セカンドキャリアでアントレプレナーシップを呼び起こせ!
先日、起業家で経営コンサルタントの磯部一郎さんに
会社員が「セカンドキャリア」に向けて 自分の人生を歩み出すための極意についてインタビューさせていただきました。
インタビュー動画はこちら
磯部さんは単なる起業家ではありません。
10回のがん再発を乗り越え、今も戦い続けているがんサバイバーでありながら、闘病しながら会社をいくつも立ち上げていらっしゃる生粋の起業家でいらっしゃいます。
そのご自身の経験や想いをまとめられたご著書が「生き急ぐ」です。
生き急ぐとは
「生き急ぐ」は「死に急ぐ」のとは全く違うと磯部さんは言います。
死のゴールが見えていても、楽しんで生きる為に
今にフォーカスして、未来も過去も考えすぎずに
生きていく術として広められています。
更に、磯部さんは「生き急ぐ」生き方が「アントレプレナーシップ」を呼び起こすことを訴えていらっしゃいます。
生き急ぐとアントレプレナーシップ
アントレプレナーシップは「起業家精神」と訳されることが主流です。
しかし、これは起業家だけの精神ではなく、誰にも必要で、誰もが本来持っている精神のことを指します。
経営学者のドラッカーも
「アントレプレナーシップという言葉は、経済の世界で生まれはしたものの、経済の領域に限定されるものではない。人間の実存に関わる活動を除くあらゆる人間活動に適用される。」と述べています。
磯部さんも同様のお考えから「一億総生き急ぐ」を掲げ、この活動を通して、人々が幸せになるために精力的に講演や勉強会などをされていらっしゃいます。
セカンドキャリアにおいても、起業して一歩踏み込む、起業しなくても副業などで新しいことを始めるには勇気が必要です。磯部さんの生き急ぐ生き方が、一歩踏み出そうとしている人々に勇気を与えられていると感じます。
全ては人々のウェルビーングの為
磯部さんは著書の出版当時から「生き急ぐ」活動をされていたわけではありません。元々はお子様にご自身の生き方を何らかの形で残しておきたいという想いで書かれたそうです。
出版されてから2年。ちょうど東京オリンピック。
SDGsやサスティナビリティについて考えた時に、ご自分の「生き急ぐ」という考え方が、サスティナブルな活動に繋がっており、更には人々のウェルビーングに繋がっていることに気が付かれたそうです。
そのキーになるのが「アントレプレナーシップ」
アントレプレナーシップを呼び起こすことが、働き方としてウェルビーングにつながること。すなわち「生き急ぐ」活動が人々のウェルビーングにつながることが腑に落ちてから、精力的に「生き急ぐ活動」を始められました。
セカンドキャリアと「生き急ぐ」
私はこの「生き急ぐ」の考え方は、40代50代のセカンドキャリア世代に非常に重要だと考えています。
磯部さんもインタビューの中で、この世代は就職してからずっと、失われた30年の中で働いてきた世代。平成不況や経済の長期間の低迷で社会活動そのものが「失われた」と言われる通り、大成功した人は少なく、失敗してきた経験が多い。そんな世代には自信喪失や不安などが広がっている。
これは若い世代に対しても良い影響にはならない。
若い世代を教育していく立場のミドル世代が、自信がなく不安がっていては、若い世代は希望を持てない、何を信じたらいいかわからなくなってしまう。
だからこそ「生き急ぐ」を伝えたいとおっしゃっています。
本来は過去の失敗は、これからに全く関係ないはず。
過去を引きずって、未来の不安を捕らわれているミドル世代に、今にフォーカスして生きよう!というメッセージが込められています。
セカンドキャリア世代とアントレプレナーシップ
セカンドキャリア世代は不安がる人が多いそうです。
失敗を恐れて
「失敗しないためにどうしたらいいか」
「上手くいく方法を教えて欲しい」
という質問がとても多いんだそうです。
磯部さん曰く、
起業したり新しいことを始めるのに、そもそも「失敗しない」ことから気にする自体がおかしい。会社に努めている人は「石橋をたたいて渡る」もしくは「たたいても渡らない」人も多い。
そもそも、橋を探している時点で間違ってる。
上手くいく方法があるならみんなやってるし、そんな起業は続かない。
独立起業は、誰もやらない橋のない川を渡るからこそ価値がある。
だからアントレプレナーシップを呼び起こす必要がある!
これには私の胸にもグサグサ刺さりました。
変わるための最初の一歩
とはいっても長年会社で働いて来てすぐには変われない人も多いと思います。それに対する磯部さんの結論は「発信しろ!」
起業して選ばれるにはまず自分のことを知ってもらわないと話にならない。
どんな考えの持ち主なのか、自分はどんな高付加価値を提供できるのかを発信してファンを作って行かないと誰も買ってくれない。
周りを気にして発信すらできないようでは、起業してもうまくいかない。
独立起業の世界は「変わってるやつ」とみられるのが当たり前の世界。
長年「出る杭は打たれる」中で生きてきたところから「出る杭」になって行かなければいけないのです。
ただすぐにはできるようにならないので、会社にいるうちに始めておくことが大事。社外にも発信していきながら、会社の中でも「変わってるやつ」というポジションを作っていき、そちらが当たり前になるよう「慣れていく」ことが必要だと思います。
コツは、もう一人の自分を作るつもりで発信することなんだそうです。
発信を躊躇している方は、アカウントを新設して始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
磯部さんのお話は何度も聞かせていただいていますが、改めてセカンドキャリア世代に向けてのメッセージを頂きました。
私自身の活動にも、ミドル世代をもっと元気にしたいという想いの裏に、子供世代に夢や希望を持って活き活きを人生を送って欲しい、そのための環境を作っていきたいという想いがあります。
インタビューの中で共通する想いを感じ、とても嬉しく思うと同時に身を引き締めて活動していこうと思いました。