アニャテイラージョイとスクリレックスの被り物MVは、感涙モノの大発見だ!(オススメMV #151)
こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の151回目です。(連載のマガジンはこちら)
以前の連載で「被り物MV」としてロイシン・マーフィーの特集をお送りしましたが、今回はその「被り物MV」の第二弾をお送りします。
(被り物MV特集第一弾はコチラ⇒「DUNE2の皇女イルーランは超絶イイが...」)
映画「DUNE2」のフローレンス・ピュー演じる皇女イルーランの被り物に魅せられた私は、常に頭の片隅に「イケてる被り物のMVはないのか...」と意識しながらMVを探している自分に気が付き、ハッとすることが度々ある日々を過ごしています。
そんな努力(?)の甲斐もあり、めちゃめちゃスゴイ被り物MVを見つけましたので、ぜひ皆さんに紹介したく、第二弾としてお送りする次第です。
まずは何より、そのイケてる被り物MVをご覧ください。
GTAの「Red Lips feat. Sam Bruno (Skrillex Remix)」です。どうぞ!
上にあるYouTubeのサムネイルが、この被り物MVの素晴らしさを端的に表現してくれています。
美しい女性がイケてる(≒ヘンテコな)被り物を被るという奇跡に近い映像に感動すら覚えます。
GTAはUSのマイアミ出身の男性二人から構成されるデュオで、「Good Times Ahead」(これから楽しい時代がやってくる)の頭文字を取ったグループ名ですが、現在は略さず「Good Times Ahead」というグループ名に変更して活動しています。
US本国ではビッグフェスで大活躍するなど売れっ子ですが、日本での知名度はイマイチで、かくいう私もこの「Red Lips」のMVに出会ってから詳しく調べて認知した...という感じです。
私自身驚いたのですが、実はGTAとは過去に出会っており、私の大好きなマーティン・ソルヴェイグのMVの楽曲がGTAとの共作だったことに今更ながらに気が付いたのがつい先日のことです。
過去回にそのMVを紹介していますので、ご興味ある方はご覧ください。(マーティン・ソルヴェイグとの共作のMVを紹介した過去回はコチラ⇒「ペイルカラーのマーティンソルヴェイグのMVを...」)
この「Red Lips」は、2015年にシングルとしてリリースされ、同年にスクリレックスのリミックス版の楽曲とMVが公開されており、上で紹介したMVはこのスクリレックスのリミックス版となっています。
スクリレックスは以前この連載でも2回ほど紹介していますので、ご興味ある方は過去回をご覧ください。(スクリレックスのMVを紹介した過去回はコチラ⇒「画期的なアイデアとプロセスが生んだ名作だ!」、「面白ダンスMVと勝手に命名」)
スクリレックスは、リミックス版の「Red Lips」のMVに相当入れこんでいたようで、元々SF映画好きな彼は自分の好きなSF映画のエッセンスを盛り込みながら半年かけてこのMVを作ってもらったようです。
このMVの最大の特徴は(上にも書きましたが)「美しい女性がイケてる(≒ヘンテコな)被り物を被る」という奇跡に近い映像にあります。
そして、このイケてる被り物を装着している主人公を演じる女性こそ、今ノリに乗っている女優の「アニャ・テイラー=ジョイ」そのヒトなのです。
アニャ・テイラー=ジョイ(Anya Taylor-Joy)は米国の女優で、まだ20代後半という年齢にもかかわらず、そうそうたる映画に出演している売れっ子女優のひとりです。
最近では「マッドマックス フュリオサ」の主演として抜擢されたことが記憶に新しいですが、私の中では2017年が彼女の当たり年で、M・ナイト・シャマランの「スプリット」に加えて、魔女を題材にした「ウィッチ」での彼女の存在が強く印象に残っています。(2021年の「ラストナイト・イン・ソーホー」もオススメです)
そして、さらに驚愕の事実があるのです。
本特集のきっかけである皇女イルーランの被り物が登場する映画「DUNE2」に、彼女もチョットですが重要な役どころで出演しているのです!
「DUNE2」から端を発したイケてる被り物MV探しの中で、「DUNE2」に出演した他の女優さんが遡ること9年前にイケてる被り物を被ったMVに出演していたという、不思議な縁というかつながりを感じずにはおれません。
なお、その「DUNE2」でアニャ・テイラー=ジョイは主人公であるポール・アトレイデスのまだ生まれていない妹のアリア・アトレイデス役で出演しているのですが、今後「DUNE3」が制作されることになれば確実にメインどころで出演し、フローレンス・ピュー演じるイケてる被り物の本家である皇女イルーランと共演し、「イケてる被り物対決」になるのではないか?と密かに期待していたりします。
話をMVに戻すと、この「Red Lips」にはオリジナルの楽曲のMVも存在しているのですが、スクリレックス版のMVのインパクトが強すぎて、スクリレックス版のMVを観たあとでオリジナル版のMVを観ると違和感すら覚えるほどです。
参考までにオリジナル版のMVも紹介しましょう。
GTAの「Red Lips feat. Sam Bruno」です。
決して悪いというワケではなく、テイストもスクリレックス版のMVとは全く違うため比較はできないのですが、どうしても影が薄くなってしまうのはスクリレックス版のMVが飛びぬけて優れているからでしょう。(MVが優れているというより、イケてる被り物を被ったアニャ・テイラー=ジョイが素晴らしすぎる...という表現が正しいですね)
このままいくとアニャ・テイラー=ジョイの被り物MVの話だけで終わってしまいそうなので、せっかくなので他の被り物MVも紹介しましょう。
映画「DUNE2」の皇女イルーランに匹敵する被り物を装着する女性が出演するMVを探す中で、いくつもの被り物MVを見つけていますが、「これだ!」というMVは正直なかなかありません。
そんな中、上のアニャ・テイラー=ジョイの被り物MVはダントツに素晴らしいのですが、他にもなかなかイケてる被り物MVもあり、その中の1つが最後に紹介するコチラのMV。
ロンパッソの「Ignis」です。
上のYouTubeのサムネイルにあるとおり、女性が装着するシルバーを基調とした被り物がメインとなる被り物MVです。
兜のようなヘッドギア(頭の被り物)とマスクの組み合わせが特徴的な被り物ですが、そのイケてる被り物だけではなく、スローテンポの楽曲もなかなかイイ感じのMVとなっています。
ロンパッソ(Rompasso)は、ロシアのDJのようですが、この「Ignis」のMVで初めて出会ったアーティストになります。
なかなかロシアのEDMというかハウス系の楽曲を聴くことはないので、このMVでの出会いが初体験かもしれません。
「Ignis」は2018年リリースの楽曲ですが、「Angetenar」という2016年リリースのインストルメンタルの楽曲に歌詞を付けた楽曲となります。
「Angetenar」は音楽配信で1億回を超えるヒットとなり、「Ignis」の楽曲もヒットしましたが、MVのほうはYouTubeで3,000万近く視聴されているため結構な人気ぶりです。
しかし、スローテンポで暗いテイストの楽曲にもかかわらずヒットしているというのは、ロシアでは明るい楽曲より暗めのほうが人気があるのかもしれません。(勝手な推測ですが...)
MVの解説に入りますが、まずはスローテンポなEDM系の楽曲自体が結構イイ感じで、私としてはお気に入りの部類の楽曲になります。
テイストとしては、私の大好きなロイクソップっぽいところもあり、名曲「What Else Is There ?」と通ずるものがあるようにも思います。
なお、ロイクソップは過去回で何度も紹介していますので、ご興味あればご覧ください。(一番オススメの過去回はコチラ⇒「ロイクソップとカリンの紡ぐ調べは我々をどこに誘うのか」)
そういえば、ロイクソップは北欧ノルウェーのデュオなので、ロシアと風土的には共通するところもあり、その風土ゆえの楽曲のテイストなのかもしれません。(これまた勝手な推測ですが...)
そして映像ですが、明るい白基調の部屋で踊る3人組の女性ダンサーが「被り物MV」としての主役として登場しています。
シルバー(銀色)で統一された顔を覆うマスクと頭につけるヘッドギアから構成された被り物ですが、インパクトが絶大で、このMVのメインキャラクターにもなっていると思われます。(実際にYouTubeのサムネイルもこの被り物を装着した女性が採用されています)
しかし、MVとしてはカット割りがメチャクチャ細かく、目がチカチカしてゆっくり観ることができません。
もうちょっとカット割りを長くしても良かったのではないかと個人的には思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか。(スローテンポな楽曲なので、カット割りを長くしたほうが合うように思います...)
と、気になるところはあるものの、スローテンポでダークな雰囲気の楽曲と映像の舞台となっている刑務所のイメージがマッチしていて、全体としてはよくできたMVとして仕上がっています。
余談ですが、ちょっとだけマドンナの「Die Another Day」のMVと似ている感じもしますので、気になる方は過去回で紹介しているのでご覧ください。(過去回の『Die Another Day』を紹介している回はコチラ⇒「AmericanLifeにはイケてるMVがてんこ盛り」)
余談ついでに、もう1つ。
この「Ignis」のMVで女性が頭に装着している兜のような被り物ですが、どこかで見たことがあるな...と思っていたところ、思い出しました。
これまた私の好きなグループであるエンパイア・オブ・ザ・サンのルーク・スティールが被るヘッドギアと同じ類(たぐい)のものですね。
なぜ「イケてる被り物MV」というテーマを設定した時に、エンパイア・オブ・ザ・サンを真っ先に思いつかなかったのだろうと考えたところ、ルーク・スティールについては別格と言うか独自の世界を持っており、比較対象にはなりえないからだと勝手に自己解決してしまいました。
なお、エンパイア・オブ・ザ・サンも過去に紹介していますので、ご興味ある方はご覧ください。(独自の世界を持っている彼らを紹介している過去回はコチラ⇒「不思議なエンパイアオブザサンの世界を覗いてみよう」)
さて、今回の「被り物MV」の第二弾はいかがでしたでしょうか。
アニャ・テイラー=ジョイの被り物MV「Red Lips」は必見ですので、ぜひぜひご覧ください。
なお、本当は他にも紹介したい被り物MVがいくつかあったのですが、いつものように語りが長すぎて入りきらず、紹介を断念しました。
しかし、イケてる被り物MV探しはまだまだ続けますので、「これはスゴイ!」という被り物MVが見つかりましたら、その際にまた紹介させていただこうと思います。
ではまた次回に。