東京の休日 #116 〜シダネルとマルタン展:薔薇の村と南仏への旅のようでした〜
『最後の印象派、二大巨匠
シダネルとマルタン展』
2022年3月26日(土)〜6月26日(日)
SOMPO美術館(新宿)
まるでフランスへ旅しているかのような
気分を味わえるのです。
館内をご紹介する前に
まずは主役の二人のご紹介を。
アンリ・ル・シダネル(1862 – 1939)
フランスの「北」を舞台に活躍した画家です。
薔薇の村・ジェルブロワと
ヴェルサイユを好み居を構えました。
優しい色合いの作品が特徴です。
アンリ・マルタン(1860 – 1943)
フランスの「南」を拠点とした画家。
ラバスティド・デュ・ヴェールに住み
南仏の陽射しのような
鮮やかな色合いの作品が特徴です。
活躍の場は異なるものの
友人関係にあった二人。
館内では、
シダネルの薔薇の館に
マルタンが訪ねる貴重な映像も流れておりました。
それでは、さっそく作品のご紹介を。
アンリ・ル・シダネル
シダネルといえば、やはり
ジェルブロワの村でしょうか。
《ジェルブロワ、テラスの食卓》
薔薇の美しい村に
注がれる柔らかな光が
描かれています。
《ジェルブロワ、青い食卓》
《ジェルブロワ、離れ屋の前の小卓》
《ジェルブロワ、花咲く木々》
なども村の長閑で温かな空気が
伝わる作品です。
花咲く木々にも
妹さんたちが描かれているのですが
こちらの浮かぶ船に乗る
妹さんの絵画も素敵でした。
《モントルイユ=ベレー、朝》
美しさと切なさに
溢れています。
そして、アンリ・マルタン。
差し込む陽射しが穏やかな
《二番草》、
海の青がきらめく
《ガブリエルと無花果の木》。
印象派の作風に「情感」を加えた
アンティミスト(親密派)と言われる
二人ですが
こちらの作品からは
そのことがよく伺えますね。
ポスターに採用されている
《腰掛ける少女》
も彼女の気持ちに寄り添いたくなる一枚です。
今回は、SOMPO美術館で開催中の
『最後の印象派、二大巨匠
シダネルとマルタン展』
をご紹介いたしました。
二人の画家の描くフランスを中心とした
ヨーロッパの麗しい景色。
それらにとことん癒され
何度でも足を運びたくなりました。
写真・文=Mana(まな)
『最後の印象派、二大巨匠シダネルとマルタン展』
会場:SOMPO美術館
東京都新宿区西新宿1-26-1
会期:2022年3月26日(土)〜6月26日(日)
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2021/sidaner-martin/