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【やってみた】人生はビリヤードかつ、ブリコラージュ///うっかりから始め、知り、感じ、つながり、考え、行動し、終え、広がる世界〜「みんなの想火」(竹あかりイベント)を通して〜

"ただ「場がある」だけ"の開催報告でも、「なぜやるか」より「どうやるか」を自分は大切にすると書いたけれど、対話の本「ことばの焚き火」をつくった時もそうだが、プロセスがとても重要だと思っている。

私が活動している色々なことは、「私の目の前に、ただ現れてきたこと」が多い。宝を探して「こっちかな」という方向に歩いていたら、目の前に現れたから渡っている、という感覚に近いのかもしれない。

2022年9月18日に47都道府県で竹あかりを一斉に灯す「みんなの想火」というイベントに、実に「うっかり」参加。なぜやるのかと問われても、明確な答えは持ち合わせていないのだが、プロセスを大切にすることで、世界はつながり、広がるもんだ。

【知る】一晩で1m伸びることもある竹!

日本各地に放置竹林があって、その整備が全国的に必要とされていることを、「みんなの想火」に参加することで始めて知った。

実際に何が問題になるのかと、これを機会に葉山町の環境課に聞いてみた。竹は節ごとに一斉に伸びるので、1日に数十センチ〜1mと成長速度がめちゃくちゃ早い。そのために、竹が覆い茂っていると、他の植物が育たなくなっってしまうそう。一方で、竹は根が浅いので、地面に深く根を張って支える力がないため、地滑りを起こす危険性が高いらしい。だから、他の植物が生えるように、光が入るように竹を間引く必要があるそうだ。なるほど。

【知って考える】竹は冬に切った方がいい?カビる?割れる?

「みんなの想火」の当日が、世界竹の日の9月18日ということで、竹を切り出して準備するのは、8月〜9月初旬の晩夏あたり。しかし、いざ切ろう、細工しようというところで、色々問題が発生してきた。

まず、夏の竹は重い。竹から飲み水が取れるほど、夏の竹は水分を含んでいるから、とても重い。なおかつ、水分を多く含むので、カビが生えるのが早いし、背割れと言って、細工する竹の背中に切れ目を入れないと、水分が飛んだ時に、細工部分からヒビが入ってしまう。。。

8月につくった試作品。カビと割れ。
試作後10日程度でこんな感じ。

いやあ、全くの想定外。何も知らずに始めてしまったとは言え、そもそもの季節の問題。カビないように、バーナーで焼いたり、薬品を表面に塗る方法もあるらしいが、あるものを使ってできるだけシンプルにやりたい自分としては、それも避けたい。

ということで考えた!背割れはするとして、もし、カビてしまったら、竹あかりを楽しみませてもらったことに感謝しつつ、大焚き火大会(お焚き上げ)をしよう。それでもう一個、体験の機会が増える♪

【行動して、つながる】思いもよらないご縁の広がり

このイベントに参加することで、つながりが増えた。葉山町の竹のことを調べる中で、三浦竹友の会の方や、葉山町の環境課の方からお話を聞くことができた。

竹あかりつくりに欠かせない道具であるインパクトドライバーやジグソーを、地元の藤本工務店の方からお借りすることで、伝統大工の若い集団が活躍していることを知る。話をする中で、現場を見させてもらったが、外国人の大工さんや、学生さんも学びに来ていたり、めちゃくちゃかっこいい。流れで、彼らが中心になっている葉山の森保全センターの仲間に入れさせてもらう。

そして、今回「みんなの想火」に直感的に参加したいなあと思った理由の1つが、全国に仲間ができること。とはいえ、北海道から沖縄まで70人以上が散っているので、なかなかつながる場がない。そこで、勝手にインタビュー企画をやってみた。

本番当日までには22人しかインタビューできなかったけれども、それでも、ピンで活動できる、自分で場を作れる面白い人たちの話を聞くことができて、すごく面白かったし、遊びに行くところが、また増えた。

【感じて、考えて、行動する】二転三転し、結局自宅開催

5月に参加者として、手を上げてから、竹のことを調べたり、竹を切り出せる放置竹林を探したり、あかりを灯す場所を選定したり、たくさんの方のお世話になりながら、いよいよ当日を迎える。

竹は、カビることも考えて、坐禅会でお世話になっている茅山荘の竹林から、数日前に切り出させてもらっていた。開催場所は、当初、神社でと思っていたけれども、原点に立ち返ろうと、いつも対話会を開いているカフェに10日くらい前に変更。しかし、台風の進路にぶつかる。当日の朝まで、晴れ間が見えないかと粘ったけれど、結局雨が止みそうもなかったので、急遽自宅開催に変更した。

急な変更、しかも、割と奥まった場所にある家にも関わらず、これ以上にない働きをしてくれる仲間たちが集まって、まさに原点である「自宅」で開催することができた。

リビングにブルーシートを引いて、竹切りから
子どもも参加し、世代間交流も
自宅の祈り部屋にて。なんとか一斉点灯に間に合う。

【終える】大焚き火大会(お焚き上げ)で閉める

結局のところ、本番で使った竹あかりはカビたり、割れたりすることなく、今も我が家に彩りを加えてくれている。でも、試作品でカビてしまった竹あかりたち。感謝とともに、9月30日にお焚き上げ。当日は、竹あかりを作った仲間も、それ以外の方も、たくさん集まってくれて、マシュマロやサツマイモ焼いたり、午後いっぱい、竹からいただい火であたたまった。イベントは9月18日で終わったけれど、ようやくこれで終えることができた。

ありがとう。
たくさんの仲間たちの心と体をあっためてくれました。

そして、つづく:人生はビリヤードで、ブリコラージュで

2022年9月18日の竹あかりイベントは一旦終わったのだけれど、すでに続きが始まっている。私の竹あかり投稿を見た京都の仲間が、私よりはるかに竹と対話し、竹あかりづくりに取り組んでいたり。9月25日に竹あかりを灯した祈り部屋で新月会をして、次のプロジェクトを思いついたり。

昨日、うちに泊まりに来た友達が、仲間から「絵を描くことも、人生もビリヤードみたいなもの」というようなことを聞いたと言っていた。一手を打ってみて、その球の位置からもう一手を打つしかない。今回のことで言えば、参加することを決めてみて、竹の話を聞いてみて、とりあえず試作をしてみて、というところから、次の一手を考えるしかない。

そして、人生はブリコラージュ(ありあわせの道具、材料を用いて自分の手でモノをつくること)。今いるところを感じて、手持ちのものでどうするのか?を考える。

ビリヤードで、ブリコラージュで、気がついたら、自分にしか歩けない世界を、たくさんの人やモノと共につくっている。それが「生きる」ってことか。


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