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③ヤバイ決め方を回避する


 体験談や合否の影響でブレた!

 なぜブレが起きてしまったのか。それが分かれば回避の仕方も見えてくる。
まず一点目に、「先輩の合格体験談をそのまま真似した」という事が理由に挙げられる。体験談を今まさに書いている私が言うのもなんだが、他人の経験がそっくりそのまま自分の役に立つときなど、ほぼ無いと言っても過言ではない。その理由は言うまでもなく、自分と同じ人間はいないからである。併願校を、「合格した先輩がいる」という理由で選ぶなど、決断の仕方として常軌を逸している。「合格した先輩」が存在するなら「不合格の先輩」ももちろん存在するわけで、ごまんとある事象の内身近にある1つを見ただけでそれを決断の根拠とするのはあまりに短絡的だ


二点目は、「不合格への恐怖から逃げ腰になった」という点である。第一志望を決定する際も、FIT入試や指定校推薦の受験を決めた際も、その動機はすべて「落ちたくない」「不合格怖い」「失敗したくない」という恐怖だった。受験において恐怖など、合格発表のその瞬間までついて回る。そのたびに目標をころころ変更していたのでは、当然ながらきりがない。


決断の基準である「軸」を持とう!


「ブレる」とは言い換えると、「基準から逸れる」ということである。明確な基準を知り、それに沿って行動すればブレる事はない。すなわち、外部からの情報や一時の感情に押し流されてブレた決断を下してしまわないためには、自分の中の基準を知ることが重要である。この、ブレない戦略に必要な「自分の中の基準」のことを、「軸」とここでは呼んでいる。
受験勉強を続けていく中で、「本当にこの大学に合格できるだろうか?」と心が折れそうになるときや、「この科目は本当に役に立つのか。他の科目に時間を割いたほうが良いのではないか」と計画に迷いが出るときもあるだろう。そんな時こそ「軸」を使うことで、初心を思い出して自分を鼓舞したり、情報や戦略を一貫した筋道で取捨選択することで軌道修正したりできるのだ。


また、自分の「軸」を見つけて大学受験を乗り越えた経験は、その後の人生でも重要な意味を持つ。例えば就職活動の際、「なぜこの大学のこの学部を選んだのか?なぜこの専攻なのか?」と問われる場面がある。なぜそれが問われるのかといえば、純粋に「決断の理由を知りたい」という以外に、「この人はどのような思考プロセスを踏んで決断を下す人か」を見極めるためであると言われる。大学受験の際に「軸」を持って決断を下してこなかった私は、この質問に全く答えられない。


「軸」は、大学受験とその先まで非常に重要な自分の価値観・思考プロセスなのである。

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