ミャンマーにおける各種規制ならびにコロナ災禍の現状 2020/9/12現在
9月12日現在の感染者状況は下記の通りとなります。(既報)
新規感染者:257名
感染者数:2265名 内回復者:625名
死亡者数: 15名
検査数: 平均約3500件/日
ラカイン州より始まった感染拡大が全土に拡散しております。
1) 感染がラカイン州にとどまらず、ミャンマー全土に拡大している事(ラカイン州は収束に向かっています)
2) 特にヤンゴン市内において、濃厚接触者、海外帰りの帰国者よりも感染経路が不明な
感染者が新規感染確認者の70%に昇っています。
市中感染:
ラカイン州全体で市中感染は、収まる傾向にあります。
しかしながら、8月末から、ヤンゴン市内、マンダレー管内の感染者は爆発的に増加しており、その80%が、ラカイン州並びに海外への渡航経験がなく、かつ濃厚接触の可能性がないと思われる、所謂、感染経路不明の患者となっております。
また、MCR-2居住者の一人である、お客様の勤務先である、東京クリニックの患者さんの感染が確認され、その診察に当たったドクター並びに看護師さん(ローカル)が濃厚接触者として隔離されました(9月8日)、これに伴い、東京クリニックは、昨日より閉鎖されています。(いつまでかは未定)(既にお知らせした通りですが、ドクターの感染が確認されました。但し、無症状だそうです)
幸いにも、居住者のお客様は、患者さんには接触をしていないので、自宅待機となっていますが、ご本人は相当のショックを受けられています。
また、1階に入居しているIT会社のスタッフの1名が、入館時の体温チェックで、37.7度の発熱があった為、入館をせずにご帰宅頂きました。(9月6日)。現在、その社員の方は自宅療養中との事です。(自宅は、インセイン地区)(回復したそうです。単なる風邪?)
これ等の状況を踏まえて、1階のIT会社は昨日より、基本全てのスタッフが在宅勤務として頂き、不要不急の業務でどうしても、事務所に出なければならないスタッフのみが出社するという形に勤務形態を変更して頂きました。
市中感染に伴う規制措置:
ラカイン州全体が27日より全州ロックダウンとなりました。
また、9月10日よりヤンゴン管区内の48タウンシップにおいてセミロックダウンが開始されると共に、各地区において、町内に立ち入る者の検問所、道路封鎖が行われています。
(写真参照)
セミロックダウン地域への立ち入りは厳重に禁止されると共に、ロックダウン地域を持つワード(区)への入域の際にも市中に設けられた、検問所において、入域理由を誰何され、NCR(国民身分証明書またはパスポート)、並びに居住証明書の提示、体温チェックが実施されております。
この措置に伴い、現在、ヤンゴン管区、マンダレー管区、ネピドー特別区の3箇所に関しては国内ロックダウン状態となっており、物流は機能している様ですが、人の往来は全て停止状態となっています。
ネピドー管区、マンダレー管区に入る為には、各管区政府よりの招聘状が必要とされかつ、コロナ陰性証明を持った上で、管区入域後、政府指定隔離施設での1週間の隔離が義務付けられました。この措置に伴い、各高速道路上においては、検問が実施されております。
以下の規制が発令されていますが(8月20日付け)、この規制措置がラカイン全州、マンダレー管区、ヤンゴン管区にに拡大しました。(9月10日付け)
本日(8月21日)以降2か月間、ラカイン州シットウェ地区について夜9時から朝4時までの外出禁止
本日(9月10日)以降、追って沙汰があるまで、ヤンゴン管区、マンダレー管区は全ての人の往来を禁止すると共に、居住者は、21時より午前4時迄の外出禁止、全ての飲食店における店内飲食営業禁止、全ての国内線、長距離バスの運行は欠航とする。
1 ラカイン州、ヤンゴン管区、マンダレー管区の住民は、以下の規則に従わなければならない。
(1)自宅待機(政府、政府関係機関、企業、工場での業務のために通勤する者を除く。)
(2)必要な物資の購入の際は、1世帯につき1人のみ外出する。
(3)病院やクリニックに行く際は、1世帯につき2人のみ外出する。
(4)外出する際はマスクを着用する。
(5)通勤する者を送迎する車両と通行許可を受けた車両のみ区(Ward)外に移動することができる。
(6)区内での車両での買い物の際は運転手他1人のみ、車両で病院・クリニックに行く際は運転手他2人のみ乗車することができる。
2 上記2の(2)、(3)、(6)に関し、人数を超える場合、また、その他の緊急事態で外出する場合は、区の行政局に連絡し許可を得ること。区の行政局は通勤する者以外、区内外の移動を許可しない。
また、オフィス、ショッピングセンターの複合施設である、Junction City, Sule Squareにおいて感染者が発生した為、両施設はロックダウンとなりました。(既にお知らせ済み)
これに追加して、Myanmar Plaza, Junction Square, Times City, Christal Mallも閉鎖となりました。この為、ヤンゴン市内は、ゴーストタウンの様相となっています。
9月にも予定されております救援便は、取り敢えず、9月10日に飛び、日本人、68名(全員がODA,JICA,政府関係者)が搭乗しておりますが、現在、隔離下に於かれています。
また、医療機関のキャパが、飽和状態に近づいており、保健省では、臨時にMFF (Myanmar Football Federation)の協力の下、同団体管理下にある、サッカーコート2面の施設を使い、臨時の隔離病院(テント病院)の設置を昨日より開始しています。明日より、軽症者を中心として感染者を収容する予定と聞いております。
これら感染拡大の事態を受けて、再開されていた学校の授業も、8月26日より全土で再度、休校となりました。(再開時期は未定)
また、ミャンマー全土の観光地にある観光スポット、ビーチ、パゴダ、旧跡等も全て政府の命令で閉鎖となりました。(再開時期は未定)