マンダリンヒーローの馬主さんのブログが面白い件

さて、多くの方はケンタッキーダービーが終わってからこのnoteを読んでいるのではないでしょうか。私はデルマソトガケとマンダリンヒーローの活躍を祈りながら朝5時にこのnoteを書いています。
ケンタッキーダービーを前に、私はある人物のブログを見ていました。そう、マンダリンヒーローの馬主さんのブログです。(以下リンク)

ラベルの馬主日記


馬主の新井さんは、金子...藤田...野田...といったメディアで目立つ天上人のような馬主さんとは異なり、馬主としての活動は一口馬主やオーナーズが中心の方です。
オーナーズの預託料に頭を悩ませたり、一口愛馬の騎手の騎乗に怒ったり...といった姿は少し裕福な競馬好きの方という印象で、(おこがましいですが)我々一般競馬ファンからしても少し親しみやすいかなぁと思います。

注目ポイントはなんといってもマンダリンヒーローのデビューから、ランフォーザローゼスに至るまでの道程でしょうか。

デビュー当初は、藤田調教師の「この馬で東京ダービーを目指したい」という言葉をリップサービスと思っていたり、その後の東京ダービーへの並々ならぬ意気込み。
そこまで意気込んだ東京ダービーを諦めて選んだサンタアニタ・チャーチルダウンズへの挑戦は必読です。


あと遠征にかかり気味の藤田調教師とそれを生暖かい目で見守るオーナーの姿も必読。


ただ私としてはもうひとつ気になるポイントが。氏は地方競馬だけではなく、社台のオーナーズ、サンデーやシルクの会員でもあったようで、400ページ近くあるブログを読み込むと、なんとジェンティルドンナ、アルアインの一口馬主であったことが発覚。
ジェンティルドンナが2冠を達成した頃には、エミレーツ航空で働く娘さんの住むドバイへの挑戦の夢を語っています。

勿論その結果は皆さんご存知の通り。

2回の挑戦で「家族でドバイで応援する」「ドバイで勝つ」というふたつの大きな夢を叶えました。


おわりに


新井氏のブログに度々出てくる馬の中にスカーレットサクラという馬がいます。2018年に中央でデビュー、20年には大井に転厩し、つい今年の一月末までレースに出ていました。


大井時代の調教師を務めた藤田師は、後にサマーセールでマンダリンヒーローの落札を新井氏に進言。
「サクラちゃんがいなければ、マンダリンヒーロー君との出会いもありませんでした。」とブログ内で語られているように、彼女無くして今のマンダリンヒーローはありません。

しかしながら、2月初頭に急死。
「マンダリンヒーロー君にスカーレットサクラちゃんの分まで頑張って貰わなくてはなりません」
と新井氏も語っている通り、彼の旅路には彼女への弔いの想いも込められているのではないでしょうか。
このnoteを通して、志半ばで逝去した1頭の牝馬に想いを馳せながら、マンダリンヒーローの走りを応援する人が1人でも増えればなあと思います。

2023年5月7日
スポーツの中で最も偉大な2分間を前に

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