世界は痛みを知ったものには優しくて。
「ミステリと言う勿れ」の10話を観てからずっと、思ったり思い出したり考えたりしてることを書きました。
ネタバレありです。
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月曜日からずっと寂しい気持ちでいる。
それはライカさんがいなくなってしまったから。
解離性同一性障害。
そういう病があることは知ってはいた。
ほんの少しわかったのは、「Dr.倫太郎」を観てから。蒼井優ちゃんの迫真の演技ばかり覚えている。そして、ひとりに戻してあげることが「いいこと」なんだとしか思えなかった。
ライカは千夜子を守るために現れた、千夜子自身のなかの別人格。千夜子の病気が治り、幸せに暮らすためには、ライカは消えなければならない。
千夜子の幸せがライカの願いなのだから、消えることはライカにとって幸せなこと。
こういうことが現実にありうるのか、それはわからないけど、こんなに切ないお別れがあるのかって、悲しくてたまらなくなった。
ドラマや映画や小説や漫画や、その中の切なさとか悲しさに、寄り添いすぎる癖があるので、しばらくそこから戻ってこれないことはよくある。
でも、こんなにいつまでもしゅんとしてるのは珍しい。なんで今こんな気持ちなんだっけ?ってふと思って、あ。ライカさん。って思い出して、しゅんってなる。
美しかったな。別れのシーン。
パジャマ姿で長い髪で、現れたときから現実味なかったけど、去るときも幻想的だった。
ライカさんの喋りかたが好きだったな。
わたしも誰かに、「たこ焼きをたべないか?」って言ってみたい。
整が胸の傷を見せたときに、ライカさんが「整くんの痛みも代わってあげられたらよかったな」って言ってくれて。それで救われるってをこと考えてました。
「3月のライオン」で、子供の頃の零くんが時間を超えてひなちゃんに救われるみたいなこと。
そしてわたしにもそんなことがあったなって。
ずっと前の傷をここでみんなに救ってもらったこと。忘れるわけないけど、改めて、嬉しいなあったかいなって思いました。
もう1年もたつんですね。あれから。
ってほんとだな。
タイトルも森翼さんの歌。
そういえば、わたしの首元の傷を、整みたいに自分からわざわざ見せたことが一度だけあった。それはわたしの100%だよって意味だったんだよ。