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訪看運営のヒント(4)ー1on1ってどうすればいいの?ー

訪問看護管理者の役割の中でとても重要なものとして人材管理があります。訪問看護管理者は看護師一人一人を育成や支援をしながら看護の質の管理を行っています。それと同時に、売上目標等の達成のために必要な訪問件数になるように看護師一人一人の様子を見ながらお尻を叩いたり、かといって疲弊しすぎないように調整したりしながら看護師が働き続けることができるように支援をしていると思います。

しかも、訪問看護というスタッフが事務所から移動して散り散りになってサービスを提供するというサービスの性質上、また最近では直行直帰の訪問看護ステーションも増えておりちょっと廊下で声をかけて立ち話をするというような手法も難しいのが現実です。

 そこで、今回は訪問看護ステーションにおいて短時間で効果的に人材管理を行うテクニックとして1on1をご紹介いたします。

1on1とは何か

1on1とは「定期的に管理者とスタッフの間で行われる一対一の対話」のことです。この対話の目的はスタッフの成長を支援し組織としての目標を達成することです。そのために管理者は1on1においてスタッフの仕事の進捗確認や問題解決を支援したりします。

1on1を効果的に実施するために

1on1を実施している組織でよく耳にするのが下記のような意見です。

話す話題がなくて困る
評価面談との違いが分からない
1on1を初めてはみたものの毎回雑談で終わってしまう

先程も説明しましたが、1on1はスタッフの成長を支援し組織としての目標を達成するために、仕事の進捗確認や問題解決を支援する時間です。ですので、前提条件さえ整える事ができれば1on1の中身についてはある程度の枠組みを作る事が可能です。

そこで、1on1の進め方と実施についてご説明していきます。

(1)信頼関係を構築する

仕事の進捗や問題解決をするためには、まずは部下が率直に自分のおかれた状況や気持ちを話してくれるような信頼関係を築く事が重要です。

看護の現場においては往々にして、上司が部下の話を遮って『それはこういう事でしょ』と自分の意見を述べてしまう場面が見受けられます。たとえその意見が正しいものであったとしても、頭ごなしの指導では部下の信頼を獲得することはできません。

部下と上司であっても信頼関係を築くためには看護実践と同様に、相手の話に耳を傾ける”傾聴”と話してくれた内容を”肯定的に受け止める配慮”が必要です。

まだ部下との間に信頼関係が築けていないようであれば焦って次の段階に入ることは避けた方が良いと思います。上司として結果を出さなければというプレッシャーはあるとは思いますが、そういった焦りも余裕の無さとして部下に伝わってしまいます。1on1の機械に限らず、日々の些細なやり取り等も含めて部下と信頼関係を築くように心がけましょう。

*ここでいう信頼関係とは心理的安全性に近いのではないかなと思います。心理的安全性についてはUdemyの動画がありますので掲示板にて無料クーポンを配布しますので、是非そちらをご参照ください。

信頼関係を築く事ができたら1on1の実践をしていきます。

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