情報から痛みを受け取り過ぎてしまう人へ
ここ最近のニュースに寄せて
先週半ばから立て続けに大きなニュースがあった。ジャニーズ事務所からの圧力の件、京都アニメーションの放火事件、吉本興業の件、レペゼン地球セクハラ炎上商法の件…。
今回に限らず日々この世界には理不尽なことや悲しい出来事が起こっているわけだが、ここ数日はとくにSNS上でこういったニュースに言及する人が多く見られた。
それは時代の流れでもあり、それだけどのニュースも重大なものであったからだと思う。
どれも安易に語るべきではないテーマであることは理解しているが、自分自身の混沌とした感情を落ち着かせるためにこの文章を綴っている。
個人的には放火事件のニュースがとくにこたえていて、関係者やご家族の皆様の苦しみには到底及ばないけれど、もう見たくないのにずっとSNSや報道を見てしまって、辛さを抱えて週の後半は眠れなかった。
事件の重大さと、標的になったのがアニメ制作会社であったことは切り離して語るべきなのかもしれないが、今回の事件が、アニメが好きな人たちにとってより一層衝撃が大きかったことは間違いないと思う。Free!の映画で友達と盛り上がったり、ヴァイオレット・エヴァーガーデン映画化や小林さんちのメイドラゴン続編決定に沸いていた数日前の日常にはどうあがいても戻れないことが、あまりに理不尽で悲しい。
命を奪われた素晴らしいクリエイターの方々、残された被害者や関係者の皆様の痛みと悲しみ、絶望が少しでも和らぐことを祈ります。
安易な気持ちで頑張れなんてとても言えないけれど、今後の動向を見守って必要な支援をしていきたいと心から思う。
情報から痛みを受け取り過ぎてしまったときは、すこし休もう
この土日は所用が立て込んでいたことも手伝い、結果的にすこしSNSから距離を置いていた。すこし心の静けさを取り戻せたのは、たぶんそのおかげだ。
世間を揺るがす大きなニュースに対して、正確な情報を知ろうと調べたり、迅速に行動を起こしたり、堂々と意見を表明したりできる人は素晴らしい。
そうやってメディアを盲信せず真実を探ること、自らの考えをアウトプットして、立場を明らかにすることは大事なことだ。
でもそうやって情報の洪水に立ち向かううちに自分の心がすり減ってしまったなら、情報から一時的に距離を取り、目の前の暮らしに戻るべきかもしれない。何人かの方がSNSで言及していたが、共感性の高い人たちは時に情報から痛みや感情を受け取りすぎてしまうみたいだ。
いつか大事な場面でしっかりと支援や、行動や、意思表明をするために、今はすこし心を休めようと思う。もし私と同じように、ここ最近のニュースで感情の行き場をなくしてまいってしまった方がいたら、ぜひまずは自分の心を守ってあげてほしいと思う。