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「高い」ものには、「高い」なりの理由があって。

お正月恒例の「芸能人格付けチェック」という番組、
私はちょっと食わず嫌いしてしまっている節があって、
あんまり自分から能動的には見ない(&そもそも最近はほぼテレビ自体を見てない)のですが、
お茶の間の大人気番組なので、Twitterとか見てると情報はめちゃめちゃ流れてきていて。
そんな中、見かけたこのツイートが、なんだか刺さってしまいました。

そっか、そうだよな、と思い直させられたのは、
別に「格付けチェック」そのものが、
明示的に「高い」ものを称揚したり、「安い」ものを卑下したりしてるわけじゃない、ということで。
(ただ、番組の作り方&浜田さんのノリ的に、そこはかとなくそういう空気を感じてしまうところはあるのですが)

「格付け」が問うているのは、
「みなさん高いモノに日々触れてると思いますが、それ本当にわかってて接してますか?」ということであって、
我々みたいな庶民にはGACKTさんみたいな当て方が絶対できないのは、
「高い」ものがなぜ「高い」のか、
それを判断するための尺度も、経験もないからだし、
なんなら普段から高いもの食べてる人たちだって、
ただ「高い」とか「有名」みたいな外形的なことをありがたがるだけで、
自分の中の尺度を持たずにただ漫然と食べてるだけだと、
ああやって普通に間違えてる。

そう考えると、格付けチェックは
「セレブ度チェック」というよりは、
一種の「リテラシーチェック」なのだろうな、と思うし、
それを思うと、我々にも通じるところがあるから、
単に「セレブ芸能人の高貴なお遊び」とも言ってられないなあ、と。

別にそんなにえげつない高額商品、とかじゃなくたって、
日々の消費行動の中に、「流行りモノ」とか「ちょっとした贅沢」とかって普通に紛れ込んでしまっていて、
それを消費・摂取することで、
あたかも自分のQOLが上がる、暮らしが豊かになる、という想像を抱いてしまいがちだけど、
本当にそうなの?ってのは、実は私たちも一回立ち止まってちゃんと考えないといけないことで。

あとは、実は真逆なところにも同じことが言えて、
「おトクなもの」「安いもの」というのにも、私たちはついつい引き寄せられてしまうようにできていて、
節約できた!コスパが良い!と、あたかもそれがプラスの効果しか生んでないような錯覚を覚えがちだけど、
「安い」ものにも当然それなりの理由があって、
健康とか、それを作ってくれてる遠くの誰かの幸せとか、
別の大切なものをトレードオフしてる可能性だって全然ある。

「流行りに乗ってる『イケてる感』を出したい」なら、
高いもの、流行ってるものに盲目に乗っかっていけばいいだろうし、
「たとえ健康を多少害しても、とにかく現金を使いたくない」なら、
ひたすら「安い」を追求し続ければいいのだろうけど、
たぶん大抵の場合、そんな単純なことではないだろうから、
イメージ、とかキャッチコピー、とかみたいなものに、踊らされてしまっている部分も結構あるんだろうなあ、と。
(そして、もはや踊らされていることにすら無自覚なのかもしれない)

自分にとって本当に大切なものは、究極的には自分にしかわからない、決められないのだから、
人の決めた尺度にあまり踊らされすぎることなく、
ちゃんと自分のことは自分で決めたいよなあ、と、改めて思います。

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