京都の休日 56 〜【智積院(ちしゃくいん)】桔梗美しい夏の総本山へ〜
成田山新勝寺、
川崎大師平間寺、
髙尾山藥王院の大本山、
東京都の高幡山金剛寺。
訪れたことがなくても
一度は名前を耳にしたことのある
これらのお寺。
そのすべての総本山が
京都東山七条にある
「智積院(ちしゃくいん)」なのです。
本日は、この「智積院」の魅力を
たっぷりお伝えしてまいります。
✴︎3000余りの寺院の総本山。
冒頭にあげた寺院を始め
3000をこえる真言宗智山派のそれの
総本山となっている智積院ですが
苦難を経て、
今に至っているそうなのです。
真言宗の宗祖(しゅうそ)である
弘法大師空海の教えを脈々と継ぎながらも
巨大な勢力ゆえ
豊臣秀吉と対立し
徳川家康に土地を与えられた
玄宥(げんゆう)僧正が再興してからも
明治維新では
仏教を廃絶する運動に直面したりと。
現在のように総本山となったのは
明治33年(1900)。
全国の約3000の寺院が結集し、
智積院を総本山と定めることとなったのです。
✴︎国宝「楓図」「桜図」。
安土桃山時代に活躍した絵師
長谷川 等伯(はせがわ とうはく)。
等伯(とうはく)氏の描いた
「楓図」と
ご子息・久蔵(きゅうぞう)氏描いた
「桜図」を
鑑賞することができます。
金箔の背景が見事な
春と秋の風景。
国宝となっているこちらの障壁画、
ぜひご覧くださいませ。
(全国の美術館・博物館へ
貸し出されることもございますので
お出かけ前に確認されることをおすすめします。)
✴︎夏の花々が美しいこと。
見事に広がるのは初夏のお花
紫陽花の庭園。
池には蓮が浮かびます。
さらには、智積院の寺紋となっている
桔梗(ききょう)。
本堂へと続く道を
高貴な紫と白のお花が彩っていて。
六月であれば紫陽花を、
七月であれば桔梗と蓮を
愉しむことができるようです。
✴︎ゆったりできるカフェのあること。
「智積院茶寮 桔梗
(ちしゃくいんさりょう ききょう)」
カフェのお名前にも桔梗が。
和洋のスイーツも
お昼食(11:00〜14:00)も
お夕食も(17:00〜20:00)いただける
場所となっております。
いただいたお抹茶には
京都の老舗洋菓子屋さん
「BAIKAL(バイカル)」の
月水鏡がついていて。
Wi-Fiも完備されている
なんとも懐深い茶寮でございました。
✴︎宿泊できること。
さらには、宿坊もあるのです。
お邪魔したカフェが
この宿坊の一階にあったため
フロントを通りかかったのですが
とても現代的で驚かされました。
まるでホテルのロビーのよう。
2020年9月に
リニューアルオープンしたそうなのです。
その一方で、
お寺ならではの
「朝のお勤め」にも
参加できるとのこと。
5:40(12月1日〜2月末日は6:10)に
ロビーに集合。
庭園のお散歩や、
上記の国宝「桜図」「楓図」の鑑賞も
こちらには含まれています。
敷居の高いことに感じられていた
お寺での宿泊ですが
泊まってみたい気持ちに
させられたのは
伝統的なことと近代的なことの
バランスの良さを伺えたからでした。
✴︎京都駅から近いところ。
京都駅から
バスで10分ほどの距離にある智積院。
新幹線で京都駅に到着してからの
移動距離が少ないというのは
旅行者からすると
とてもありがたいことですよね。
近くには、三十三間堂、
京都国立博物館もございます。
ということで、今回は
智積院の六つの魅力を
お伝えしました。
また足を運びたい、
今度は宿泊してみたい
寺院です。
写真・文=Mana(まな)
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