カフネと、制作部
初めて自主映画撮ったとき、帰りの電車の中でキャストの方から、せっかく高い金払って芸大入ったのになんで制作部なんてやってるの?監督やらないなんて勿体無いね。と言われたことがあった。
制作部をやりたい理由は当時も今も変わらないけど、そのときは何も言い返せなかった。
たしかになんでわたしは制作部やってるんだろうと一瞬でも思った自分に腹が立ったし、そうですよね〜としか答えられなかったことが本当に情けなかった。
制作進行は、画面外での現場環境を整えることが一番の仕事だとはわかっているけれど、自分のやったことが画や音に残るのって羨ましいなあと思うこともあります。
このメンバーなら自分の全てが犠牲になっても大丈夫って思えるくらいじゃないとやっちゃいけないんだなと思ってしまうこともあります。
そんな制作部だけど、やるべきことが対人間という点では、貴重な出来事をたくさん体験することはできて。
準備から撮影にかけてのカフネ生活の中にも、
何度もプレゼンしにいって許可がおりたロケ地のこととか、
人止めしてて通行の方に頑張ってねって応援してもらえたこととか、
ロケ弁受け取りに行ったら知らない間にキャンセルになってて店員さんをちょっと嫌いになっちゃったこととか、
ロケ地近所のおばあちゃんにリンゴジュースをもらったこととか。
振り返るとなんてことない、でもとても素敵な出来事がたくさんあって。向き合う相手が機材でも空想でもなく、「現実、対人間」だからこそできる経験はまだまだこれから沢山あると思っています。
自分が一番冷静でいなくてはいけないのに、ちょっとしたハプニングでテンパってしまったり、考えていることをうまくみんなに伝えられなかったり、段取りが悪かったり、他にも反省すべきところは山ほどあって自分の未熟さにめちゃめちゃ腹が立つけど、それでもこれも一つの大切な経験だと思って、次も頑張りたいと思います。
傍から見ればただの雑用だと思われているかもしれないし、憐憫の眼差しを向けられることは多々ありますが!ロケ地探し、撮影環境の整備、弁当発注、配車表、精算、備品管理その他諸々、画面には映らないけど大切な仕事もたくさんある!
チームの力になってると信じられるうちは今後も自主映画の制作部やるし、制作部の仕事は好き!ただちょっと今回はさすがに挫けちゃいそうでした!どの部署も対等な関係でいれて、それぞれ部署を超えてみんなで助け合いながら進んでいける組にしたいね!
撮影期間にみんなが撮影以外のことで無駄な心配をしなくていいように現場環境をきちんと整えられるようになりたいです。
ありがとうカフネ!まだ道は途中です!