原典をあたってみてください。
参考図書あげておきます。
「偶然をチャンスに変える生き方―最新キャリア心理学に学ぶ「幸運」を引き寄せる知恵」諸富祥彦著
「生きづらい時代の幸福論 9人の偉大な心理学者の教え 」諸富祥彦著