ペットロスの乗り越え方
だいぶ前の話、私は15年間生活をともにした愛猫を亡くした。腎不全だった。
いよいよ愛猫が虹の橋を渡ると言った時、色んなことを後悔した。餌を違うのにしておけば、よかったのかとか、
この子は本当に私といて幸せだったのかとか、ああしていれば、こうしていれば、寿命をもっと長かったんじゃないかって、そんなことばっかりを考えていた。
あの子が天国に行ってから、心の中がすっからかんになって、泣きっぱなしだった。
立ち直るような自信なんてなかったし、
この子以外に、他の猫を大切にできる気なんて起きなかった。
偶然にも私の猫が亡くなる四日前、実家で保護猫をボランティア団体から譲ってもらった。父と母も動物は大好きだったので、1匹、成猫を迎えようということになったのだ。
私が自分の猫を亡くしてから、一人で家にいる事に耐えられず、実家にしばらく泊まることにした。
なぜか、新しく迎えた実家の新入り猫さんが、ずっと優しくそばにいてくれて、ふわっと守ってくれている気がした。
天国に行ったあの子は幸せだったよって、新入り猫さんが言っている気がした。
新入り猫さんといると自分の心が落ち着いているのがわかった。そして、1ヶ月もしないうちに、ペットロスから立ち直った。
亡くなった猫を忘れたわけではない。
死を受け止めて、あの子との大事な思い出を
心にしまっておくことができるようになった。
実家の猫があの時いてくれなかったら、私はどうなってたのだろうと今でも思うことがある。
ペットロス真っ只中に思っていた『他の猫を飼っても大切にできない』と言う気持ちは幻想だった。
むしろ以前より命の大切さを知って、預かりボランティアまで、やらせてもらってる。
亡くなった愛猫と実家の癒し系猫に、本当に心から感謝だ。