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Access入力フォームで保存ボタンを押したときだけ保存する

保存ボタンが必要になった経緯

Accessはレコードが移動したタイミングで自動的にテーブルへ保存されます。操作になれている人や一人だけで運用している場合はあまり支障はありませんが、複数人でデータを入力する場合や操作に慣れていない人が入力する場合、『保存ボタンを押して保存』という動作が必要なケースがあると思います。
ここではサンプルフォームと簡単なコードで保存ボタンを押してレコードをテーブルに保存をする作成方法をご紹介します。
手順にしたがって作成することで少しAccessの標準的な仕様と違った動作をさせることができるので是非参考にしてください。

動作環境

Access2019またはAccess2021推奨
Access2019未満のバージョンでもaccdbファイルに対応していれば恐らく動作します。

作成手順

作成の手順は大きく4ステップです。各ステップごとの作成手順の詳細を記載します。

  1. 新規データベース作成

  2. テーブル作成

  3. フォーム作成

  4. コード作成

テーブル作成

作成タブのテーブルデザインからテーブルを作成します。下記設定を入れます。初期でIDフィールド(オートナンバー型)が自動的に挿入されますが、今回は不要なので削除します。
テーブルのオブジェクト名:『テーブル1』
フィールド名1:『コード』 データ型:数値型(長整数型)
フィールド名2:『名称』 データ型:短いテキスト

テーブルのフィールド設定

フォーム作成

作成タブの空白のフォームからフォームを作成してデザインビューで開きます。レコードソースを設定します。

フォームのプロパティから下記設定を入れます。
フォームのオブジェクト名:『フォーム1』
レコードソース:『テーブル1』

レコードソースの選択

フォームデザインタブからテキストボックスとコマンドボタンを適当な位置に配置します。

テキストボックス1
名前:テキスト1
コントロールソース:コード

テキストボックス2
名前:テキスト2
コントロールソース:名称

ボタン
標題:保存
名前:CD_SAVE

ここまでの配置と設定が完了したらフォームを保存します。

テキストボックスの配置

コード作成

いよいよコードの入力です。まずは下準備として標準モジュールでパブリック変数をつくります。変数とは一時的にデータを格納するもので、保存したものを呼び出すことができるエリアが定められています。フォームだけで利用できる変数をプライベート変数といい、フォームを跨いでどこからでも呼び出すことができる変数をパブリック変数といいます。
今回はパブリック変数を使います。

作成タブの標準モジュールをクリックします。

標準モジュールが作成され左側ツリーメニューにModule1が作成されました。

Option Compare Databaseの下に下記コードを入力します。これはパブリックエリアの標準モジュールでパブリック変数を宣言するコードです。入力ができたら保存します。

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