引き出しは多い方がいいのかも
先に答えを言っちゃうと
「経験って重要なんだな」
と思ったって話なんです。
ココを読んでいるってことは
「おお?なんの話だ?」
と興味持ってくれたって事ですかね。
せっかくなので最後までお付き合いください。
私、まもプの話ですから、ゴルフの話なんです。
私、シニアの仲間入りする年齢になりました。
(自身ではそうは思ってませんが。。。)
長年この世界に片足を突っ込んでいますから、時代とともに技術や道具や理論など様々なことが目の前を流れて変化していってます。
幸いなことに、まだ若手の選手と同じ舞台に立たせてもらえることもあり、20代や30代のノビシロしかない選手と一緒になることも多々あります。
そうするといろいろなことが見えてきます。
先日も20代の選手と試合でプレーしました。
とても上手いので経歴を聞くと
まだゴルフを始めて2年と少し。。。
上手くなる過程のスピード。。。
昔の事を話すると嫌われちゃうかもしれませんが、
かつては、試行錯誤四苦八苦して上達していました。
現代では、一直線に上達することができます。
これは、道具と計測器などの発達によってもたらされたものだと感じています。
曲がらなく飛ぶクラブとボール。
そして、軍事力としても使われるような精密な機器類。
今の人は、生まれた時から、ゴルフを始めた時からすでに
備わっている環境というのは
上達の道が最短になり
上達のスピードが飛躍的に短縮されました。
「上手い」という場所へ直線が伸びているようです。
ご存じの方や賛同してくれる人も多いとは思いますが、
私のような昭和の人間は、動画どころか静止画や写真も簡単には見れない環境で育ち、過ごし、上達してきました。
ゆえに、技術の上達やスイングのチェックなどは感覚と鏡に頼り、
ライバルでもある同じ釜の飯を食う人同士でチェックするしかなかったものです。
「こうやって動いたらこうなった」
「こう動いたらこんな球が打てた」
「このくらいの感覚で打ったら上手くいった」
などと試行錯誤して四苦八苦してボールを打ってきました。
右に曲げたり左に曲げたりあげたり転がしたりゴロを打ったり。
ミスもナイスも差別なく様々なショットを打って覚えてきました。
もちろん、上達までには時間がかかりましたし、今と同じ上達のスピードを得るためには相当な球数と鍛錬と時間が必要でした。
しかし、そのおかげで様々なショットや技を覚えることができました。
つまり上手くなった時には
「引き出しが増えた」
ということになります。
令和では、
自身の身体の動きやクラブの動きが詳細にわかるようになり、
思ったところへ打つためにするべきことは一瞬で分かります。
昭和では、
同じことがわかるようになるまでには様々な体験と経験を繰り返す必要があります。
そうなると、同じことができるようになるまでにする経験や体験は違ってきてしまいます。
つまり、上達のスピードが全く違うのです。
スピードだけでなく、感覚や経験や体験の数も全く違うということになります。ということは「引き出しの数が違う」ということになるのです。
上手くなるスピードは最短になったが、
ゴルフには大切な「経験」「体験」が圧倒的に足りなくなるということが起こってしまい、思ったショットができなかった場合の対処が見つからない場面も出てきます。
ゴルフは「ミスを減らす」「ミスを挽回する」というスポーツでもあるので、経験不足は不利な状況になることもあるのです。
話を戻して、私が一緒になった選手の話ですが、
所謂、良いショットをしている時はかなり上手くプレーを進めます。
もちろん良いスコアでホールを重ねていきます。
しかし、どうしてもどこかでミスショットやトラブルに見舞われます。
その時の対処が難しくなっていることも見受けられます。
本人は「引き出しがない」状態ですから、
持っている引き出しで勝負します。
よって、何も気が付くことは無いのです。
ただ「上手くいかないな」と思うだけ。
しかし「引き出しを必要とする」とわかっている
こちら側から見ていると
「あの引き出しを知っていれば・・・」
と感じるのです。
昭和に生まれた私には、
教えたり、伝えたりできる「引き出し」をたくさん持っています。
それは経験や体験が必要なのです。
何とかしてその「引き出し」を伝えることができたら
その選手の成績は上がる事になるでしょう。
とはいえ、令和の現代は
「〇〇ハラスメント」
などと言って、年配者を避ける傾向にあるのが残念です。