苦手なことも原動力になる
私の本業はソフトウェアのエンジニアです。
そんな私がなぜ副業ではコーチングや心理学を使った
対人支援をしているのかの話をしたいと思います。
私は子供の頃から乗り物が好きで
模型を作ったり機械をいじったりするのが好きだった私は
小学校の頃からエンジニアになると決めていました。
それは物と対峙しているときが一番没頭できて楽しかったからです。
一方、コミュニケーションは小さい頃から苦手でした。
のんびり屋だった性格もあって
人の言動について行けない
自分の言いたいことを言えない
おとなしく、目立たない、そんな子供でした。
友達も少なく、1人でいるのが好きでしたが
大勢で遊んでいるクラスの人気者のことが
とても羨ましかったのを覚えています。
でも何かで人の役に立てると嬉しい
だからかもくもくと作業をして準備したり裏方をする
「縁の下の力持ち」という役割が好きでした。
それは大きくなっても変わりませんでした。
理系に進み、工学系の大学に進み、念願のエンジニアとして就職。
仕事は大変だったけど長年続けられているのは
「物を作るのが好き」と言う子供の頃から「好き」が続いているからです。
しかし会社でリーダーや管理職になると
対象は「人」になります。
部下、同僚、上司とのコミュニケーション
役員へのレポートや他チームとの交渉など
コミュニケーションが苦手なのに
コミュニケーションが仕事になりました。
エンジニアもコミュニケーションは必須ですが
技術の共通言語があるのでさほど問題はありません。
しかしその共通言語を使えなくなると
元々の苦手意識が全面に出てきます。
加えてリーダー、管理職として、上司や周りが求めるように
「演じ」なければならないと考えるようになりました。
今までの自分でいると「それじゃだめだ!」
と批判されることが増えたからです。
その状態がしばらく続いたある日
私の中で糸が切れ何かが崩れ落ち
すべての業務から外れました。
人の心理に強い興味を持ったのはこの後です。
自分自身が分からなくなってしまったから。
この出来事をきっかけに心理を学び始めます。
苦手なコミュニケーションも学びます。
分からないからこそ知りたい
苦手だからこそ克服したい
その強い想いのエネルギーを一気に学びに注ぎました。
今思えば、自分の本当の価値観が全面に出たから動けた。
理屈では動けなかったと思います。
学んで身に着けていくうちに
コミュニケーションが苦手と言う意識もなくなり
同じ思いをしている人の助けになりたいと思うようになりました。
今ではコーチと言う形で人のサポートをしています。
「苦手である」という認識は自分が勝手に決めていること。
苦手だと思うということは、克服したいと思っている事。
苦手だとも思わない「できないこと」はたくさんあるはずなのに
気にしてないですよね?
私も他人からは「コミュニケーションが苦手に見えない」
と言われてきました。
でも自分では苦手だと思っている。
これは心の奥では「もっと上手くなりたい!」と思ってるから。
基準は「クラスの人気者」のままだったんです。
だから苦手が苦手でなくなった時
他人よりもできるレベルに到達している。
苦手は克服することができます。
越えた山が高いほど、その経験を力にすることができます。
そして世の中には、その力を求めている人がいます。
なぜならかつての自分と同じ状況にあって
解決方法を探しているから。
セカンドキャリアでは、実績のない全く新しいことをやるより
これまでやってきたことを生かした方が良いという意見もあります。
なので研修ではスキルや経験の棚卸なるものをやります。
それも大事な一つの材料ですが
自分の苦手だと思っている事も合わせて棚卸してみてください。
なんでもかんでも無理に克服する必要はないですが
心の中にずっと引っかかってること。
それはあなたを突き動かす原動力になるかもしれません。
大事なのは「自分がどうありたいか」
それをしっかり持つことができていれば
過去の経験や苦手かどうかはあまり関係ないのです。