大人気ラーメン豚山の価格戦略を統計的に分析してみた
みなさん大好きラーメンを統計しちゃいましょうというお話しです。
なにげなく利用している飲食店にある券売機、(写真は「豚山」の券売機)ですがじっと見ているとこんなことを考えてしまいませんか?
あれ、「あ、これエクセル表になる」
「これワイド型だな、ロング型にしちゃおうかな」
「じゃあ、回帰分析しちゃおうかな」って感じ。
ついつい、やっちゃいますよね~w
らーめんメニューを統計する。
では、皆さんに代わって私がやってみますね。
まずデータの形を変換する。
こちらが券売機
そしてワイド型にしてみるとこんな感じ、クロス表じゃないですか!
このメニュー表記は横にラーメンのサイズ、縦にチャーシューの枚数が並んでいることがわかります。
あれ?ここで一つの疑問点がわいてきます。
小、ミニ、大の順番に券売機は並んでいますね。なんでかな??? そんなことに疑問をもちつつ、表計算上は素直に並べ替えておきます。
※豚山は標準サイズをコブタと呼んでいますよ。
さらに、ロングへの変換
これでデータ分析する準備はできましたね。
このロングからワイドへの変換はエクセルのPowerQueryを使うと簡単に出来てしまうので是非活用してみましょう。
まずは分析の基本となる、相関分析
やはり結果は、価格とチャーシュー枚数は強い相関を示していますね
一方で麺量と価格には正相関ではあるものの強いと言えない感じです。これはきっとたくさん食べてね!っていうお店の愛情溢れる気持ちが表れているんじゃないのかなとか想像してみてます。
回帰分析の実施
次に重回帰分析をして、式で計算した結果の価格(予測値)と実際の価格で散布図グラフをみてみましょう。
きれいな直線が描けました。 おや、いくつかのメニューがこの回帰式で求める直線の上にのっていない点がありますね。この散布図の意味することはなんでしょうか?
この目的変数は価格を求める回帰分析、説明変数はチャーシューと麺量でしたので、この回帰式で求めた予測値よりも実際価格が高い、つまり散布図直線の上側にある点は割高に設定したメニュー、下側にあるのが割安に設定したメニューとみなしてもよさそうですね。なるほどここにラーメン屋さんの価格に関する作戦があったのか。
そのメニューは何でしょうか?
上側2点(割高)
930円 ミニブタ(チャーシュー5枚 麺125g)
1080円 大ブタ(チャーシュー5枚 麺375g)
下側2点(割安)
小ラーメン(チャーシュー2枚 麺250g)
こぶたダブル(チャーシュー8枚 麺250g)
すばらしいメニューの並べ方
豚山さんの価格設定がわかったので、これをメニュー表に重ね合わせてみましょう。
この豚山の価格戦略が見えてきましたね。
皆さんご存じの視線のZの法則/Fの法則で重要になる一番左上になんと割安なものを配置しているのです!
しかもこの店の標準である小ブタシリーズに割安を設定しているではありませんか! なんということでしょうか。良心的ですね〜。
メニューの特徴が見えてきました。
標準(こぶた)メニューを割安で提供しつつ、真ん中のサイズに割高を設定すること大食いの方が愛するチャーシューダブルの価格を標準で据え置くというのは素晴らしいです。名前の豚山に恥じない価格設定(笑)
ちなみに回帰分析から計算した価格をお知らせしておくと。
つまり回帰式は次の通りとなりました。
ここで標準の「小ぶた」980円を例にすると。
250g x 0.6円 + チャーシュー5枚 x 58.3円 + 他 538円
意外にスープ(恐らく座席料とかもかな)が加味されるベースでしっかり値段を取っている感じでしたね。
では今日はここまで!
追伸:豚山で「大ぶたダブル」を食べました。