読書メモNo.42『「超」入門 失敗の本質/鈴木 博毅 』
『失敗の本質 日本軍の組織論的研究/戸部良一』
という本が気になったのですが、難しいらしいのでこちらの方を入門書を読んでみることにしました。
ビジネスに活かせるとして紹介されていた元の本。
なぜ日本は戦争に負けたのか?
それは国力ではなく、リーダーの判断だった。
日本軍を日本企業に置き換えると、時代を超えて今の社会が映し出されます。
失敗から私たちは何を学ぶことができるのか。もしくは何を見失ったのか。
終戦からどれほどの時が経っても、なぜ失敗を繰り返すのか。
戦争を知らない世代だし、平和ボケしている日本にいる私たち。先人たちが子孫たちの為に望んだ未来にするために、ここから学びたい。
本書は
戦略性、思考法、イノベーション、型の伝承、組織運営、リーダーシップ、日本的メンタリティ
の7つで構成されています。
日本人という性質のせいで失敗してしまうことを、過去(戦時)・現代で比べています。
今も昔も「ルールの変化に弱い」日本組織
1つのことを丁寧に鍛錬していく日本人や日本の組織。
必要な場合や良い面ももちろんあるが、前提条件が崩れると新しい戦略を策定できない。
新しい概念の創造と活用ができない。
今も昔も日本組織に足りないものは、ルールを変えるような劇的な変化。
一人の日本人がそれを生み出しても、組織の意識構造によっては埋もれてしまうことがあるのが日本の組織。
日本軍と米軍とを組織として比べてありました
・日本軍→上からの命令の一方通行。
自分たちの分からない未知のものを軽視する傾向。
それを活かす柔軟性がない。現場の声を聞かないため、下の人間の士気が下がる場合がある。その為、成果を殺す傾向があると書かれています。
典型的な日本組織ですね(笑)
トップダウンも良いんだけれど、個人的にはトップが全責任を取ってくれそうには見えないんだよねぇ。正直、今の日本の組織だったり政府はスネ夫君に見えます。
・米軍 →現場の自主性・独自性を認め相互にフィードバックする(但し優秀な人材に限る)。
現場には緊張感とモチベーションアップの空気ができる。
ケースバイケースでしょうが、良い所を取り入れられる者が負けないと思います。
また、日本軍の場合「空気の支配」によって、誤った結論に集団が同意してしまう場面が多々あり、これは現代の日本人も克服できていないと指摘している。
その他、失敗から学んでほしい事例がいくつかありその中で、私が留めておきたいこと2点
・状況が実態より良いようなフリをすることは、最終的にはほぼ確実に破滅につながる
・耳の痛い情報を持ってくる人物を遠ざけない
現代も同じ戒めが必要な気がするのが悲しい。。。
末筆されていますが、失敗の本質には「日本人論」が今なお存在していると書かれています。
戦略、組織力によっては負けなかったかもしれない日本軍
同じ、道順を歩む日本人
違う道を探してみる時期なのかもしれない
過去の経験を活かせるかもしれない
そんな、日本の組織になってほしいと願って一人一人が意識できるよう記した本だと思う。
貯まりにたまった積本読み終わったら、本家の本を買います💃
おすすめ度:★★★★☆
コスパ :★★★☆☆
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