『花吹雪』#春弦サビ小説
『春弦サビ小説』正式に今日から始まりました。フライング勢が押し寄せておりますが(私もその一人)まだまだこれからです😊
ふぅ。さん、にゃんくしーさん
前ぷれもなくコラボさせていただきました。いつもありがとうございます❣️
『花吹雪』
作詞・ふぅ。さん
作曲・にゃんくしーさん
🌸🌸🌸
「吉之助さま、どうか私のことはお捨て置きください。」
「お清、それはできない。今からおまえは花魁の桜太夫ではなく、私の恋女房だ。これからは片時もそばを離れず看病をするから。病を治して幸せに暮らそう。」
廓の外へは手筈どおりに出られたものの、まもなく追手がやってくるだろう。ここまで走ったお清は今は私の背で喘ぐような息をしている。
きっと逃げ切ってみせる。薬草が生えると聞いた西の山へ向かおう。
どうか、どうか、生きていてくれ。一日でも長くお清が生きて二人で暮らせるなら、私は地獄へ堕ちたってかまわない。
吉之助は夜通しひたすらに走った。暁の空に薄月がかかる。
「何があってもずっと一緒にいよう。」
お清は何も答えなかったが、一筋の涙が吉之助の首筋をつたう。
お清をおぶったまま、吉之助は空を見上げた。
朝風に花吹雪が舞い散ってゆく。ひらひらと光をまといながら、音もなく夢のように。
おまけ。
ストーリーから俳句!
飛花落花真実は夢に永遠に生く
(ひからっかまことはゆめにとわにいく)
🌸🌸🌸
原曲のドラマチックなイメージから”なんちゃって時代小説”になりました。
病で余命わずかな花魁と、老舗の商家の若旦那の燃え上がる純愛が春を駆け抜けました。
『春とギター』のおかげで羞恥心が飛びました。完全な自己満ですが性懲りもなく歌ってみました〜
クセになる歌♬
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