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カレイドスコープ【100日間エッセイチャレンジ】

「明日のタイトル、どうしよう…」
昨日のことである。
「カ」から始まるワードを頭の中に浮かべようとしていたら、突発的に浮かんだのが、今日のタイトル、
「カレイドスコープ」
であった。

その音や響きに酔いしれているきらいこそあったが、実のところ、私はタイトル決定のほんの1分前まで、「カレイドスコープ」とは結局何なのか、全くもって知らなかったのだ。

そして昨日、私は初めて
カレイドスコープ=万華鏡
だということを今更ながらに知った。
英語はそれなりには勉強してきたはずなのだが、私の人生で「万華鏡」を英語で説明する機会はなかった、ということであろう。

ところで、このカレイドスコープは、
英語で”kaleidoscope”と綴るようだが、どうにも英語らしくない書き方だと思っていたら、「美しい模様を見る」といった意味合いのギリシャ語から派生した単語であるとのこと。

そのついでに調べてみたところ、万華鏡は、1816年にスコットランドで発明されたようである。
灯台の光をできるだけ遠くまで届けるべく、鏡の組み合わせを試行錯誤していた際に生まれた「偶然の産物」であったようだ。
日本では明治時代に「百色眼鏡」と呼ばれ、たいそうな人気を集めていたそうだ。
確かに、電池や大掛かりな仕掛けが必要なく、比較的容易に作成できることを思えば、当時の人々にとっては、この上ない娯楽であり、夢のような世界を見せてくれるもの、否、夢そのものだったのかもしれない。

https://www.jp.nikon.com/company/corporate/sp/kids/kaleidoscope/
万華鏡のしくみを学ぼう|キッズアイランド|Nikon企業情報HPより

ところで、私がこれまで、身内からお土産としてもらっていちばん嬉しかったのは、ダントツで万華鏡であった。

祖母が、どこかの温泉旅館に行った時に買ってきてくれたと記憶している。
今なおヒカリモノが大好きな私にとって、それはそれは衝撃で、どこへ行くにも持って行き、飽きもせずに筒の向こう側の世界を楽しんでいた。

私自身、旅のお土産は、その土地ならではのものを買うべきだ、という価値観が今なお根強い自覚はあるが、本当に人の心を打つお土産というのは、案外その価値観から大きく外れたものだったりするのかもしれない。

後にも先にも、お土産としてもらって嬉しかったと、記憶にはっきり残っているのは、私にとってはこの「万華鏡」だけだ。

ところで、万華鏡と言えば、忘れてはならない出来事かつ記録がある。
図らずも、このまだまだ寂しい限りの私のnoteにて、
今なお最も人気のある記事
として、ありがたくも見ていただいているものである。
まさか数年後、こんな形で日の目を見ることになろうとは想像だにしていなかったし、やはりヒカリモノ諸々が大好物だという私自身の嗜好はブレていなかったのだ、ということを図らずも証明するに至った次第である。

タイトルを決めた昨日の時点で、まさかまさかこんな構想になるとは、微塵も思っていなかったのだから、何という不思議な巡り合わせだったのか、というしかない。
幼い頃の私、約3年前の私、そして昨日の私と今この瞬間、これを書いている私が「カレイドスコープ」を通じて、見事に一本の線に繋がった、ということだ。

私という鏡張りの筒の中には、
夢、希望、癒し、願い、笑顔といった、様々なものが散りばめられている。

もちろん、キラキラしたものばかりではなく、失敗、挫折、絶望、涙だってたくさんある。

でも、その色や形、感情が組み合わさることで素敵な化学反応を起こし、筒を回すたび、見たことのない景色、新たなる希望や夢を私に見せ続けてくれているような、そんな気がする。

後は私自身が思い切って、筒を手に取り、その新しい世界を覗き込めるかどうか。
全てはそれにかかっている。

明日のタイトルは
球の体積

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