東京の休日 158〜【江戸絵画の華】展(出光美術館・丸の内)帰国に深々感謝したい至宝ぞろいでした〜
本日ご紹介するのは
『江戸絵画の華』展。
〈第1部〉若冲と江戸絵画
2023年1月7日(土)~2月12日(日)
〈第2部〉京都画壇と江戸琳派
2023年2月21日(火)~3月26日(日)
出光美術館(丸の内)にて開催中です。
館内を後にするのが
惜しくてたまらない
素晴らしい展覧会でした!
さっそくその魅力をご紹介してまいります。
とその前に
今回の展覧会が開催された経緯を。
2019年、出光美術館のコレクション
に新たな作品190件が加わりました。
アメリカの日本美術コレクター、
エツコ&ジョー・プライスご夫妻
(プライス財団)からのものです。
その中から厳選された80件あまりの至宝を
前期後期に分け
お披露目するというのが
今回の展覧会となっています。
それでは、心踊った三つの魅力を
お伝えしてまいります。
・「若沖」作のパラダイス
若沖(わかおき)こと
伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)の
名作を心ゆくまで堪能することができました。
《鳥獣花木図屏風》
こちらの作品。
まず遠くから眺めると
多様な動物たちが集う
パラダイス、楽園のように見えます。
白い象、虎、豹、鶏、鶴、兎…。
そして近づくと
その生き物たちが
生き生きとした表情をしている
ことに気づかされます。
さらに顔をガラスぎりぎりまで寄せると
細かなマス目で描かれていることに
はっとさせられて。
片方の屏風で
42800個ものマス目があるのだそうです!
それもフリーハンドで描かれているのだとか。
近づいたり、離れたりを
繰り返しながら
ずいぶんと長い間
この作品を見入ってしまいました。
色づかいの美しさにも
惚れ惚れとさせられます。
一方の
《鶴図押絵貼屏風》
モノクロで鶴が描かれています。
つるんとした曲線の胴体と
繊細なタッチの羽や爪。
そのコントラストが
鶴のかろやかさを生んでいるような
作品でした。
・美人と雪と
今回の展覧会の主役
「若冲」作品以外でもっとも惹かれたのが
礒田 湖龍斎(いそだこりゅうさい)
『雪中美人図』。
寒々しくも麗しい
雪景色の中心にいる女性。
肌は真っ白、足元をみれば素足で
ほんとうに寒そうなのですが美しいのです。
お隣の春香る
勝川 春章(かつかわ しゅんしょう)
《二美人図》
も艶やかで素敵な作品でした。
本来匂いのしない桜ですが
甘い香りがただよってくるようで。
・ピカピカの絵画たち
作品自体が綺麗。
今回そんな印象を受けました。
エツコ&ジョー・プライスご夫妻が
とても大切に保存していたことが伺えます。
200年以上前の作品も
描かれてまもないかのように
美しい状態で鑑賞できたことは
大変嬉しかったです。
ということで
本日は出光美術館にて開催中の
『江戸絵画の華』の
前期展示の様子をご紹介いたしました。
後期は、酒井抱一や円山応挙の
作品が並ぶそう。
こちらも愉しみで仕方ありません。
入場制限をしておりますのでお出かけの際は、
ご予約されることをおすすめいたします。
(ご予約は下記公式サイトより行なえます。)
写真・文=Mana(まな)
(作品につきましては展覧会のパンフレット及び
展示室外のパネルを撮影し掲載しております。)
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