10万円と30万円
以前に記事にした↓のと少しかぶります。
休業補償について思うこと|Man_of_Night #note https://note.com/man_of_night/n/n26ff91cdb207
そんで今回は
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20200416-OYT1T50159/
まあ決まっちゃったからには貰いますよ。
ただね~。
お金じゃお腹はふくれんのです。
いま国内でいろんな在庫が減ってきてます。食べ物とかトイレットペーパーとか。
まあ別に在庫が減ってる現状に限らず、お金はこれらの引換券でしかないわけです。
仮にパンが60個あるとします。
それを買おうと
Aさん 10万円
Bさん 0円
こういう貯蓄の二人がいるとします。
このままだと、パン60個は全てAさんのものですね。
そこで貧乏人にはお金をあげとこう、と救済策。
Aさん 10万円
Bさん 5万円
これならBさんもありつけます。
Aさん40個、Bさん20個。
ところが全員に一律だと
Aさん 15万円
Bさん 5万円
どうでしょうか。Aさん45個、Bさん15個になります。そりゃお金持ちにも引換券を渡してるんですから貧乏人は負けます。
注目すべきはカネ(いわゆる金融経済)でなく、メシ(いわゆる実体経済)のほうです。
カネは刷ろうと思えば無限に刷れますが、メシは有限です。
カネはいくら増えようがメシを分割する分母にしかなれないのです。
あと(設定ミスりましたが)パンの値段にもご注目くださいな。めんどいので計算しません。
まあ「デフレ脱却」にはなりますけどね。
社会保障は、持てる者から持たざる者へ。
最初からAさんがBさんに5万円わたせば解決しますね。
まあそんなのAさんが納得するわけないんですが、これを税金や保険料というかたちで調整してるわけです。
たとえば健康保険料。これは「とりあえず全員が払い」、「病気やケガになった人達で分ける」というものです。
「自分はずっと健康なままのはずだから払わん!」って人はいません。そりゃそうです。そんな保証ないですから、みんな払います。
結果的には、健康な人から病気・ケガした人へお金が行き渡ります。持てる者から持たざる者へ、が成り立っているわけです。
同様に、働いてる人から職を失った人へ。健常者から障害者へ。
言ってしまえば、強者が割りをくうから弱者も生きていけるようにしてあります。先達が頑張ってそういう社会にしてくれたんです。
なので「全員一律」って社会保障としてはほぼ意味ありません。
本来なら左派の人達が「貧乏人に救済策を!」って叫ぶ場面ですよ。それを自民党が言ってる。
日本ってこういうところで役割が逆なんですよね。
まあ結局、一人一律10万円で通ってしまった。
しかもですよ。
現在の世帯平均人数ご存知ですか。
http://www.garbagenews.net/archives/1953859.html
僕も知らなかったんで調べました。
2018年の時点で『2.44人』です。今はさらに減ってるでしょう。
一世帯あたり30万円なら平均すると、一人あたり12万円以上もらえたのに、10万円に減っちゃった。
貧乏人に行き渡る総額は減ってしまったわけです。
本来なら
Aさん 10万円
Bさん 12万円
のところが
Aさん 20万円
Bさん 10万円
ってことですからね?
これで喜んでる人は、4人以上の世帯か、またはお金持ちってことですよね。
そうでもないのに喜んでるとしたら、おバカさんね。
安倍さんの対策が弱いとか、公明党より野党のほうが先に主張していたとか、どーでもいいです。
そこじゃないです。
はっきり言いましょう。
嘗められてるんですよ。
僕程度で気付くんですから、政治家のセンセイ方はみんな気付いてますよ。
なのに与党も野党も認めてしまった。
国民は30万もらうための手続きなんて面倒くさがる。
計算するわけがない。気付くわけがない。
あとあと自分達が苦しくなろうが、目の前の10万円に飛び付くに決まってる。そのほうが「ウケ」がよい。
これでいいんですかね。
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