「本を語る」第10日「仕事で大切なことはすべて 尼崎の小さな本屋で学んだ」
❶[1BOOK]
「仕事で大切なことはすべて 尼崎の小さな本屋で学んだ」
川上徹也 ポプラ社 2021年1月18日 第2刷
❷[3POINT]
①なぜ本屋が傘を売り始めたのか?
「どうしても小林書店で買いたい」言うて来てくれるお客さんもいてくれる。
そんな人がいるうちは絶対に潰しとない。とはいっても、本の利益だけではやっていかれへん。本屋を続けていくためには、何か新しい商売のタネを考えなあかん。
どないしたらええやろってずっと考えてたのよ。
②なぜ本屋を継いだのか?
夫はその時働き盛りの34歳。
安定した職を手放し、無縁だった商売の世界に飛び込もうという。
そして、何より、自分の大好きな仕事を辞めてまで家族を思ってくれている。
私は覚悟を決めることで夫の気持ちに応えようと思った。いや、応えなければバチが当たると思ってん。こうして私は小林書店を継ぐことになってん。
③小林書店の強みとは?
もちろん出版社の知名度もあるかもしれん。
せやけどそれ以上にあったんは「信用」やということに気づいた。
それはもちろん私だけのもんやない。雨の日も風の日も休むことなく誠実に働いてきた両親。黙々と休まず配達に行ってくれる主人。
この尼崎の立花商店街で、30年間ずっと店をやってきた小林書店の信用や。
私はこの信用だけは傷つけたらあかんと強く思った。
ただ自分の店が売りたいから売るんやなくて、きちんとお客さんが買ってよかったと思えるものだけを、きちんと説明して売らなあかんと思ってん。
❸[1ACTION]
[実行すること=自分との約束]
「本を語る」スタイルを練ってみる
[思いついたこと]
実際にお会いすると、由美子さんはほんとに「ちっこい」おばさんです。でも、その言葉には力がありました。自分が読んで「良い」と思った本だけを売る、すごいポリシーを感じました。
並べてある本を、一冊づつ熱く語る、由美子さんの姿を見て、「これだ!」と思いました。
[そして]
「熱く本を語る」
実は、今回のチャレンジは、これがテーマです。そして、
「本は読むな、語れ!」という言葉を思い出しました。
たぶん、神田昌典さんだと思います。(2−3日、裏どりをしてみたのですが、どこに書かれていたのか、まだ確認できていません。)
今回のフォーマットは、4C速読の時のものを、そのまま使っています。これをオリジナルの「本を語る」スタイルを作っていこうと思います。作っていく過程を見ていただくのも面白いでしょうし、また長く続けるつもりなんだな〜。
まずは始めてみる。そして少しずつ工夫して変えていく。これが継続の極意です。
❹[1episode]
☆おわりに
本書は、兵庫県尼崎市・JR立花駅北側の商店街の外れに実在する小林書店とその店主小林由美子さんをモデルにした小説です。
主人公は、出版社と書店の間をつなぐ「出版取次会社」の新人営業ウーマン。彼女が小林さんと出逢うことで成長していく物語です。
小林さんとその夫である昌弘さんの以外の登場人物や会社は、実在する人物・会社・団体等とは関係ありません。ただし小林さんの一人語りの部分は、ご本人から直接お伺いしたエピソードを元に、固有名詞等を一部変更したものです。
そうして意味では、主人公の成長物語(ノベル)と小林さんのエピソード(ノンフィクション)を融合させた、「ノンフィクション&ノベル」ともいえる作品になっています。
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