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原詞公開:「Oro e ortiche」
KDR-106『調和性ラトゥリア』より
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本曲はピアノコンチェルト風のクラシカルアートポップスで、初めてオケ音源を聴いた時にピアノの音が非常に印象的だった。多くの楽器にやや遠巻きに取り囲まれて、中央でピアノが孤高に鳴り響いている、そんなイメージが浮かんだ。
そこで思いついたモチーフが、ハンス・クリスチャン・アンデルセン作『白鳥の王子(野の白鳥)』である。
物語のクライマックス部分のみ取り上げたため、ややモチーフが分かりづらくなってしまった感はあるが、馬車が駆け抜けるような疾走感のある本曲には、説明くさい歌詞よりも、情景描写を畳み掛けるほうが合っているように思われた。
全体的にじりじりと背中に迫ってくるような焦燥感がありながら、ブリッジ(リハーサルマーク[10])で希望が示されることにより、落ちサビでは絶望よりもそれに抗う不屈の意志の方が強く印象づけられる —— そのように感じていただければ幸いである。
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