[宣言]みしま日帰りワーケーション体験ツアー を終了します
こんばんわ。まもはしぃです。
突然ですが、タイトルの通り、私が2022年7月に初開催した「みしま日帰りワーケーション体験ツアー」を前回の2023晩秋編をもって終了する決断をしました。
前夜祭+本編+懇親会+みしま大人の街さんぽというセットアップで、全4回開催させていただき、延べ人数で100名超の方に参加頂きました。イベントの開催にあたっては三島を中心にたくさんの方にご協力頂き、本当にありがとうございました。
過去の開催内容についてはnoteマガジンならびにtogetterにてまとめてあります。
この決断を聞いて「ああ、やっぱりね」と思う人も多いかもしれません。ここ1年位の私の精神状態はあまり良くなく、このあたりはnoteではなく個人のブログに綴っていたりするのでここで詳細に触れるのは割愛しますが、
みしま1dwtを辞める決断をしたのは、これら業務上の理由とはまったく別の理由です。
せっかくなので、みしま日帰りワーケーション体験ツアーが生まれるまでの成り立ちと、今回のこの決断に至るまでの経緯、そして今後についてなどをお話したいと思います。
そもそものはじまり
そもそも、みしま1dwtをはじめよう、と思ったきっかけは何だったのか。
これについては、公の場ではあまりしてこなかったと思います。
みしま1dwtは最初から、ワーケーションをテーマにしようとしたわけでもないし、前夜祭や翌日の遠足イベントをくっつけた大きなイベントにすることは考えていませんでした。
一番最初のきっかけは、Facebookに上げたこの投稿です。
この日、たまたま同じコミュニティイベント(Tech-on x SoracomUGのコラボ勉強会)に参加していた旧知の仲の3人が、東京から三島に向かう新幹線にたまたま同乗することになったんです。
乗車前に買ったビールが東京駅を出る前に飲み終わってしまったり、走り出したら本当にあっというまに三島駅についてしまった。そんな「大人の遠足感」があまりにも楽しく、コレと同じことを色んな人に体験してほしいと思ったのが、この #みしま1dwt を始めようと思ったきっかけでした。
ワーケーションを題材にすることや、モデルケースにCLS高知を採用したことは完全に後付けで、当時はバズワードだったワーケーションや、自分が地方開催イベントとして参考にしたいとずっと考えていたCLS高知をモデルに、いまのみしま1dwtの形態が出来上がっていきました。
ずっとずーっとシンプルな目的だったのに、イベントとしての体裁をつくろいたく、思いがけず「カッコつけてしまった」
このカッコつけが自分を偽ることになり、その先のいろんな歪みを生み出すおおもとの原因になってしまいました。これについては、後にも触れます。
「日帰りワーケーション体験ツアー」名前の由来
「三島への大人の遠足」 がきっかけだったのに、なぜそれが日帰りでワーケーションを体験してもらうイベントになったのか?
このイベントを、三島市移住アンバサダーのまもはしぃが始めたイベントだ、と思っている方も多いと思いますが、実はちょっと違います。私が三島市移住アンバサダーに任命されたのは、この活動を開始した直後の話です。アンバサダーになったから始めた三島酒場放浪記とは違い、完全なる個人活動として勝手に始めたものがみしま1dwtでした。
移住アンバサダーになる前から考えていたのは、「自分にも地元三島に何らかの貢献ができないだろうか?」ということ。
自分に何ができるだろう?と思った時に、過去にいくつもコミュニティを作りイベントを運営してきた経験から、三島でイベントを開催することで地元への貢献ができるんじゃないか?と考えました。
当時はまだコロナ禍の真っ只中であり、多くの企業がリモートワークを採用、なかでも先進的な企業は自宅だけではなく遠隔地に移動してリモートワークを行うワーケーションを取り入れはじめたことから、三島を”ワーケーション先の候補地の1つ”として認知してもらえないかと考えました。
ただ、旅行の経由地にはなっても、目的地/ベースキャンプ地として三島が選ばれることはまずない、ということは三島市民なら誰もが知る周知の事実です。となれば、何の予備知識もなしに、いきなり三島がワーケーション先に選ばれることもありえないはずです。ですが、首都圏からの圧倒的な近さとポテンシャルを持ってすれば、もっとカジュアルに来てもらうことでこれを覆せる可能性は、十分にあると考えたんです。
このイベントをきっかけに少しでも多くの人に三島を知ってもらい、来てもらった時に地元にお金を落としてもらったり、あるいはこのイベントに来てくれた人が、次は家族や知人、同僚などと一緒に再訪してもらえるようになれば良い。そのためには1年に2回時期をずらして開催して来れる機会を増やすとともに、休日ではなくあくまで平日に、日帰りで来れるような手軽さを確保する必要がある。遠方へのワーケーションは難しくても、三島なら日帰りでそれを体験できるはず。
たしかに三島にはワーケーションを受け入れるポテンシャルがあるかどうかわからない。だけど、やってみてできるのかを評価してみたっていいじゃないか。
これらの条件をすべて満たすものとして「みしま日帰りワーケーション体験ツアー」というコンセプトが確定しました。
私にとっての地元三島への地域貢献への挑戦が、みしま1dwtだった、というわけです。
みしま1dwtをやめる本当のワケ
さて、いよいよ本題です。
そんな挑戦心と高い志でスタートした、みしま日帰りワーケーション体験ツアーの継続を断念する、という決断にたどり着くまでには、まず #みしま1dwt に対する自分の考えを一旦完全に否定する必要がありました。
みんなに声がけをし、プロモーションもし、運営でもいろんな準備を行って、遠隔地から来てくれる参加者からお金を集めてまで実施しているのだから、中途半端は許されない。絶対に高い満足度を得られるイベントにしなければならない。
こんな強い志を心に持ちながら、私はみしま1dwtを運営してきました。
確かにこのイベントを仕事として行っているのだとしたら、上記のような考え方は正しいと思います。
しかし、あくまでみしま1dwtは、個人が行うプライベートでのコミュニティイベントです。
上記を絶対条件にし、イベント進行がうまく進むことだけを重視するあまり、いつしかわたし自身が楽しまないばかりか、参加者のみんなと一緒に楽しむことすら、できなくなっていきました。
前回わたしが投稿した開催レポートを見ると、この時点でもう精神的にだいぶおかしな状況になっているのがわかります。体調不良で動けなくなっていたにもかかわらず、それすらも自己責任として、まるで反省文のような文体で長文レポートを書いています。
本当は、自分が楽しいから、みんなとこの楽しさを共有したかったから、このイベントをやりたかったんじゃなかったの?
そう思ったとき、ああ、あのときオフィスで気持ち悪くなって動けなくなってしまったのは、完全に自分を追い込んでいたからだったんだな、と気づいたんです。
あまりのストレスに、体が動くことを拒否してしまったのでしょう。
当時の自分は、それに気づくことすらできないほど、自分で自分を追い込んでいたのです。
目的と手段が入れ替わったことが破綻の原因
このイベントの本来の目的(Objective)は、「みんなと三島を楽しむこと」でした。それがいつの間にか、「みんながこのイベントを楽しむこと」「参加者に三島を好きになってもらうこと」に変わっていきました。
そのために手段(How)にばかり目が行くようになり、とにかくどんどんコンテンツを充実させていく(What)ことばかり必死になっていました。
コスパに優れた運営はどうすればいい?
会場は3会場以上かつ新規を用意しないと飽きられるかもしれない
安く済ませるためには手間を掛けて準備するしかない
懇親会からが本番だから会場を確保しなきゃ
前夜祭から来てくれる人にも満足させなくちゃ
三島をより好きになってもらうためには・・・・
etc…
今思えば運営会議のなかで、メンバーから本当に3会場はいるのか?おやつの提供はやめたらどうか?といった提案をもらったとき、私はそれを否定していました。このときすでに私は完全に視野狭窄に陥っていたのでしょう。このことに気づけなかったのは確かに仕事の忙しさも理由にあったかもしれませんが、根本には自分自身が楽しむことを忘れてしまい、完全に目的と手段が逆転してしまっていたことにあります。
終了する決断をした理由は、細かく上げれば他にもいくつかあるのですが、とにかく「何のために/誰のためにこのイベントをやっているのか?」という、根本に立ち返り、それはみんなのためではなく、自分が楽しむためにやっていたはずだ、という純然たる事実に気づかせてくれたのは、他ならぬ運営メンバーです。
本当に感謝しています。ありがとう。
今後について
みしま1dwtは、「三島におけるワーケーションの可能性の検証」という役割においては、その役割を完全に終えたと感じています。三島でワーケーションを行うには十分すぎるほどの魅力はあり、逆に何が足りないのかも明らかになりました。
また、このイベントをきっかけに三島市で観光庁が主催するワーケーション実証事業を誘致することになったり、私が所属する会社が三島にサテライトオフィスを開設するなど、沢山のアクションが起きました。このイベントがなくても三島に来る理由となるイベントはどんどんと出てきているし、私自身が三島から出るわけでもなく、三島市移住アンバサダーを辞めるわけでもありません。今後も他のイベントや個別に三島をご案内する機会は続くでしょう。実際に個別でワーケーションや三島来訪のアテンドなどは引き続き行っています。
もしかしたら、別の形でみしまにワーケーションを誘致するイベントを開催することになるかもしれませんが、そのときは私ではなく、三島でワーケーションを行ってほしいと願う地元の事業経営者や三島市などが中心となってイベントと立ち上げていくことになると思います。もちろん、私がこの一連のイベントで得たノウハウはすべてお渡ししますし、陰ながらそのイベントにはご協力させていただくことにはなると思います。
さいごに
#みしま1dwt をきっかけに、三島にゆかりをもってくれたすべての人に感謝します!本当にありがとうございました!
またいつでも、三島に遊びに来てください。
その時は、また私がアテンドしますので!
2024年4月7日
みしま日帰りワーケーション体験ツアー 主宰
まもはしぃ