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ビースティボーイズとオフスプリング、どっちもふざけているが結構マジメ?(オススメMV #59)

こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の59回目です。(連載のマガジンはこちら)

今回はHIPHOPとパンクとカテゴリは違うものの、おふざけ度合いMAXの2つのバンドからオススメのMVを紹介します。

最初のMVは、なんと1987年と今から34年前の名曲であり、かつ徹底的にふざけているオススメMVです。
ビースティ・ボーイズの「Fight For Your Right」です。どうぞ!

このテキトーさ、おフザケ度MAXのノリの良さ、イイですよね!
手作り感満載ですが、登場人物も知り合いを集めたという話もあり、本当に手作りのようでそれがいい味になっています。

ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)は、1978年結成のアメリカのHIPHOPグループで、男性3名で結成し活動していたのですが、残念なことにリーダーのMCA(エムシーエー)ことアダムが2012年で癌で他界し、それ以降はグループとしての活動を休止してしまっています。

しかし、彼らがロック界に与えた影響や残した功績は大きく、何よりこの楽曲「Fight For Your Right」が収録されている彼らの1stアルバム「Licensed to Ill」はRAPのアルバムで初めてUSで1位になり、HIPHOPが普及する最初の一歩を刻んだ名盤です。
このアルバム「Licensed to Ill」は今聴いても新鮮で、その理由はHIPHOPの中に様々な要素を取り入れチャレンジして制作されたからで、制作期間も2年の歳月を掛けられています。
ふざけているだけではなく、音楽制作では真正面から取り組んでいる真面目なグループであると言えます。

実は、私はHIPHOPでもギャングスタのような「恐い系のやんちゃ」なグループはちょっと苦手なのですが、ビースティ・ボーイズの「ノリの軽いやんちゃ」は安心して聴け、かつ彼らの様々な要素を取り入れる実験的というかチャレンジングな取り組みが大好きです。

おフザケ度MAXかつ超オススメの「Fight For Your Right」に対抗できるMVとなると、そうそうありませんが、実は1つあります!
オフスプリングスの「Pretty Fly」です。

ノリノリの楽曲にイケイケの映像で、理屈抜きに楽しめるMVとして仕上がっており、彼らの特徴である「疾走感」も出ていて、最高のMVです。
楽曲もMVも完成度が高く、何度観ても「よくできてる!」とうなってしまいます。

オフスプリング(The Offspring)は1984年にアメリカで結成されたパンクバンドですが、最初に彼らの楽曲を聴いたときにはパンクとは思わず、「ノリの良さと疾走感がすごいロックバンドだな...」という感想でした。
そして、その最初の出会いが、この「Pretty Fly」のMVとなります。
私はパンクロックはほとんど聴きませんが、なぜかオフスプリングだけ違和感なく聴いてしまうのが不思議なところです。

なんと、オフスプリングは今も現役で活動していて、2020年にはニューアルバムもリリースしているというご長寿バンドです。
ちなみに、リーダーのデクスターと私は同じ年で、いい歳こいてシャウトしている彼の姿を見ると「まだまだ負けられない!」と自分にカツを入れる今日この頃です。

さて、この超おすすめの2つのMVですが、おフザケ度は両方ともMAXで変わりないのですが、MVは全く違うアプローチで制作されています。
まず、ビースティ・ボーイズの「Fight For Your Right」ですが、完全に室内というかひとつの家の中だけで完結しているMVであり、かつ演奏している映像が全くないMVとなっています。
それに対してオフスプリングスの「Pretty Fly」は、野外と室内が組み合わされており、野外のストーリーと室内のバンドの演奏が交互に表現されており、かつオフスプリングの特徴でもある疾走感をうまく出しています。
制作予算が全く違うMVのため仕上がり具合が違うことは致し方ありませんが、少ない予算の中で場面を絞って制作し、これだけ視聴者にインパクトを与えたビースティ・ボーイズの「Fight For Your Right」のMVのほうが、制作年の違い(11年も違う!)も加味して考えると「奇跡のMV」と言えるのかもしれません。

本題は以上ですが、オマケとして各バンドで1つずつ、追加でオススメのMVを紹介しましょう。
最初はビースティ・ボーイズの「Sabotage」です。

これまたふざけたMVですよね。
ストーリーがあるようでなく、刑事ドラマっぽい映像が組み合わされているだけですが、真面目にふざけている感が満載のMVです。

同じテイストのMVとしては、本連載の「和洋のヘンテコMV対決。SAKEROCKとGymClassHeroesのキワモノ具合は甲乙つけがたし」で紹介した「Guilty As Charged」のMVもあるので、そちらもぜひ観てみてください。
甲乙つけがたいですが、「Guilty As Charged」のほうがヘンテコ具合が一枚上手なように思います。

なお、ビースティ・ボーイズの主なMVは、昨年HDリマスタリングされているので、映像もきれいに観れるのもいいですね。
ぜひ往年の名作MVは、どんどんリマスタリングしてもらいたいものです。

次のMVは、オフスプリング「All I Want」です。

このパンパない疾走感、スゴイ!
これこそオフスプリングの真骨頂です!

MVのクオリティとしては正直そんなに高くないのですが、オフスプリングの特徴である疾走感がうまく表現されていて、お気に入りのMVです。

今回は、真面目にふざけているオススメMVを2つ紹介しました。
時代もジャンルもアプローチも違うのですが、両方とも名作MVですので、ぜひご覧ください。

ではまた次回に。

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