京都の休日 49 〜【二尊院】小倉山で青紅葉と花々愛でるひと時を〜
南の「嵐山」に、
北の「小倉山」。
嵯峨・嵐山の美しい景色を
主役となりつくり出している二山です。
今回はこの大堰川(おおいがわ)の北岸に
そびえる「小倉山」の
「二尊院(にそんいん)」を
ご紹介いたします。
正式名称は
「小倉山二尊教院華臺寺
(おぐらやま にそんきょういん けだいじ)」。
834〜847年に
嵯峨天皇の勅願(ちょくがん)により
建立されました。
こちらのお寺の特徴は、
「二尊院」の名の通り
「釈迦如来」様と「阿弥陀如来」様の
二尊が祀られていること。
輝くお二人の像が並んでいる
本堂で手を合わせた際には
心の底から感謝の気持ちが
湧き上がってくるようでした。
もう一つの特色は
お花が豊かに飾られていること。
本堂にも、
総門をくぐって間もなくのところにも
花手水(はなちょうず)としても
季節のお花を愉しめます。
こうした
おもてなし嬉しいですよね。
さらに、
見どころとなっているのは
参道のもみじ。
夏は青が鮮やかで。
そこから透ける陽の光が
あまりにも美しいため
手にしていた日傘をさすことを
やめてしまったほどでした。
紅葉の季節にはまた違った麗しさが
待っているのでしょうね。
「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば
今ひとたびの みゆき待たなむ」
(小倉山の峰の紅葉よ。
人の心がわかるならば、
もう一度天皇がおいでになるまで、
散らずに待っていてくれないか。
貞信公(ていしんこう)=藤原忠平(ただひら)
/百人一首より
といった心情になりそうです。