【うたすと2】『ス・マ・ホ~stand my hon~』に寄せて
締め切りまでに書けないとしても
そっと置いてこよう。
八神夜宵さんと大橋ちよさんの新作を聴いて
そう決心した。
そして‥日付は変わってはや1時間。
PJさん、すみません。
とりあえずアップしちゃいます。
『ボクがいないとダメな君
〜 OK my honey 〜』
〈シーン1〉学内にて
「スミちゃん、次の講義なに?」
「え〜と、あれ?スマホない」
「ほら、机の上!」
「あれ?手に持ってたはずなのに」
ボトッ ガツン
「落ちた!みいちゃん拾って〜」
「何この亀裂!末期じゃん」
「そ、そ。スミレのスマホよく落ちるんよ」
「おまえが落としとるんじゃ」
「てへっ。まだ買い換えのお金無理だから
フィルムで耐えるしかないっ」
「雨に濡れたら水が入りそう」
「だね。防水とかって案外もろい!」
「そう来る?自覚がなさすぎ〜」
そうさ、my honey !
〈シーン2〉待ち合わせ
「すみちゃん、今どこ?」
「家だよ」
「ご飯いっしょに食べよ」
「え〜Tverでドラマ見てるとこ」
「そこをなんとか。この前行った焼肉屋の
隣の町中華、良さげなんだよ」
「だけど焼肉屋、どこか解らんもん」
「駅の反対側。覚えてないの〜?」
「私が強烈な方向音痴って知らなかった?
そもそも方向感覚がないんだよね」
「ふーん。じゃインスタをLINEするよ」
「わ、美味しそう!シズル感たまらん!
みいちゃんの頼みなら仕方ないか。行く」
20分後
「みいちゃん、私、迷子になってる」
「スミちゃん‥今いる所から何が見える?」
「空、信号、あ、ローソン!」
「どっちのローソンかな。他には?」
「わかんないっ!迷子は現在地がわからない
子のことですっ( ; ; )」
「わかった、ゴメン!質問変える。
業スーまで来れる?そこの近く」
「そういう説明いちばん困る。
仕方ない。こうなったら
中華屋の経路案内、今から出すわ」
「スミちゃんなのに、してなかったの?」
「してない。充電が切れそうだから」
「会えたらモバ充かしてあげるからさぁ
なんとか辿り着いてくれぃ」
「りょ」
まかせて、my honey !
〈シーン3〉旅のホテル
「夕陽きれいだった〜」
「海サイコー」
「ご飯も美味しかったし」
「みいちゃんの検索力、尊敬しますっ」
「そうだ、スミちゃん。
さっき2人で撮った写真、見せて〜」
「うん。アレ?アレアレッ!?ないっ!!
みいちゃん、スマホないよぉ〜〜〜」
「えーーっ!?そんなハズないよ。
落ち着いて探そう!鳴らすよ」
「鳴らない‥‥
ご飯のお店に置いてきたのかな?」
「最後に使ったのはどこ?」
「店の前で写真撮った。じゃコンビニ?」
「帰り寄ったよね。
PayPayの履歴みてみる!
『ニコニコデイリー美浜店』だって。
検索!はい、電話番号!かけます!」
3分後
「ないって。店の前も見てくれたって。」
「みいちゃん、ど〜しよ〜〜〜
パソコン持ってくればよかった。
あ〜あ、スマホなくて旅なんて無理。
帰りの電車の予約もスマホの中じゃん。
お金も‥現金あんまり持ってきてない。
それに、みいちゃんにハグれたら一生
家に帰れないかもしれないじゃん!」
「スミちゃん、ずっと手をつないで歩こう!
いや、大げさだね。日本でよかったな!
「でも不安しかない・・・」
「スミちゃん‥その気持ちわかるよ。
もう1回鳴らしてみるね」
「ありがと、みいちゃん。部屋の隅々まで
耳ダンボにして調査しますっ!」
「どう?バイブだけでも聞こえない?」
「うーん、洗面所にはなさそう。
靴の中にはないし。ここ、なんだっけ?
あ、クローゼット!
あ、パーカーのポケット!
あったーーーーーっ!!!」
「スミちゃ〜ん!!」
「私の愛しいスマホちゃん!!
あ、みいちゃんも愛してる」
「当たり前だ」
「みいちゃん、ゴメンね。ありがと
もう、なんでなんで気づかなかったの。
私のバカァ!
スマホちゃ〜ん!もう離さないから
スミレを許して〜〜」
いいんだ、my honey !
でも
「おやすみなさい」なんだ
今日の最後にコードを繋いでほしい
明日はずっと一緒だよ
ボクを離さないで
Sumire, my hon‥
ス・マ・ホ‥
ボクの名前は stand my hon
〈了〉
PJさん
こんなことになってますが、よかったら
よろしくお願いします。
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