高3のバレンタインデーに甘酸っぱい!?名古屋日帰り旅行
当時、とある掲示板によく顔を出していて、仲良かった人のうち、自分と同い年の男の子(以下:M君)がいた。
相手はどう思っていたか分からないけど、正直私にとっては、頭が良く、人気者で、面倒見の良い男子で、羨ましく気になる存在の一人だった。(笑)
何かの拍子でメールアドレスを教えてもらうことになり、メールを送ったのがきっかけで、連絡を取るようになり、高3のバレンタインデーに、お互いの中間地点である名古屋で会うことになった。
バレンタインデーに会うので、チョコレートを作ろうと思い、箱や材料を買って、事前にトリュフチョコを作った。
夜行バスで行き、私のほうが早く名古屋に着いた。待ち合わせ時間より2時間以上早く着いたので、お手洗いで化粧を済ませて、待ち合わせ時間になるのを待つ。
しばらくして、着いたとの連絡が。声は電話で1回聞いていたけど、お互い、顔の写真を送っていなかったので、はじめまして状態で緊張した。どんな感じなんだろう?と、ドキドキワクワク。どんな服を着てるかを教えてもらって、無事会えた。実際に会ってみてのM君の印象は、「この人がそうなんだ!想像してた見た目と違う!」(笑)
事前に予定を組んでたか覚えてないけれど、先ずは、名古屋港水族館に向かうことになった。名古屋港水族館には友人と過去に1回だけ行ったことがあった。でも、2年前のことでどの電車に乗ればいいのか覚えてなくて、迷ってしまった。たまたま、駅のホームにいた人が名古屋港水族館はこっちのほうだよと教えてくれた。その人のお陰で、名古屋港水族館に着くことができた。
名古屋港水族館には、シャチやイルカショーがあって、ダイナミックで魅力だ。一通り館内を見て、ショーを見ることになった。前の席だと、水しぶきで濡れる率が高いらしく、M君は前の席に座りたがっていたけど、私はなぜか嫌だと言って、水しぶきがかからない席に座ることになった。ショーは、見応えがあって楽しかったから、ずぶ濡れになる席に座れば良かったと、ちょっと後悔。(笑)
ショーを見終えて、お土産コーナーで、イルカやシャチの記念日ぬいぐるみキーホルダーみたいなのを見つけ、当日の日付でお互い買うことになった。レジに持っていこうとしたら、M君が私の分も持ってレジに行って払ってくれた。初めて会った記念にプレゼントしてくれたようで、さりげなくそんなことをしてくれて嬉しかった。
水族館を出て、お昼ごはんを食べることになった。栄方面に向かって「矢馬とん」で名古屋名物の味噌カツを食べることに。メニューを見ながらどれを食べようか決めたのだが、M君が見かけによらず大盛り路線のメニューを頼み、おかわりまでしてて、意外な一面を見た気がする。
味噌カツでお腹を満たした後は、私の発案でゲームセンターでプリクラを撮ることになった。地図を見ながら近くのゲームセンターに向かったのだけど、私の地図の読み方が間違っていて、かなりの距離を真逆の方へ歩いていた。その事でかなりのショックを受けた私は、M君に申し訳ないと謝る。M君は大丈夫だと言ってくれて、最終的には、M君のお陰でゲームセンターにたどり着くことができた。
ゲームセンターで、初めて男子と2人でプリクラ。最初は恥ずかしくて無難にピースしてたのだけど、途中からプリクラ機に従ったら、M君も一緒にやってくれたのが面白くて楽しくて!そこから、一気に打ち解けた気がする。
プリクラを撮り終えて、今度はM君の提案で鬼ごっこをすることに。(笑)これを読んでる人は「なぜ、鬼ごっこ?」という感じだろうけど、それがM君がやりたかったことらしい。としか、言いようがない。
私達は、栄のテレビ塔が見える公園に移動した。空が徐々にオレンジがかる空の下、おじさんが練習していたトランペットをBGMに、15~30分くらい、夕焼け空小学生ぶりに本気で鬼ごっこをした。自分でも、よくインヒールのニーハイブーツを履いて、鬼ごっこをしたなぁと思う。旅先での本気で鬼ごっこ、案外楽しかった。「こんなことができるのも、高校生のうちだよね」と、徐々に大人に近づいていることを認識し、ちょっぴりしんみりした。
鬼ごっこの前後どちらかで、渡すなら今かな?と思い、ついにバレンタインチョコを渡した。かつて、男の人にチョコを作って渡したことはあったけど、実際に面と向かって手渡しするのは初めてだった。本命だとは言わなかったけど、普通に喜んでもらえたようなので、嬉しかった。記憶違いかもしれないけれど、目の前で食べてくれてた気がする。(笑)
無事にチョコを渡せて、完全な夕焼け空になったところで、名古屋駅に移動し、帰る時間の都合上、早めの夕食を食べることにした。ただ、お昼の「矢馬とん」が腹持ちがよく、お互いにお腹が空いていない状態。結局、名古屋名物・味噌煮込みうどん1杯を二人でシェアすることになった。今思うと、よくお店の人許してくれたなぁ。1つの食べ物を初めまして男の子とシェアするという、中々レベルの高い体験をした。
夕食を済ませ、名古屋駅で都会の夜景を見た。本当に今日は付き合ってもないのに、恋人っぽいことをたくさんできて楽しかったな。もっと続けばいいのにと思った。
M君の新幹線の時間が近づいてきた。新幹線の改札前で別れの挨拶をする。最後に、M君にハグされて、またね!といった感じで改札を通っていった。戸惑いつつも、キュンキュンしてしまったではないか!(笑)
帰りの特急「しらさぎ」で、一人ニヤニヤしていた。一応、なんでハグしたの?と聞いてみたら、「自分が他の人(私達より年上の掲示板の女性)にされて嬉しかったから、そうした」と回答が。私のこと好きとかそういった理由じゃないのかと、ちょっぴり残念だったけど、それはそれでM君らしいなぁと思った。
それ以降はお互い高校を卒業して、私は京都の専門学校へ進学、M君は東京の有名私立大学へ進学。2回東京で会う機会があったけど、向こうには同じ大学の彼女ができていて、2度と名古屋のような甘酸っぱい時間を再び体験することはなく、私の人見知りが災いして、赤の他人になってしまった。
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