伝えるときは『Why』から作れ
よく、Whyから考えろ!という話がありますよね。
特に、文章やスピーチなど、人に何かを伝えるときは、Why?を考えることは非常に重要です。
そして、これは伝えるとき以外も同じです。
ではなぜ、『Why?』から考える必要があるんでしょうか?
これは、脳には『考えたい順序』があるからです。
問題を解くときも、この順で考えたい
勉強するときも、この順で考えたい
話を聞くときも、この順で考えたい
文章を読むときも、この順で考えたい
行動するときも、この順で考えたい
常に、脳は『考えたい順序』に沿って考えようとします。
だから、脳が考えたい順番で伝えてあげるだけで、とっても理解しやすくなるんです。
たった3つの順番を覚えて、上手に伝えられる人になりましょう!
脳は『Why』『How』『What』の順で知りたがる
人の脳は、常に次の順番で知りたがります。
まずはこの順番を覚えてください。
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まずは①Whyを満たそうとします。
子どもが「なんで?なんで?」と聞きまくる理由がこれです。
①が腹落ちすると、②Howを満たそうとします。
理由に納得したら、どうやってやるのかが気になり始めます。
最後に、②が腹落ちすると、③Whatを満たそうとします。
やることの方向性がわかったら、もっと具体的に何をすればいいのかが気になり始めます。
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ただし、『満たしてから進む』という点に気をつけましょう。
『なぜ?』が満たされていないのに、『どうやってやるか』を説明しても、『いや、なんで?』とWhyをまだ知りたくて、話が入っていきません。
だから、Why⇒How⇒Whatの順で満たしていく必要があるんですね。
伝えるときは、『Whyから順に満たしてあげる』を意識しましょう。
順序通りに伝えてみる
たとえば、【食洗機の魅力】を、食洗機のことを全然わかっていないお客さんに伝える店員で考えてみましょう。
Step1:Why 〜なぜ必要なのか?〜
最も重要な『Why』のステップです。
どんな話も基本は同じ流れです。
①まずは、相手の【悩みや興味】を掘り当て、共感する
②この話・商品で自分の【悩みが解決する】ことをイメージさせる
③だから、これが【自分には必要かも!】と感じさせる ←これが『Why』
このとき、「なぜ」必要なのかを相手の悩みや興味に沿って考えましょう。
これが相手に深く伝わるほど、次の話を勝手に聞きたくなってくれます。
食洗機が、その人にとってなぜ必要か。
これは相手によって違います。
ですが、『なぜ自分に必要か』が腹落ちしたら、勝手に『どんなことができるのか』が気になってきます。だから、『Why』を魅力的に語れるかがとっても大切なんです。
Step2:How 〜どんな風に使うのか?〜
『Why』が満たされたら、次に『How』が知りたくなります。
例えば、子育ても家事も忙しいママさんは、毎日自分の時間がありません。
だけど、本当は1時間でいいから、ほっと一息つく自分の時間が欲しい。
そんな悩みを抱えていたりします。
そこで、店員に
『その気持ち、すごくわかります!うちの妻も、子育て中は全く時間がないと嘆いていました。でも、先月食洗機を買って、今は夜はのんびり好きなことできるようになって、今まで買った家電でダントツで買って良かった!と言っています』と言われたとしましょう。
少しだけ、食洗機の話を知りたくなりませんか?
もしも、『Why』に興味さえ持てば、
みたいな、食洗機で『どうやって時間が短縮されるのか』の話をするごとに、次々にメリットが刺さり始めます。(Whyに食いついてなければダメですよ〜!)
その後、最後に知りたくなるのは、『それで何をしたらいいの?』という、より具体の話です。
Step3:What 〜何をすればいいのか?〜
このケースの『What』は、『どの商品でその未来は手に入るの?』ということです。
この『What』は、『それで、具体的には何をしたらいいの?』という疑問です。つまり、この質問に行き着く理由は、本人が行動したくなり始めているからです。
美味しい店の具体的な店名を聞きたいのはなぜですか?行ってみたいからですよね?
具体的なダイエット方法を聞きたいのはなぜですか?試してみたいからですよね?
だから、さっきの話の続きで言うと
と、具体の提案の話に進みます。
ここから契約に行くためのクロージングは別として、『Why』の部分で夢を見れば見るほど、その先の話は全自動で聞きたくなってしまうものですね!
順序から逸れるとどうなるか
逆に、Why⇒How⇒Whatの順番が間違っているとどうなるでしょうか?
最も多い間違いは『What』の部分から話してしまうケース。
最新機能の話ばかりしてくる営業や、突然トレンドの服とかを推してくるアパレル店員みたいなやつですね。話し手が一番伝えたい部分も、ここだったりします。でも、まずは興味を持っていなければ、「いや、知らんがな」ってなるやつです。
かといって、『How』の部分から話してもうまくいかない。
食洗機の例で言えば、お客さんに突然「時短になるんですよ!」とか言っても「いや、突然どうした?」って感じです。
どんな時も、『Why』から考えましょう。
まとめ
この『相手にとってのWhy』を想像することってめちゃくちゃ大切です。
それは、言い換えれば『相手の悩みを知ろうとすること』であり、『相手の興味を知ろうとすること』です。
コミュニケーションの基本は、相手を知ること。
相手を知ることとは、相手の興味に興味を向けること。
言葉でも、文章でも、相手に何かを伝えるとき、いつも『相手にとってのWhyはなんだろう?』から考えるようにしましょう!