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動物は好かれるのに虫は嫌われるのは何故? G考察多め

この間、動物のショッキングな行動についてのウェブページを読んで「へぇー!」と思った。動物の意外な行動というのは共食いとか、他の動物を襲う印象のない動物が襲うとかである。今「動物 共食い」で検索してみても、情報が多いようだった。動物の共食いって、自然ではよくあるんだろうか。

やはり動物、謎な行動も色々取るものだなぁ。世界は神秘に満ちている。

しかし、動物の意外な面ってあまりテレビなどで放送されないし、話にも聞かない。可愛い動画をたくさんアップされ、可愛くキャラクター化され、「動物といえば可愛いもの」みたいな位置付けが成されている。

野生動物の行動であっても、人間から「何か理由があるはず」とか「野生の世界は大変なものだ」とかかばう声が出てきそうだ。しかし虫の場合、「虫ってこんな恐ろしいヤツなんだぞ」と、悪い一面であったり、根拠のないイメージばかり広げられている気がするのは何故だろう。それより何より虫は、「気持ち悪い」と言われる状態が先行しているのだけど。

昔農民が多かった頃、バッタやカメムシが作物を食い荒らした。虫が沸くことは命に関わる問題だった。だから人は虫を恐れる……とかならまだ分かる。でも現代で益虫である蜘蛛やゲジは嫌われ、害虫である蝶や雪虫は好かれている。つまり見た目や雰囲気で好まれたり嫌われたりしていることが多い。となるとあまり理屈はないような。

しかし、個人の美感覚も世界に影響されているのかも。蜘蛛は気持ち悪く、蝶は美しいと、多くの人が言うから自分にとってもそうなってゆくのだ。(「蝶は美しい」すら廃れつつあるんじゃないかと思うと恐ろしいが)

生まれたばかりの人間の赤ちゃんって、何かを見て驚くことはあるかもしれないけど、「醜い」とか「気持ち悪い」とかは思わなさそうな気がする。でも人は虫を嫌いになる。どうして動物は良く言われ、残酷な面もさほど強調されず(あるいは黙認され)、虫ばかり悪く言われるのだろう?

ゴキブリを見た人がゴキブリの気持ち悪さを語り合っている……そんなシーンをよく見る。ということは「ゴキブリを見た人」の多くは死んでいない。ゴキブリを見たところで、出会うと死ぬと噂のドッペルゲンガーほどは死なないのだ。まだクマやイノシシに襲われて死ぬ確率の方が高いんじゃないだろうか。
(でもクマがバンバン殺処分される現状は気の毒だ。何かもっと共存する方法はないんだろうかと思うのは、虫に対しても動物に対しても同じ)


クマは多くキャラクター化されている。まだ愛されている気がする。しかしゴキブリは叩き潰される。
……って、叩き潰すのはみんな平気なんだろうか。床や壁に虫の体液が付着するのに。(そうやって菌がまき散るので潰すのは逆効果、との情報も見かけた)

普通に外に逃がせば良いんじゃないのかと私は思うのだが、そんなことを主張すれば「他の人の家に入ったらどうする!」と言われるのだろう。
じゃ、家の中でゴキブリを見かけても放っておけばいいか。って、それもゴキブリを増やすなとかなんとか言われるのか。

うちはけっこう、ハエトリグモが中に入ってこようとする。あんまり食べ物がないんだけど、それより安全性を取る性格の子が入ってくるのかもしれない。そして壁や電気の傘に乗っている。
で、外を見るとたくさんハエトリグモが生息している。ハエトリグモが入ってくるのは個体による性格なのか、隙間に潜り込む習性でもあるのか。(隙間に潜り込む→家の中に通じている、とか)

いずれにせよハエトリグモやアシダカグモは害虫対策の益虫として重宝されているし、「なんで入ってくるか?」という理由についてはまぁ何でも良いのだろう。

餌がなくなるとアシダカグモは自然にいなくなるらしい。(ハエトリグモは餌もないように見えるのにずーっと同じ場所にいたりするので心配になる。意外と小虫とか食べているんだろうか?)


で、「益虫」なら家に入ってきてもいいやとなるのに(せめてそこは「いいや」であってほしい)、ゴキブリの何がいけなくて存在が許せないんだろう。

病原菌を運ぶと言われているけれど、風邪とかインフルエンザとか、人からうつる方が多いのではないかと思ってしまう。
私はゴキブリが歩いているのを目撃しても床に消毒液をまいたりしないが、ゴキブリがいた床に寝転んでも、特に何も起こらないように見える。食べ物にゴキブリが入ったらアウトかもしれないが、そうでもない場合、体の小さなゴキブリが、そこまで悪影響を及ぼすものだろうか?

まぁ分からないのでそれについては何とも言えないが、ゴキブリ自体は清潔であるという説もある。実際のところ、常に水分を含む人間の指でベタベタ触っているスマホや家電と、歩き回る小さなゴキブリと、どっちが汚いのだろう。

もしや、病気に関する矛先が人類に向いて争いが起きないように、「病気はゴキブリのせいだ」ということにしておく陰謀論でもあるのか……? それとも、ある程度清潔な世の中になったからこう思うのであって、かつては本当に虫害がひどかったのか。

でも「コガネムシは金持ちだ」の「コガネムシ」はチャバネゴキブリであるという説、ゴキブリが金持ちの象徴だったという話を聞いたときはビックリした。じゃあそのまま金持ちの虫で良かったのでは。何が原因で嫌われたんだろう。

ゴキブリは人間のフケや髪の毛を食べるらしいが、もしゴキブリが床に落ちているゴミばかり食べてくれるのなら、小型掃除機代わりに放し飼いにしておけばいいのでは。ゴミがなくなった頃にはいなくなりそうだし。うーん、そんな都合のいい生き物ではないか。

色々調べていると、ゴキブリは人を噛むという情報があった。

噛むのか……。噛んだり刺したりする虫は勘弁。寝ているときに噛みついてくるようなら、虫などしか食べないハエトリグモやアシダカグモと違って共存できないかも……。

ちなみにゲジは「噛まない」とか「あまり噛まない」とか言われているけど、蜘蛛並に噛まないんだろうか。蜘蛛なら多分、手で握りしめるとか指でつまむとかしなければ噛まないと思う。

うちはハエトリグモ屋敷だから、アシダカグモとゲジのことはよく分からない。しかしゴキブリが噛むとは。たしかに赤ちゃんゴキブリを手に乗せるとかじられた覚えがあるが、大人にかじられたら痛いんだろうか。分からないけどたしかめる勇気はまだない。

じゃあやっぱりゴキブリを家で見かけたら逃がせばいいと思うのだが、逃がしたゴキブリは別の家に行くのだろうか。ゴキブリは本当に人家に依存し、積極的に家の中に入ろうとするのだろうか。外じゃ暮らさないのだろうか。

以前家の外でクロゴキブリをいっぱい見かけ、「なんだ、ゴキブリは外にもいっぱいいるのか。じゃあ一匹逃がそうが逃がすまいが変わらないな」と思った覚えがあるのだけど、そこは人家の近くだったしなぁ。

今度野外でクロゴキブリが暮らしているかどうか見てみよう。林の中でクロゴキブリが食事なんかしていた場合は、「クロゴキブリ=家にいる」じゃなく、単にゴキブリがどこにでもいる生息数の多い虫という結論になる。

ちなみに外にいる、よく飛ぶチャバネゴキブリはモリチャバネゴキブリらしい。


さて、ゴキブリは勝手に家に入ってくるところが嫌われているが、ハエトリグモやアシダカグモのようにゴキブリを食べるなど利益があるなら許される。ハエトリグモに関してはただ可愛いから愛でられている節もあるし、多くの方が言うように、ゴキブリが負のイメージを補って余りある、何かすごい特徴を手に入れれば愛されるようになるのだろう。とりあえず共存の可能性を想像したい。


私はウジ虫についても悪いイメージがあったのだが、マゴットセラピーを検索して衝撃を受けた。私はウジ虫を誤解していたかもしれない。(傷口があまりに痛そうなので、傷やウジ虫が苦手な方は閲覧注意)

もしかすると、世界がゴキブリに対して抱くイメージも6割くらい誤解であるかもしれない。やたらと悪いイメージばかり振りまくのも罪深いことかもしれない。無責任に良いことも言えないけれど、本当にゴキブリはそこまで悪い虫なのかと、ちょっと気になる。




ここで、アニマル動画を見ていると心が和む理由を発見。
動物の動画では、人間が動物に対する優しいまなざしと愛情を向けているのを感じられるから、基本的に安心感があるのだ。そこに癒されていたということもある。

でも「動物は可愛い、虫はダメ」という差別心を目の当たりにすると、どうも世界って嫌なものだなと思ってしまう。私も虫の羽音にいちいちビビるので、人のこと言えるほどじゃないけど。

そしてなぜだろう……虫や動物が他生物を殺すことはなんとなく理解できるのに、人が人や生物を殺す理由を理解しがたいのは……。
やっぱり、生き物の場合は大体食べるためとか何か理由があるからかな。

ゴキブリより何より、よく分からなくて怖い生き物……
それは人間である。

↑「ゴキブリ 清潔好き」の検索結果には衝撃を受けた。
泣きそうになる。

↑私の、虫に関する他の投稿はこちら。


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月澄狸
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