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正しいことなど何もないということ

先日仕事を依頼したアーティストと少々揉めましてw
私の性格をご存知の方は「また藤木!」って思うでしょう?
しかしこの件は完全にアーティストが悪いと周りが認めてくれています。しかし、どのレイヤーで私が正しいかという話になってしまうと、私が本当に正しいのかどうかはわかりません。

私は般若心経の中にある「色即是空」という言葉が好きです。

素人が解説するには難しい言葉ですが、私なりの解釈を言うと、
例えば自分が見ているその色が青だとして、その青の色って本当に青だと言えますか。
他の人は赤だと思っているかもしれない。
自分の色眼鏡で見ていることは多いものです。
哲学者デカルトの「我思う我あり」も同じようなことで、自分以外の物や事は本当に存在しているのでしょうか?不確実な世界の中、ただ自分が感じていることだけは事実だと。
そう考えると、映画マトリックスの世界のように、実は本当の自分は液体の中に浸かっていて、起こっていることはすべて映像かもしれませんよね。
社会、仕事となればルールがあって、何が正しいかをジャッチするものがあります。不動産仲介取引でいえば、民法や宅建業法があるので、そのルールに則って仕事をします。不動産の売買であれば、物を売る、買うための取引ルール、重要事項の説明や契約があります。そのルールに則って取引をすれば、仕事として問題はありません。
しかし、取引の際にお客様が感じる気持ちにはルールがありません。
こちらが一生懸命やっていても、お客様がサービスに満足されなければ、不満足、取引が問題なく終わっても結果“ハッピー”ではなく“妥協”です。
幸せ感は人それぞれ。正解はありません。
映画マトリックスの世界では、自分が描いた幸せな自分の映像の中で暮らすこともできます。自分の思う世界は自分でなんとかできるかもしれませんが
相手の世界を勝手にいじることもできませんし、相手の感情をコントロールすることもできません。

相手の目で見て
相手の耳で聞いて
相手の心で考える

私はいつもお客様に対してそう思って仕事をしていますが、本当に相手の思っていることがわかるわけでもありません。
だから、かならず質問をします。

相手の気持ちになって、考えたことが本当に合っているのか?
お客様の不明点や不安はこのことですか?
お客様が楽しいことってこんなことですか?
お客様が気にされていること、不愉快な思いをしていることってこんなことですか?

そして不明・不安の解消のための解決方法を考え、提案します。
私の思いではなく、事実、根拠をもって説明します。
ダメな営業マンがお客様から怒られているケースで多いのが、「そう思ってしまった」という自分の勝手な思い込みが原因になっていることです。
正しいことなど何もないからこそ、自分の思いで勝手な行動をしてはいけないのです。

ホスピタリティという言葉も難しいですね。
知り合いの友達が経営するレストランで沢山ご飯を食べたあと、お店からのサービスです!といって山盛りのデザート盛り合わせが出てきて、もうお腹いっぱいなのに、知り合いが満足げにしている顔をみたら全部食べないといけないじゃないという経験があります。
女性はデザートが好きで誰もが別腹だと思っているのか、私は食後のデザートは食べない人なのに!
よろしかったらお店からデザートをサービスしますが、食べられますか?という質問をくれ!と思います。
もしこれは食べないと絶対後悔するくらい美味しいデザートだと根拠を示してくれたら無理して食べるかもしれません。
なんの質問もなく説明もなくスイーツ好きでもないお腹いっぱいな私に、山盛りのデザート盛り合わせは残酷です(≧∀≦)
良かれと思ってやっても、時として相手には迷惑という話もあるということです。
お金が発生しないボランティアとか、ただの友人付き合いならまだ許されるかもしれません。
エージェントが本当の顧客満足を得るためには、自分の考えではなく、相手の考えが正しさの条件となることと考え、正しく相手の考えを理解しようとする気持ちを忘れないでください。
映画マトリックスのような時代になれば、脳に直接ケーブルをつないで、相手の考えを知ることができるかもしれません。

あっ!

そのときはもうエージェントもいらないかもしれませんね(°▽°)
それまで頑張りましょうw










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