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種まき
今回のコラムは、ぜひ読んでもらいたい
あわせて、内容に重なる新たな活動を始めることができたので、そのことも少し書いておく
まず昔話を
筆者の父母は、子育てに関していくつかの取り決めをしていた。そのうち、ふたつを書いていくが、まず「自分の子供であろうが親子の関係ではなく、あくまで一人の個人、人間として接する」というのがひとつめ。ふたつめは「子供が理解できても、できなくても、親には物事を説明する義務がある」というものだ
じっさい
説明されても理解できないことは多かった。頭で理解はできても、実感が湧かないから結局は分からないということも多かった。それでも父母は丁寧に説明してくれたし、なにより「分かったか?」と、絶対に言わなかった
「子供だ。理解できるわけない。だから、分かったか?なんて訊かない。そんなこと訊いたら「分かった」って分からなくても答えてしまうし、分かることを強要するなんてことはしない」というのが、筆者の父母の回答だ
おかげで筆者は、分からないなりに「そういうもんなのかなあ」と、とりあえずは納得をして分からないまま、その【言葉の種】を持ち続けていた。そして、ある人生の地点、タイミングで、その種から芽が出る瞬間があった
「そういや、昔に父母がそんなことを言っていたっけ」と、十年、二十年越しに実感した
これが、言葉の種か
そこでコラムのタイトル
【花咲かじいさんの種まき】である
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ずっとずっと、たいせつな事を幻想文学の短編として書き続けてきた。ありがたいことに、賢プロダクション様と飛騨市様、そして横浜の朗読会の方々に作品を活用いただいている
もっと、なにかできないか?
そう思い立って、筆者は母校である西舞鶴高等学校へと電話をかけた。筆者がコラムを書かせてもらっている舞Ventの中道さんにも賛同いただいて、コラムの投稿欄とイラストを、母校の美術部の生徒さんにお願いできないかという話を持ちかけさせてもらったのだ
数々の偉人も口をそろえるが
とにかく作品を積み上げ続けることが、上達への近道だ。自分の創り上げたものが情報誌に載り、世の中へ出る。その体験と機会、場を提供できれば、きっと生徒さんの成長や刺激に繋がるはずだと思っての行動だった
そしてなにより
土地を豊かにするには、まず、子供たちが豊かであることが重要だ。長い目で見て、その生徒さんと、地元舞鶴の土地を豊かにする、種まき、水やりができればと思ったのだった
副校長先生に快諾いただき、いま、すこしずつ実現のために動き始めている(というか、筆者は筆と行動が早すぎるので、お願いする予定の九月号コラムを仕上げ、先日、学校のほうへお届けを済ませてしまったのであるが)
また、これまでに出版した本などを寄贈させていただいた。現在、専用の棚まで設けられ、西舞鶴高等学校の図書館に展示されている
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色々と手を尽くしてくださった
図書委員の方も手伝ってくれたそうで、こんど是非ともお礼を申し上げねばと思っている
さいごに
筆者の好きな作品に登場する、とある熱い男、炎の男のセリフをここへ引用しよう
文化を担うのは 若いトレーナーの役目だよ
もっとも ただ守るのではなく
きみたちで より良いものにするんだ
ぼくたち大人は 支えるから!
筆者も、散々大人に支えられてきた
そろそろ、そういう人生の地点へ差し掛かったのだろうと勝手に思っている。支えられるほど立派な人間である自信は無いし、学校の点数も赤点ギリギリだったが、しかし、社会に出てからの点数はそれなりになれるよう、なにか、自分にできることをしていきたい
そんなことをぼんやり考えながら
相変わらず、言葉を並べている……